聖女伝説
ソフィアはウルフと共にジェノンに向かっていた。
ウルフに乗りジェノンに向かうソフィア。
ソフィアは何かを感じ取る。
「待って! ウルフ。誰かにつけられてるわ」
ソフィアは小石を投げた。
「痛っ!」
出てきたのはパティだった。
「パティ! なんでここに?」
「実はジェノンという名前を聞いて
気になってきたんですよ」
「どうして?」
するとウルフは伝える。
「ソフィ、すまない。私は時間切れのようだ。
ジェノンはこの先にある。達者でな」
ウルフは消えた。
パティとソフィアは歩きながら話をする。
パティが話す。
「私、実は拾いっ子なの。
私の親は子供がいなくてそれでも
私を実の子供のように育ててくれた。
そんでいつの間にかアイドルになってたのよね」
「なんか深刻な話すると思ったら結局
自慢言いたいの?」
「違いますよ! 私ジェノンで拾われたんです。
名前のパティもその時していたペンダントに書いてあったんですよ。
だから私の秘密はジェノンにあると思うんです」
「なるほど。それで連いてきたのね」
「すいません。本当はゼロと一緒だったら
良かったのに……」
ソフィアは少しイラッとしたがパティの
生まれ故郷かもしれないジェノンのことを
考えてそれどころでなかった。
(これも運命かしら。ジェノン。
これで私やパティが何故パズスに狙われたか
わかる気がする)
ソフィアとパティはジェノンに着いた。
ジェノンは神を信じる国で、神が遥か昔に
授けた決まりの通りに過ごしていた。
2人は歩いていると占い師が声をかける。
「もし、そこの2人占いでも聞いてかない?」
パティは乗り気だったかソフィアが止める。
「ダメよ。あんなのインチキよ」
すると占い師が言う。
「あなたのためですよ。ソフィア様。」
「えっ? なんで知ってるの?」
「知ってますわ。私ゼロの愛人だったから」
「な、なんですって!」
「ムキになるなら占い聞いたらどうです?
あ、名乗り遅れました。私の名前は
サロメ。どうぞお見知りおきを」
サロメという女性はサリーを羽織った
褐色肌の長い黒髪の女性だった。
「金運、暫くは困ることなし。
恋愛、難はあるが問題ないでしょう。
あなたがこれから向き合うのは
これから先のあなたの運命。
様々なことがあなたを妨げるでしょう」
ソフィアはこの占いをあんまり信じなかった。
「こんな脅しなんかして私から
お金をふんだくろうとしてるんでしょ」
「なんならタダにしますよ。
私はあなたがたに伝えることが
ソフィア、パティ」
「なんであたしの名前まで知ってるの?」
パティは驚いた。
「私はかつてゼロと共に魔王討伐に参加した
者の一人サロメ。
ゼロの愛人と言ったのはあなたを挑発
するための嘘だったのごめんなさい。
私の能力は未来予知。この力は
だいぶ彼の役にたったと思うわ」
「あなたもゼロの仲間だった人なの?」
「そうよソフィア。
私はあなた、そしてパティ。
あなたがたふたりがなぜパズスに
狙われたか
それを伝えるのが私の使命。
それをすれば私は死んでも……」
「ダメよ! あなたは生きてゼロに会うのよ」
「ありがとう、ソフィア。
でも、私の命はあと僅か。
私はあなたたちに聖女のことを
教えるわ」
ソフィアはなぜサロメがあと僅かの命か
引っかかったものの彼女の話を聞くことにした。
サロメの話によると次のようなことだそうだ。
聖女伝説。
遥か昔、マリアという女性がいた。
マリアという女性は人をなでるだけで
不治の病を直したり、余命半年と言われた
人が長生きしたりという伝説を
持っていた。
マリアには子供がいた。子供は全員女性だった。
彼女は子供たちを大事にし、困ってる人々
を助けることに人生を尽くした。
地位も名誉も金もいらない。
いるのは人々の笑顔、幸せ、そして我が子達との
暮らしだった。
しかし彼女の思いと異なり、国や権力者は
彼女の力を狙ったのであった。
彼らは金と地位をやる。歴史にも名を乗せる
ようにすると条件をつけた。しかしマリアは
拒んだ。彼女はタダで人々を癒し、
その謝礼で家や食事を最低限で済ましており
それで十分だったのだ。
これに対して国のお偉いさんはマリアを魔女と判断し彼女の家を燃やした。
マリアは自分の子供を安全なところに避難して
自身は捕まった。
お偉いさんはマリアを魔女と称し
処刑した。マリアは抵抗することはなかったという。
火あぶりの刑でマリアは燃え尽きたが
その灰は中に舞い上がり光の子となり雪のように降った。その降った場所がジェノンである。
ジェノンはそれから聖女の地、神がすまう地と
されここにいるものたちは神様を信じ、
神様の言うことが法律となっている。
ジェノン生まれの人は信仰が薄い地域や国では
馬鹿じゃないの?神様信じてるの?バーカ!
ハハハハハハハハ!
と笑われることもあるそうだ。
フェルアでも信仰はある程度浸透しており
ソフィアやパティも神様の存在を信じていたから
そんな馬鹿にしてる人に対しては懐疑的だった。
そして話はサロメの話に戻る。
「あなたたちはそのマリアの血を継いでいる。
特にソフィア。あなたはフィオナの血も引き継いでる。彼女は人間だけど魔法の能力が高い
だからその能力もあり、あなたは特別なのよ」
するとパティが手を上げる。
「はい! きつもん!」
「質問でしょ、パティ。何?」
「聖女というと悪魔族を浄化しそうなのに
なんで狙うの?」
「私も詳しくはわからない。
だけどそこからみなぎる力が彼らを
強くするのかもしれない。
ソフィアは確かフェルアで1度取り込まれたわね。この時何が起きたか覚える?」
「ノールという男がパワーアップしたわ」
「そのパワーアップの効果は聖女にある。
パティが狙われたのもそれがあるのよね。
各地でミイラになって発見された
少女たちは恐らくその力を根こそぎ
吸われたのかもしれない」
すると今度はソフィアが質問する。
「私もせつもん!」
「わざとやってるでしょ!」
「あなたももしかして聖女かしら」
「さすがね。その通りよ。だからあなたたちに
通じる何かを感じてるのかもしれない。
ソフィア、パティ、あなたのお友達は
教会にいるわ。
そこに行ってちょうだい。あなたに神の御加護を」
サロメはソフィアの手を握る。その後2人は
その場を去った。
サロメはふたりが居なくなったあと倒れた。
「ハァ、ハァ、あの二人の前で我慢したけど
裏切りの代償が今に来たのね。
ゼロあなたにあいたかったわ」
サロメはゼロとの事を思い出す。
ゼロは占いをされていた。
「あなたは良い奥さんに恵まれる。
でも必ず平和とは言えないわね」
「俺が結婚!」
「そうよ。あなた女の子好きでしょ
ちょうどいいじゃない」
「俺なんて……」
「あなたヒカリちゃん以外の女の子の裸
見たことないでしょ。私が相手しても
いいわよ」
ゼロは顔を真っ赤にして横に首を必死に振る。
「まぁ……」
サロメは彼の仕草に笑ってしまう。
こんな思い出を思い出し、サロメは笑顔で
息絶えた。そして闇の光に包まれ消えた。
これを緑の髪の女性が見ていた。
「サロメ、裏切らなければこうはならなかっただろうに」
ソフィアはサロメに手を握られた時手紙を受け取っていた。
「ソフィアさん、私が口頭で言うことは出来ないので手紙にします。
私はゼブブという男に呪いをかけられ、その方に従うしかないのです。
ゼブブのことを誰かに伝えたら激痛が走る。
ゼブブを裏切ったら余命数日となっているのです。
私はそれをわかった上で聖女のことゼブブのことを伝えたかったのです。ゼブブはこの世界全てを掌握しようとしてます。もちろんあなた、そしてゼロ、さらに元魔王も狙ってます。
ゼロは私たちのことを家族のように愛して
私たちも彼のことを愛してました。
でもゼブブは違う。私たちのことを
性的な奴隷としてしか思ってなく。
利用できる力と思ってる。
私たちは願わくばゼロの元へ戻りたい
でもそれが出来ない。どうかソフィア。
ゼロ、そして元魔王やあなたのお仲間と
共に私たちを救ってください!」
ソフィアはこの手紙を見て怒りを我慢していた。
「どうしたのソフィ?」
「なんでもないわ。ゼロがほかの女の子と
仲良くしてるのを想像しただけよ!」
ソフィアは強がっていた。ソフィアはゼブブを
許せなかった。そしてサロメの身も案じていた。
一方教会にて。水色のパーマかかった長い髪の
女性がこう言う。
「ベルナデッタやっとみつけたわ。今までどうしてたの……」
「あの、テレサ様……」
「わかってるわ。汚らわしい人間どもと
一緒にいたことぐらい!」
テレサと呼ばれる女性はベルを必死にムチで
何回も叩く。
「浄化しなきゃ!浄化しなきゃ!浄化しなきゃ!」
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!
ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
泣きながら何度も謝るベル。そのまわりには
ベルと同世代のシスターたちが目を逸らして
ベルの様子を見ていた。
「まぁ、いいわ。本来の目的が今こうして叶うのだから」




