表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

浦川 日歌里ノジュウニシ【side:H】

風立ちぬ

作者: 日浦海里

深い緑色をした稜線の向こう側

入道雲が山を乗り越えるように湧き立つ


どこまでもまっすぐ続く道の先は

陽炎が立ち揺らめいている


ペダルに足を掛けて漕ぎ出す

見送ったあの日のように


揺らめきに追いついて

追い越していけば


あの日届かなかったその先に

辿り着けたりしないだろうか


詮無いことを考えながら

坂道を下り街を抜ける


通り過ぎてく建物の軒先に

ガラスの器に札が1つ

くるくるとひらめき音が響く


哀しみが通り過ぎていく

見上げれば

空はどこまでも蒼かった



風立ちぬ 鈴の音ひとつ 空蒼く




その音は確かに

「またね」

と言った

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ラストの鈴の音が風鈴である事に夏らしさが際立ちますね。 自転車との対比に風と鈴♪ [一言] 山を超えてくる入道雲は、チャリダーなら絶対気にしますけどね(笑)
[良い点] なんだか少年時代の夏の大冒険って感じがたまりませんね! 泣きそう…………
[良い点]  こんにちは。読みました。この詩に描かれている夏は、とても魅力的で、まさしく自分が理想とするものだと思います。決して薄っぺらい夏でもなく、かといって子供心のように活発というわけでもなく、ど…
2022/11/16 15:36 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ