フランツ再び
キャロルは殺された。
それはゴルディアの王子オーラムにだった。
オーラムはついカッとなって鈍器で頭をぶった。
キャロルは頭から血を流し横たわっていた。
「馬鹿め! 俺に逆らうからだ!」
オーラムの手は震えていた。
殺すつもりはなかったのにと。
そこに誰かが来た。
「な、なによこれ? あなたキャロルに何を
したの?」
そこに来たのはソフィアだった。オーラムは
ソフィアの首を絞めた。
「や…め…て」
ソフィアはそのまま首を絞められて死んで
しまった。
オーラムは後悔してなかった。
「お前が悪いんだフェルアの田舎娘が
お前が来なければ!」
「オーラム何をしてるのだ!」
「父上!」
ゴルディアの王にてオーラムの父、アブラスが
話しかけてきた。
「2人も女を殺して、まぁいつものように
証拠を消せばいいのだ。
それよりも2人とも良い女だ。わかるな
オーラム」
「はい、父上」
キャロルとソフィアは横たわっており
2人とも服を脱がされてしまう。
そこでソフィアは目が覚めた。
これは夢だったのだ。
ソフィアはこの夢をみて恐ろしく思った。
(何?なんなの…この夢は?)
ソフィアは怖くなりゼロにこのことを伝える
ゼロは相手にしなかった。
「夢は夢だ大丈夫だろう?」
「夢にしては生々しかったのよ!
きっとキャロルになにかあるわ!
早速行ってくるわ!」
「待て! わざわざ小国といえ女王が
交渉以外で出向くな、ここは別のヤツに
任せる!」
ゼロは既に話を付けていた。
それはエリーゼとマリーに侵入してもらう予定だった。
「なんでふたりが!」
驚くソフィア。エリーゼは答える。
「まぁ私もゴルディアがどんなとこかみたくてね。
せっかくだから行こうかと」
「本当はナタリアやクイナがいいけど
2人とも居ないしね」
2人は行く気マンマンだった。ソフィアは
心配する。
「2人とも…気をつけてね」
「大丈夫だよ。ソフィア何かあっても
ゼロと契約してるんだから…」
「絶対生きて帰ってきてね!」
ソフィアがエリーゼに抱きつき心配する。
エリーゼはソフィアを落ち着かせ
マリーと共にゴルディアへ向かった。
ゼロに言われ、ゴルディアに潜入した
エリーゼとマリー。すると
女性が叫ぶ!
「ドロボー!」
ひったくりが現れた。ひったくりは女性のカバンを
持って逃走する。
「待て!」
エリーゼは追いかける。その時ひったくりは
なにかにつまづき転ぶ。
「えっ?」
「全く、ゴルディアにひったくりとは
ここも物騒になったな」
エリーゼは目を疑う。ひったくりを捕まえたのは
紛れもないあの男だった。
「フランツ!」
それはソフィアの村で死んだフランツだった。
「誰なの?エリー」
マリーがエリーゼに聞く。
「そんな…そんなわけない。フランツ様は
あの時…」
ひったくりは警察に突き出された。フランツは
ひったくりの被害者の女性にカバンを返し
立ち去った。
エリーゼはフランツを追いマリーはフランツを
追う。
「フランツ様!」
声をかけるエリーゼにフランツは振り向く。
「やぁエリーゼ。久しぶりだね
元気なようで…」
フランツが返したとたんビンタをした。
「なんで生きてんのよ! 今まで私が
どう思ってたか!」
「エリーゼ相変わらず元気だねぇ
ぼくも君のことずっと忘れてなかったよ」
「ナターシャは?」
「え?」
「あんたナターシャって女といたでしょ。
私見てたのよ。あの時!
それになんであなたは今生きてるの?」
エリーゼはふと村での出来事を思い出し
聞き出した。
「あの村での出来事か。あの時俺も背後から
ナターシャと一緒にぶたれたんだ」
フランツはしまったと思った。
エリーゼは問いつめる。
「やっぱり! あんたどこまでナタリアと!」
「ナタリア?」
エリーゼもしまったと思った。
ナタリアという名前を
フランツは知らなかったのである。
「あ、いや…彼女のお姉さんよ。
私お姉さんと街であって仲良くなって
その子と間違えちゃったのよ」
誤魔化してるエリーゼにフランツは顔色を
変えて話す。
「そのナタリアという女はお前やあのゼロという
男といるのか?」
「この前までね…」
落ち込んでいるナタリアを心配するフランツは聞く
「どういうことだ?」
「死んじゃったのよ…」
「… すまない。そうとは知らずに」
気まずい空気にしたフランツは謝る。
エリーゼは聞く。
「フランツ様はなんで生きてるの?
あの時見てたのよ!死んじゃったとこ」
エリーゼはずっと持っていたフランツのピアスを
見せる。
「これずっと持ってたのか」
「これ返すよ」
「ありがとう。だが君が持ってたほうがいい
僕にはやることがあるんだ!」
顔色が真剣になったフランツはエリーゼから
離れ、どこかへ行く。
「待ってフランツ様! 結局なんで
よみがえったか分からなかったわ」
マリーはエリーゼに聞く。
「昔の彼?」
「そうね」
マリーはエリーゼを慰めようとしてたが
エリーゼは気持ちを切り替えた
「私たちの任務はキャロルの様子を見ることよ
行くわよ! マリー」
「わかったよ」
エリーゼとマリーは移動する。
すると買い物をしているキャロルを発見する。
「キャロル!」
「あんたたち、どうしてここに?」
驚くキャロル。エリーゼとマリーは
ゼロが瀕死になった際のことを話した。
しかし、ソフィアの夢の話はしなかった。
「なるほど! 私はまだゼロの手にあるって
ことね。
あの時ふらっとしてしばらく目を
覚まさなかった。
あのときオーラムが私を看病してくれたみたい
オーラムには感謝してるわ。
それがまさかそんなことが原因だったとは」
エリーゼは元気なキャロルに安心するが
包帯を巻いてる手を見た。
「その手は?」
「あ、これは火傷したのよ。なれない料理で」
「そうなの。元気そうでよかったわ
体無理しないでね」
「ありがとう。アンタらもゼロに伝えてね
無茶したら私の命もなくなるってことを」
エリーゼはキャロルと別れた。しかしこれで
終わりではなかった。
「なんか怪しい。なんか隠してる。
これはまだ調査の必要があるわね」
「考えすぎじゃない? エリー」
「嫌なら私だけでもやるわよ」
「その言い方はないわよ。わかったわよ
付き合えばいいんでしょ」
マリーとエリーゼはしばらくキャロルの様子を
見ることにした。
キャロルはオーラムの家に帰っていた。
エリーゼとマリーは気配を消すサイレンスの魔法と
姿を消すインビシブルの魔法を併用していた。
パックジュース型の魔力補給用のジュースと
お菓子を食べながら見張ってた。
キャロルは買い物から帰り、オーラムに話しかけ
られた。
するとオーラムはいきなりキャロルをビンタする。
「食材にこんな安物を買いやがってお前は
なんだオレの嫁なのにこんなことも
見分けがつかないのか!」
「だって! 国だって金持ちに
見えるけど豪遊で少なくなってきてるのよ
表では合成だけど
少しは安く購入しないと
それにこの野菜は安いけど
質はいいフェルア産よ!」
反論するキャロルにビンタするオーラム。
「うるさい! こんなまずいよそ者の
飯なんて食えるか!
ゴルディア産がナンバーワンなんだ!」
エリーゼはオーラムの豹変ぶりに困惑する
(なにこれ、完全にクズ男じゃん!
なんであんなのとキャロルが!)
キャロルはオーラムに言い放つ。
「オーラム。あなたは昔から好きじゃなかった
何かあったら人のせいにして
自分に逆らったら罪をきせる。
そんなあなたがゴルディアの後継ぎになり
幼なじみの私を娶った。
やでもあなたが欲しいのはフェルアとソフィア国
の領土でしょ!
私のことなんて愛していなのは分かるわ! 」
するとオーラムはキャロルを倒した。
倒したキャロルに迫るオーラム。
「だったら今から愛の証拠を見せてやるよ!」
オーラムはキャロルの服を強引に脱がし
はじめた。
「な、何するの! こんなとこで!」
抵抗するキャロル。オーラムは脱がし続けた。
「俺は愛してるよキャロル。
ただ思い通りにならないのを除けばな
この美しい肌、姿、顔、これは昔から
好みだ。オレの嫁にふさわしい」
キャロルはオーラムの行動を拒む。
エリーゼは隠れていたが我慢できず
飛び出そうとする。
その時何かがオーラムにかすった。
「何だ?」
かすったものは壁に刺さっていた。赤い薔薇で
ある。
「女の子に痛いことするなんて
いけないんだー」
それはフランツであった。
「なんだお前は!? 勝手に人の家に入って!」
「僕が用があるのは君じゃない。
そこにいるお妃様さ」
オーラムの言葉にキザに返す。
エリーゼは小声で驚いた。
(なんであいつがいるのよ!)
「誰だか知らないが警備のものを呼ぶぞ!」
「いいのかな?
今の一部始終は既に録音してるよ」
オーラムを脅すフランツ。そこにゴルディアの王
であるアブラスが声をかける。
「何があった?」
「父上! しん…」
オーラムが叫ぼうとするとフランツがサーベルを
突き立てる。
「何かあったら殺すぞ!」
キャロルはフランツの方へ逃げる。
「一緒に行くぞ!」
「はい!」
キャロルは頷きフランツと共に外へ出た。
エリーゼとマリーも外へ出た。
外へ出たフランツとキャロルは
人目のいないとこに避難した。
「大丈夫か?」
「あなたはいったい?」
「それはあそこで隠れてるやつが知っている」
フランツはバラを投げる。
「なっ、いきなりなにすんのよ!」
バラが頭に乗っかったエリーゼがひょこっと
顔を出す。マリーも顔を出す。
「やっぱりいたかお前たち!」
「お前とは何よ! フランツ様。
あんた一体何者なのよ!
フランツ様は村で死んだはずなのよ!
あなたもフェイクを使ったりしたの? 」
「死んだ? あなたは一体?」
キャロルはエリーゼの言葉に驚愕していた。
エリーゼは説明する。
「この人は私が好きだった人。同じ村にいた
フランツよ。」
「この人がアンタがふられナタリアと
付き合ったフランツか」
「その言い方ひどくない?」
エリーゼがキャロルに突っ込む中
フランツは不思議に思う。
「私が付き合ったのはナターシャだ
ナタリアはそのお姉さんだろ」
「あれ?確かそのナターシャって」
キャロルは言おうとするがエリーゼが必死に
止める。フランツは気になる。
「なんか隠してるのかエリーゼ」
怒るように睨まれるエリーゼ
(フランツ様にナターシャが死んだ
ナタリアだってことは言えない!)
こう思いながら必死に言わずにしていた。
その時である。
「いたぞ!」
アブラスの部下たちがエリーゼ達を追っていた。
そして見つけられた。
「どうすんのよ! 囲まれてるじゃない!」
マリーは怖気付く。エリーゼは諦めなかった。
「スキをみて逃げるしかないね!」
するとフランツが案をだす。
「僕が囮になる。キャロル嬢とエリーゼと
そこにいる金髪の子は逃げてくれ!」
「私はマリーよ!」
マリーはムキになり返す。しかしエリーゼが
断る。
「せっかく会えたのに死ぬ気なの?
私は誰かが死ぬなんて見たくない!
特になんで生きてるか分からないけど
あなたには生きて欲しいの!」
エリーゼは強くフランツに言う。
すると誰かが追ってを次々と倒してきた。
その姿にエリーゼは目を疑った。
「えっ? なんで?あなたは確か!」
フランツはその者を見てこう叫んだ。
「ナターシャ!」




