65小節目
「グラディアス様、どうしてここに?」
マルーカが驚いて尋ねた。
「気が付いたら、ここの裏庭に倒れていたんだ。
精霊王殿が気がついて、中に運んでくださった」
「で、その本人は?」
マルーカが辺りをキョロキョロして尋ねると、
苦笑いを浮かべながら答えた。
「しばらく、精霊界にこもるそうだ。
そうそう、万が一に備えてこの神殿に結界を張ったから
しばらく出られないそうだ」
「万が一とは?」
ナギが不安そうに尋ねると、グラディアスは真剣な表情で答えた。
「大丈夫!あの二人なら、きっと解決できる!
我らが信じないで、誰がしんじるというんだ?」
「そうですね!若君のおっしゃるとおりデスね。
それより、お腹がお空きではありませんか?何か見繕って
参りましょうか?」
「ああ、頼む。実は、腹ペコペコリンなんだ!」
くすっと笑って、マルーカが答える。
「まるで、ルルカさんみたいなものいいですこと!
では、すぐに支度して参りますね!」
そうしてマルーカは席をはずし、残された二人は気まずさから黙っていたが、とうとうミスカが語りかけた。
「あの、グラディアス様!
先程の話の続きをお聞かせ願えませんか?」
グラディアスは、たんたんと語り始めた。
「父上のご学友でリリア、ルルカ両人のお父上はー」




