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浦川 日歌里ノジュウニシ【side:H】

風立ちぬ

作者: 日浦海里

深い緑色をした稜線の向こう側

入道雲が山を乗り越えるように湧き立つ


どこまでもまっすぐ続く道の先は

陽炎が立ち揺らめいている


ペダルに足を掛けて漕ぎ出す

見送ったあの日のように


揺らめきに追いついて

追い越していけば


あの日届かなかったその先に

辿り着けたりしないだろうか


詮無いことを考えながら

坂道を下り街を抜ける


通り過ぎてく建物の軒先に

ガラスの器に札が1つ

くるくるとひらめき音が響く


哀しみが通り過ぎていく

見上げれば

空はどこまでも蒼かった



風立ちぬ 鈴の音ひとつ 空蒼く




その音は確かに

「またね」

と言った

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― 新着の感想 ―
[良い点] ラストの鈴の音が風鈴である事に夏らしさが際立ちますね。 自転車との対比に風と鈴♪ [一言] 山を超えてくる入道雲は、チャリダーなら絶対気にしますけどね(笑)
[良い点] なんだか少年時代の夏の大冒険って感じがたまりませんね! 泣きそう…………
[良い点]  こんにちは。読みました。この詩に描かれている夏は、とても魅力的で、まさしく自分が理想とするものだと思います。決して薄っぺらい夏でもなく、かといって子供心のように活発というわけでもなく、ど…
2022/11/16 15:36 退会済み
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