魔王は倒した。そのあと魔王はこうなった。
久しぶりに小説を投稿します。
今までのと違い描きやすい題材にし、
なるべく続けることを目指しました。
なるべく早いペースで手がけたいと思います
ある世界のあるところ。そこには魔王が長年支配していた。
魔王は正体不明で村から無理やり作物や金品を
搾取していた。
その魔王に挑む男たちはいたが、みな帰ってくることはなかった。
しかし一人の男がいた。彼は彗星の如く現れた
名前も知られてない旅の勇者だった。
彼の名は勇者ゼロ。
勇者は魔王の城に入り、今まで誰も倒せなかった
魔王を倒した。
そして魔王に囚われ、本来食物になるはずだった
若い娘たちと魔王の遺品を土産に勇者は村に帰ってきた。
「おお勇者様! 帰ってこられたのですね」
勇者を出迎えるのは村長である。
勇者は村の娘たちを連れてきて、魔王から押収した金品、物品を村長に渡した。
しかし村人のひとりが1人の娘を見てこう言う。
「誰だこの金髪の娘は? 知らんな。」
「こやつは囚われていたので助けたのだが
この村の娘では無いのか。なら私が引き取ろう」
勇者はそう答える。しかし村人の1人が答えた。
「いやいやその娘は私が妻にしてやろう。
どこも身寄りがないのなら」
「いや、私だ。私が引き取ろう。ちょうど娘が
欲しかったのだ」
金髪の20歳近くのスタイルのいい女性に村人たちが、引き取り手になろうと次々と名乗りあげた。
その美貌に嫉妬する村の娘たち。
1人のイケメン村人が金髪の女性にアプローチ
する。
「お嬢さんこんなおっさん共より私の所へ
来ませんか?」
こう言った村イチのイケメン、フランツ。しかし
女性はこう言う。
「下等な人間が。失せろカス」
フランツは女性の返しに少し腹を立てるが
抑えた。
「悲しいな。教育がなってないからこんな汚い奴になるんだな。なら私が教育し直そう」
そういいフランツは女性の手を掴み誘うとするが
女性は払いのける。
フランツはカッとなりそうになるが、勇者ゼロが
止める。
「このモノの処遇は私にと言ったはずだ。
私に任せてくれ」
フランツは気持ちを抑え、勇者は宿へ戻った。
宿には女性とゼロが同じ部屋に止まってた。
「お前が魔法をかけたことにより外部には
俺らの話は聞こえないようにしたぞ魔王。
あの時倒したと思ったらその姿になり
見逃したが、さてこれからどうするか。
念の為、お前には最低限の力しか出せないように
しているから、前のような悪さはできないと
思うが」
魔王と呼ばれたのは先程の金髪の女性だった。
「なぜ私を生かした?
私が魔王とわかってるのなら
トドメを指しただろう?
何を企んでるんだ勇者?」
「お前も殺そうと思えば俺をとっくに殺そうとしてるだろう。俺はある目的のために元魔王のお前の力を借りたい」
ゼロの返しに元魔王の女性はにやけ、こう話す。
「嫌と言ったら?人間。 私がお前のような人間ごときに…… うぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
すると女性に電撃が走り出した。
「お前が悪さをしないよう、悪いことしそうになったらこのとおり電撃魔法並みの
電気が流れるようになってる。
別の国では微力の電気をだし、笑いものにしてる風習があるそうだがそれを真似たくてな」
「この人間が! いででででで!」
電撃を再び浴びる女性。ゼロは言う。
「俺の目的はある場所を探している。
そこが目的だそのためお前の力が必要なのだよ」
「勝手なことを!」
「今度は火もつけようか?」
元魔王の女性は何も言い返せなかった。
その夜ゼロは眠りにつく。元魔王の女性は寝たフリをしてたのか起き上がりこっそり抜け出した。
「冗談じゃない。あんな人間の使い魔なんかになってたまるか。こんな村焼き尽くして出てってやる。
そしてあの勇者の肉を食べさらなる力を……」
と言いながら歩いてたら女性は転んだ。
「いてて、なんだこんなとこに」
するとそこには村の少女たちが惨たらしい死体で
死んでいた。
村の少女たちは先程助けた魔王から助けた
娘たちだった。
「きゃああああああ!」
叫ぶ元魔王の女性。村人たちは駆けつける。
1人は村長の娘だったようで、村長が悲しんだ
「おお!ソフィア……」
「これは一体お前がやったのか?」
別の村人にそう聞かれた元魔王の女性は
横に首を振る。
女性の反応に意義を唱える者がいた。
「うそだ! 俺は見てたぞこいつが殺すとこ!」
そういったのはフランツだった。
「違う!私は今来たのだ!
そしたらもう死んでて」
「そんなことをお前みたいなよそ者が!」
フランツは怒りながら言うが冷静に女性は返す
「そんなに私にふられたのが嫌だったか?人間?」
「なっ!」
言い返せないフランツ。
「お前、どうせモテないだろう?
本当はお前が殺したんじゃないのか?
モテないからってその腹いせと
私に罪を着せるために?
お前の魂胆はバレバレなんだよ!」
「な、なんだと!」
女性とフランツは言い争う。するとそこに誰か来る。
「そいつは犯人では無い。俺と一緒に宿にいた。
恐らくトイレかなんかで出たのだろう」
庇ったのはゼロだった。
「お、お前は勇者!」
フランツが言い、勇者はそれに返す。
「他に犯人がいるはずだ。それを探せばいいのだろう」
「勝手なことを!」
フランツがそう言うが、村長がはねのける
「お願いです。娘の仇をとってください
褒美は謝礼の金品の他に我が家の秘宝を……」
「金品は事前に言われた金だけでいい。だが
一部の魔王の遺品と先程の娘たちをもらおう」
「え?娘は死んでますが?」
ゼロの問いに疑問を持つ村長。
「あの遺体は任せて欲しいんだ
俺が助けた女の子たちだから」
勇者が要求したのは魔王の城から助けたが、
無惨に殺された少女たちの遺体であった。
「分かりました。勇者様に娘たちを任せましょう」
ほかの娘の遺族や村長に遺体を託され
ゼロは宿に戻った。
「さっ、さっきはありがとうな。
私を助けてくれて」
元魔王の女性は礼を言う。それに立ち上がり
勇者は思いっきり顔をはたく。
「何すんだ!」
はたかれた女性は反論するがゼロは
怒鳴ってこう言う
「お前こそ何してくれてんだよ! お前が魔王ってバレたら俺の目論見が終わりなんだよ!
俺が魔王の手先と思われたらどうすんだ!」
「なんだと! お前の企みには乗らないと言ったはずだ。そもそもなんだその企みとは?」
「うるせぇよお前は黙って俺の言うこと聞いてりゃいいんだ。
俺のハーレム……」
「ハーレム?」
ゼロはしまった!となりながら話すのをやめる。
「どういうことだ? お前もさてはあのフランツというう低俗な人間なのか?
まさかそんなことに……あちちちちち」
問い詰めようとした女性だが、
何故か体が発火した。
「うるせぇ次は火と言ったはずだ。アスナ」
「なんだと!この低俗勇者が…ってアスナって私のことか?」
「魔王とは言えないから勝手に着けた。
嫌なら雌豚とでも」
消火され体を修復した魔王改め
アスナは立ち上がり言った。
「その名でいい。ただお前には協力できない」
アスナの言葉にその後返すゼロ。
「いいのか?このまま殺人扱いされて。
恐らくだが俺ははめられてる」
「えっ?」
「元から俺らは何者かがはめようとした可能性が高い。村は魔王から救われた。だが、勇者である
俺も殺される可能性が高い」
「何故だ?」
「魔王ならわかるはずだ。おまえもこうしないか?
人の手柄を自分の手柄にするため、もしくは
報奨金払うのが嫌だから勇者を犯罪者にし、
無かったことにする的な」
「考えすぎじゃないのか? 確かに愚かな人間なら
有り得そうだが。そうだとしたら
真犯人はどうやって見つけるつもりだ?」
疑問に思うアスナにゼロは娘たちが入った3つの
棺桶に指を指す。
「死体を甦らせ直接聞くのさ」
そう言うゼロに呆れるアスナは聞く。
「そんなこと出来るわけないだろ」
「お前がやるんだよ。元魔王」
「なんであたしが! いててて!」
反論するアスナだが電撃が走る。
そこにゼロが言う。
「俺は知っている。お前の城に来た際お前の
モンスターを殺した。そして別の部屋に入るが
金を落としたのを思い出し、
部屋に戻ったら殺したはずの
モンスターが蘇っていた。
ということはお前はモンスターを甦らせる力があるということだよ」
「あれは私の城に魔力をいれ、復活できるように
しただけだ。命をそんな容易く甦らせることなんて
いくらなんでも私には出来ない」
と話してるとアスナの左腕がポロッと落ちた。
「え? なにこれ?」
「あ、そうだ今、念じたんだ。
ゆうこと聞かなければ
バラバラになって豚の餌にしようかと
5分に1回パーツが落ちていくが
最終的にはどうなるか。この女の子たちより
酷い形になるかもしれない」
このゼロの言葉にアスナは恐怖し、やむを得ず
ゼロの言うことを聞くことにした。
しばらくして接着剤で着けるように左腕を付け直し
アスナは魔法で村の少女の1人を甦させる。
「なぜ1人なんだ?」
「魔力がかなりかかるんだ。死体がある程度
残ってるからできるが、灰になったりもっと原型
がとどまってなかったらこれはできない」
「俺が殺したモンスターは
灰になったやつもいたぞ」
「人間と魔族では道理が違う。人間は魔族とは
丈夫さが違うからな」
2人が話してる間に赤髪のポニーテール少女
エリーゼが蘇る
「ん?なんなのあんたら。フランツ様は?」
エリーゼはこう喋る。
そしてアスナを見てこう言う。
「あ、あんたは! フランツ様を惑わした。
巨乳娘。絶対に許せない」
「な、なんだいきなり!」
アスナをおそおうとするエリーゼ。
それをゼロが止める。
「お前フランツの女か? なら何か知ってるか」
ゼロはエリーゼたちが何者かに殺されたことを
話した。
「そんな私が?」
「そう。お前は誰かに殺され、俺とこの奴隷娘
が濡れ衣を着せられようとしてるんだ」
「誰が奴隷だ! いてててて」
ゼロに反論するアスナは電撃が走る。
ゼロは話を続ける。
「もしかしたら、俺たちを村人は犯罪者にでも
するのではないかと思ったが何か知ってるか?」
「そんな私は、ただフランツ様に誘われて…」
「誘われて?」
エリーゼの言葉に疑問を思うアスナは聞き返すが
エリーゼは恥ずかしがって何もいわない。
するとアスナの耳元に近づき何か話した。
するとアスナは赤面しこう言う。
「なんてハレンチな! この下等生物が! いてて」
「落ち着けアスナ。何を話したんだ?」
「この娘がえっちぃ……いてっ!」
「あはは……何言ってんだろねこの子」
アスナの背中を思いっきり叩いたエリーゼは
誤魔化すように話を続ける。
それにゼロは呆れつつエリーゼに聞いた。
「それから水を飲んだら気を失って気がついたら
ここに」
「つまりなにか飲まされてそのあと、斬り殺されたか」
ゼロの言葉に戸惑いを隠せないエリーゼ
「え?わたしそんなことに! 誰が?」
戸惑いを隠せないエリーゼにアスナは罵るように
言う。
「フランツに決まってるだろ。尻軽女」
「誰が尻軽女だ! 金髪巨乳!
あとフランツ様の悪口言うな!」
「なんだと。この脳みそスケベなこの低俗女。
いてててて!」
アスナとエリーゼは揉めるが、ゼロが止める。
「やめろよ。とりあえずフランツが
犯人か証拠を探そう。アスナ、次の証人は
いつ蘇る?」
「明日の朝だ」
「明日? お前状況わかってるのか?」
ゼロはアスナを急かす。アスナは拒否する。
「仕方ないだろう。魔力を回復しないと
いけないんだ」
ゼロは納得いかないがとりあえず寝た。
次の日ゼロは目を覚ました。そこには
料理が沢山あった。
「あなたおまたせ! 」
それは裸エプロンで料理を作ってるアスナ
だった。
「なんでお前が!」
ゼロは電撃と念じるがアスナはビクともしない
「ダメだよ!ダーリン。そんなのきかないよ
これは夢だから」
「夢?」
そして目を覚ましたゼロ。
(なんて恐ろしい夢だ。俺が望んでるのは
ああいうのじゃない。もっと女の子しかいない世界というか)
するといい匂いがした。ゼロはやな予感がした。
そこには夢とおなじような料理が沢山あった
(まさかあれは正夢か!)
キッチンを恐る恐る除くとそこには
エリーゼが料理を作っていた。
服はちゃんと着ておりエプロンをしていた。
安心したゼロ。向かいの椅子にはアスナが座って
先にご飯を食べていた。座ったゼロは早速言う。
「おまえはなぜそんなに悠々としてるんだ。
てか、魔族が人間の飯そんな食うものかな?」
「いいから黙って食えあの小娘の料理なかなか
美味いぞ」
ゼロは食べる。
(うまい。まるで故郷のお袋が
作ったような飯だ)
「勇者様。お味どう?」
「上手いよ!こんな飯ありがとう」
エリーゼが聞くと感謝するゼロ
「まぁフランツ様の言うことはあれだけど
助けてくれたお礼はしないとね」
エリーゼは笑顔で返す。それにアスナは納得してなかった。ゼロはエリーゼに話す。
「そしたらお前に頼みたい?
お前なにか特技は?」
「特技?」
「魔法とか剣技とか」
「あー、そういうのは無いけど、料理の他には
盗賊スキルかな」
「なるほど、それなら頼みたいことがある」
「頼みたいこと?」
この会話からしばらくたち、
フランツが自宅にいた。
「エリーゼ可哀想な奴だ。まぁ3番目ぐらいに愛してたが、勇者をはめるには最善な女だった」
するとフランツの家に誰か入ってきた
それは大人の雰囲気漂う女性だった。
「やぁ、ナターシャ」
ナターシャと呼ばれた女性は大胆なドレスで
フランツとであった。
その2人を影で隠れて見てた女性がいた。
エリーゼだった。
あの時頼まれた会話の内容はこうだ。
「フランツ様の部屋に行ってなんか盗む?
どうして私が?」
「盗賊のスキルを持ってればそれぐらいできる
だろう 」
「でも、スキル使って仕事したのだいぶ前だし
それにフランツ様の家なんて」
その話にアスナが突っ込む。
「そんなにあのクソ男が好きなのか? 今更
お前のことなんて忘れてほかの女と
イチャイチャしてるぞ」
「あんたにフランツ様の何がわかるのよ!」
「そのフランツ様に私が誘われたのが証拠だと思うが
いててて!私間違ったこと言ってないのになんで
電撃流すのだ?」
ゼロが流した電撃に文句を言うアスナ。
ゼロは言い返す。
「人が話してるのに割り込むなよ奴隷」
アスナは言い返したかったが怖くて無理だった。
「あいつがもし、犯人なら証拠になってるものがあるはずだ。それを見つけて欲しい」
「もしバレたらどうするの?」
「策はあるエリーゼ。
俺の言った通りにやればいいんだ」
これを思い出しながらも言われた通り
フランツの部屋を漁るエリーゼ。
しかし証拠は見当たらなかった。
「誰だ!」
物音がしてフランツが入る。エリーゼは気配を
消す術を使おうとするが、フランツにバレてしまった。
「エリーゼ、いきてたのか」
「そうなの、フランツお別れに来たくて
天国に行く前に一言声をかけたかったの、じゃ」
するとエリーゼは窓から飛び降りる。
去ってしばらくしてフランツはナターシャと
話す。ナターシャが声をかける
「誰? 昔の女」
「いや、ただの野盗だったよ。僕が愛してるのは
君だけだよ」
そういいフランツはナターシャとキスをする
影で見てたエリーゼは涙を流し、
気配を消したまま去っていた。
宿に戻ったエリーゼは、フランツにあげた
思い出の品やある紙をテーブルで広げた
「こんなのをあげてたのか?お前」
「うっさい!アスナ。 大事なのはこの紙よ
読んだら大事なことが書いてあった。
女を利用し勇者をはめろよと書いてある。
勇者を犯罪者にし、村から追放させ
指名手配にする。勇者への報酬はなしにし
依頼者から多くの金を貰えるらことにする
らしいわ」
アスナの嫌味に反抗し、話すエリーゼ
ゼロは聞く。
「依頼者については? あと証拠の凶器は」
「それはなかったわ。さすがに
凶器を持ってることは無いでしょう。」
「なるほど、ならもう1人証人を、リディア!」
そうするとゼロは少女の名前を呼び
緑のショートヘアーの少女が向こうから
歩いてきた。