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64小節目
「それから、どうなったのですか?」
ミスカが尋ねると、マルーカは少し困った顔をして答えた。
「その後、世継ぎが現陛下に変更になり、
慌ただしく隣国との婚礼の話が持ち上がったのです」
「えっ!じゃあ、失踪された兄上様は?」
「さあ、それ以上は私も存じ上げません。
ただ、それまでご学友として親しくお付き合いされていた
ルルカさんとリリアさんのお父上が急に姿を消しておしまいに
なられ、その後行方がわからなくなりました」
「行方不明?じや、リリアはなぜここにいるのですか?」
「では、騎士様がお育てになられていたのは、ルルカさんなのですね…」
ふたりがそれぞれの想いを口にしたところに、
思わぬ客が訪れた。
「マルーカ、それでは、説明にならないぞ!」
「「「グラディアス様!」」」
突然の珍客に、一同があ然とするのだった。




