48小節目
シユルン、シユルン、ジュル〜。
カシカシカシカシ。
「あっ、そこそこ!
そこ集中してお願いします!」
「お〜らぁ〜い!」
カシカシカシカシ、カシカシカシカシ。
神殿に新たな住人が増え、膝枕でかゆいところをカシカシしてもらうのが
日課となった。
「シロちゃん!クッキー焼けたけど食べますか?」
「ワフ!いただきわふん!」
「それじゃ、ナギもよんできてお茶にいたしましょうね。
ミスカ、ナギを呼んできますから、フルーツティーをお願いします」
「マルーカ様、今日はお天気もよろしいようですから
中庭でお茶にいたしませんか?」
「まあ、それは良いアイデアですね。
しろちゃん、敷物をお願いしますね」
「わふん!」
ルルカから受け取った敷物を口にくわえ、しつぽをふりふり
みんなの後を付いていく。
そうして今日も女子会➕わんこの午後のティータイムがはじまる。
「そなたはうらやましいと思わぬのか?」
調べものをしているハルフォードの横で、
いじけた精霊王が今日も同じ問いかけを繰り返す。
しろわんこが滞在するようになり、ルルカに前のように気安く近寄れなくなった。
そのため、ハルフォードにまとわりつくようになったのである。
「それはそうと、何を熱心によんでおるのじゃ?」
「精霊伝説ですよ。
古代語で書かれているので、なかなか難解で…」
主神殿にはいろいろな本が所蔵されており、
夢魔退治の方法を探そうと、日々読書に励んでいるハルフォードであった。
「我に尋ねれば、何でも教えるものを…」
「結構です!」
一度聞こうとしたが、三食+おやつを要求され、速攻断ったのだった。




