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魔法学園の異色眼(オッドアイ)  作者: 三日月ころね
8/11

Episode#6 課外学習(1)

実は作者も何部構成になるのかよくわかってないエピソードです

「よーし、希望者全員揃ったな」

実技教師である白狼蒼汰が声をかける。

「もみじ〜、来てくれて嬉しいぞ〜!」

「……友達、作りたいし……ドラゴンの生態には、興味あるから…」

「そうか。理由は何であれ嬉しいぞ、ほんとに!」

もみじ達は蒼汰と共に遠征へ向かう準備をしていた。間もなく出立である。

(蒼汰先生は……距離感が近すぎるだけでいい人、なんだろうな)

「ってことだから、出発するぞー……箒に乗れない奴はルナ…先生か結衣先生の箒に乗せて貰えよー」

「あ……ルナ先生…わたし、箒乗れないので……」

「はい、一緒に乗りましょうか」

たまたま通りかかったルナに声をかけたもみじに、ルナは嬉しそうに応える。

「ってことで行くぞー!」

蒼汰の号令と共に、20人程度が一斉に飛び立つのだった。


ーーーー

「ああああ、怖いいい!」

華夜が叫びながら箒に縋り付く。

集団は目的地であるルアゴー湖に向かっていた。

「華ちゃん……高所恐怖症……?大丈夫…?」

心配そうに声をかけるもみじはルナの腕に包まれて満足げに耳を揺らしていた。

「だいじょばないいいいあああああああ!」

さらに叫び声をあげ、もはや箒と同化するまでに柄を握りしめる華夜の目の前に、ナルセが躍り出る。

「華ちゃん、大丈夫だよー!怖くない!」

「なんでみんな怖くないのおおおおおおお!?」

「こ、怖く……ないから」

「うん。怖くないよね」

「怖くありませんね」

「怖くないなぁ!」

もみじに続いてナルセ、ルナ、蒼汰の順に声をあげる。

「みんなおかしいってえええええええええ!」

そう華夜が再び叫んだ時だった。少し前を飛んでいた蒼汰が徐に口を開く。

「しっ。みんな、静かにして」

「え、なに?」

「あ、はい」

「いや静かにして」

返事をする生徒数人にもう一度「静かにして」と繰り返すと、蒼汰は数キロ先の地面を指差す。

「あそこにいるドラゴンには近づかないで」

指差した先にいたのは4体のドラゴンだった。

紅い鱗を持ち、時々息と共に炎を吐き出すドラゴン。

蒼い鱗を持ち、水場を我が物顔に独占するドラゴン。

翠の鱗を持ち、背中に苔を生やしたドラゴン。

黄金の鱗を持ち、周囲より一回りも二回りも大きい身体を重たげに揺らしながら歩くドラゴン。

いずれの目にも凶暴な光が宿っており、王者の風格を感じさせた。

「あいつらを怒らせたら、俺……多分五体満足じゃいられないと思う」

そういう蒼汰の顔は、出立前とは比べ物にならないほど自信を無くしていた。それほどに強いドラゴンなのだと、生徒たちは息を呑んだ。

白狼蒼汰、及び龍人族、ルアゴー湖の情報をEpisode#0-1 舞台・人物設定に追加しました

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