カーネーション革命
1974年4月25日。ポルトガルの首都リスボンにて、禁止されていた歌「グランドラ・ヴィラ・モレーナ」がラジオから流れた。
これがきっかけで、アントニオ・デ・スピノラ将軍率いる国軍運動がクーデターを勃こし、マルセロ・カエターノによる独裁政権を倒したのであった。
「兵士の皆さん、カーネーションをどうぞ」
「やぁありがとう」
この革命はスピノラ将軍の意思により、ほとんど無血で行われた。カエターノは包囲され、なす術なしに投降することしかできなかったのだ。
市民は喜び、カーネーションを持って兵士たちを労った。兵士たちは誰ということなく、その花を銃口に挿したのだ。
この筒は命を奪うものではない!
自分たちの命を! 自由を守るためのものだという心の現れであろう。
ポルトガルの4月25日は『自由の日』としてカーネーションを飾られる。
最近のきな臭い情勢と、母の日を近くして、こんな平和的な革命とカーネーションの話もしてもたまにはいいでしょう?