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10小節目
王都を目指し、ひたすら騎馬を駆けさせる。
短剣を渡され、迷っていた時一括された。
ーお前の想いはその程度か!
即座に答えた。
ー違う!俺はあいつの笑顔を護りたいだけだ!
一瞬で破顔し、一言。
ー任せたぞ。
そうしてくるりと背を向け長は立ち去った。
その後ろ姿に深々と一礼し、部屋に帰るとすぐに荷物をまとめ厩舎に向かう。
そこには、待ちかねたようにおじいさまと長が立っていた。
ー遅いぞ!騎士たる者、いかなるよ有事にも素早く対応するもの。
惑うな!
己の想いに真っ直ぐに生きよ!
ーはい!もう迷いません!
ありがとうございました!
そうして深々と一礼後、スッと頭をあげた時の青年の瞳は、どこまでも澄
んでいた。
見えなくなった愛孫の姿をただじっと見つめ、御大はつぶやいた。
「青いのう〜」
「ばかがつくほどに…」
ふっと息をつき、そのまま一言。
「任せた」
「御意」
そうして長は青年の後を追った。




