表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/69

29幕:人形使いは宿命を背負う 中

ワクチン注射で体調崩したので遅くなりました。



あらすじ



死霊都市中でも問題発生。迷探偵になったシュガールは一つの違和感を感じて行動を起こすことに、、、






 


 僕は一つの真実にたどり着いたんだ。




 人は生まれてから運命を与えられる。でも運命は逃げることも変えることもできる。


 僕は信じていた。


 だから僕は家を飛び出し人生を自分を命を懸けて抗ったんだ。




 でも人は生きている限り宿命を心に宿すらしい。


 だから何かを諦めた誰かが自分の人生を語るようにこう教えてくれたんだ。



 宿命からは逃げられない。



 でもこの時の僕はその言葉の真意を理解できなかったんだ。

 いや理解しようとしなかったのかもしれない。





 だから眼前に広がる赤い血の海に月の光が映し出された時、僕は、、、、、







「シュガール大丈夫?」


 すっと風のように隣に着地した彼女が心配そうな表情を覗かせる。

 数ある表情の中で僕だけに見せてくれるうちの一つだ。


「グリンティア寝てなきゃダメじゃないか。体調戻ってないんだろ?」


「私だって冒険者の端くれなんだから大丈夫よ。それにお婆様にあれだけ鍛えられたんだからこの位へっちゃらよ」


「、、、、」


 やせ我慢していることなんて僕じゃなくてもわかる。奇病が町中で広がっていたのに僕たちが感染しないなんて本来ありえないことだし僕より先に彼女が感染していたなんてこともありえる事態だったんだ。


 やけ食い事件の謎を解明した後、彼女は意識を失うように倒れ込んだ。それから数日彼女は意識が戻らないでいた。だから隠された謎に気づきかけた僕は一人で迷宮の隠されたルートに足を運んだんだ。


 今は彼女が隣にいることがどれだけ心を勇気を奮い立たせてくれるんだろうか。


 目の前の精巧な作りをした人形、いやたぶん人と見た目が変わらないゴーレムを前にして僕は劣勢に駆られていた。天井に大穴が空いた空間内からは青い大きな月が見えており、異常事態であることは明白だった。


 僕が何者かに後をつけられ追い立てられたこの場には、見たことがない1体の人形が鎮座していた。まるで今でも生きているかのように輝く純白な石のようなもので出来た人型の何かが中央に祀られていたんだ。


 まるで神様のように。


 神聖な空気を覆うこの大きな空間はまるで教会と一緒なんだ。見たことがない文字、遺物、調度品ばかりが目につく。でも調和に満ちた中、食器やフォークにナイフ類のような生活必需品のようなものも違和感がないように隅に飾られている。まるでかつて誰かがここに住んでいたかのような、、、いや違う。誰かがここで暮らしていた?どことなく懐かしい感じがするんだ。


 僕はこんな世界を教会以外には見たことがない。そして超常な神秘的世界を、神聖国で女神様に足蹴にされたとき以外には記憶にないんだ。いや待てよ、もしかして、、、ちゃんと比較すれば女神様のとこの調度品なんかにどことなく類似してるんじゃないだろうか。共通品が見つかるんじゃないかって、、、


 まずい!?こっちにまっすぐ近づいてくる。


 僕はそう判断しすぐに身を隠した。足音がまっすぐこちらに迫っていることに気づいたからね。


 値段が付けられないような調度品の後ろで、右手の白銀剣に手をかけながら足音の主を垣間見る。黒いフード付きのローブで隠しているため素顔も性別もわからない。


 だが奴が呪文のようなものを唱えると一瞬だけ表情が覗けたんだ。


 子供!?


 でも途端に壁の隙間から赤い光が漏れ出し乱反射して一点に注がれたんだ。鎮座していた人形に向けてね。そして彼は静かに動き出した。


 天井が大爆発して大きな青い月が見えると同時にね。


 解き放たれた波動は部屋中に広がり波打った。

 周りの何もかもが吹き飛ばされ、気がつけば僕も衝撃で弾かれ口から何かが漏れ出していた。それを何とか拭いながら状況を把握しようとして、、、


 そして気がついたら彼女が隣にいたんだ。


 若干、飛んだ意識を必死に辿り寄せ記憶を確認する、、、幸いなことにグリンティアの表情は若干和らいではいる。それでも顔色が良いわけじゃない。きっと彼女のことだから僕に見せないようにしていると思うんだ。


 僕が彼女の顔色を伺っていると、、、目の前でグリンティアが何かを訴えかけるように必死に僕に訴えかけていた。でも彼女の声は耳に入らない。


 どうしてだろうか、分からない。でも僕は彼女のことが心配だ。心配なんだ。ゾンビ病とかいう意味が分からない伝染病が知らない間に彼女にも感染した今、僕たちには時間がない。体力的に僕よりも低い彼女のことを心配するなんて当たり前のことだ。


 でも必死に何かを語りかける彼女ならまだ若干余裕があるのかもしれない。


 ならば僕は今できることをやるべきだ。フードの奴が以前としてこちらを見つめている。先ほどのの魔力の波動は間違い無くあの時のやつだ。それに奴の魔力で間違いない。僕があの時感じた何かはこの波動と酷似している。


 僕はこの時、確信したんだ。


 僕だけに感じる何かを奴も持っている。そしてそれは僕も持っている。


 そうさ。あいつがゴーレムたちを、目の前の人形を操っているんだ。



 奴も《人形使い》なんだ。





 




とある女神様(*`・з・):むぅーっ出番がありません。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
●続きを読みたいと思った方は、こちらのランキングのリンクバナーのクリックをお願いいたします。
小説家になろう 勝手にランキング
cont_access.php?citi_cont_id=410288874&s
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ