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63小節目

「現陛下には、兄君様がいらしたことは、ご存知ですか?」

「いいえ」


ミスカが首を振る。


「本来、隣国から奥方を娶るのは、兄君様だったのです」


「なぜ、それが?」


ナギが、疑問を投げかける。


「婚姻前のご挨拶に隣国をご訪問された折、トラブルに巻き込まれてしまわれたのです」

「トラブル?」

「どんなトラブルなのですか?」


「ある有力貴族の娘に騙され、失踪されてしまったのです」


「失踪?!」


思いもかけない展開に、目を白黒させる二人なのだった。




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