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88小節目
ルルーカレツィアは、語りだした。
「この世界の礎となるべく、夢魔を浄化し、愛する我が夫を見送った後、
私は眠りに着きました。身体だけ…」
「身体だけ?」
ふしぎそうにグラディアスが尋ねた。
ニコリと笑い、精霊は続けた。
「精霊ですもの!意識が旅することなど、造作もないこと」
「じや、精霊王殿も?」
また、グラディアスが尋ねると、今度はふっと無表情になり
冷たく言い放つ。
「あの怠惰野郎はほんとに寝ていました」
ーなんか、こえ〜!
マルーカなみだぜ、こりゃ…
ハルフォードに向き直り、にっこり。
「ハリー、お茶を入れてきてくださる?」
「···はい」
ハルフォードが席をはずすと、ルルーカレツィアは驚くべき話を始めた。
「ハルフォードには、ルルカの体を間借りしていると話しましたが
本当は、違います」
「では、ルルカはどうなったのですか?」
ライガードが慌てて尋ねると、静かに答えた。
「浄化の後、体ごと入れ替わったのです」
「「「!」」」




