奇跡生誕!が役職見て固まる
私の名前はゼノン。一応魔王をやっている。
権力欲などは無いのだが魔族は代々魔力量が最も多い者が魔王を継承している。
妻はサキュバスのリジー。サキュバスだけあって美しく肉感的だ。
そのリジーとの間に二人の子供が居る。
長男のアスモ。
魔力量ではまだまだ私には敵わないがそれでも魔族の中でトップレベルの魔力量と殺傷能力の高い魔法を習得した天才だ。
長女のリリス。
魔力量は兄アモスには敵わないが、妻リジーに負けず劣らずの容姿を持ち、
私たち夫婦が溺愛したおかげか優しい性格に育ってくれた。
私たち家族は平和に幸せに暮らしていけると思っていた。
が、人間が召喚した勇者によって我々魔族の平和は瞬く間に崩された。
憎き勇者のせいで多くの同胞が死んだ。
女子供関係なく殺され犯され奪われていった。
何がジャスティスだ、笑わせやがるあのくそ野郎が。
私は兵力を集めて対抗した。
が、憎きジャスティスの力は本物で、私も逃げるのが精いっぱいだった。
始めは魔力量の優位を生かし、広範囲に魔法を展開して多くのクソ共を殺してやった。
しかし、ジャスティスのくそ野郎は生きて居やがった。
奴が剣を振るうだけで同胞が次々に死んでいく。
魔法が当たっても平然とこちらへ近づいてくる。
なんであんな生き物が存在するのか意味が分からない。
その戦いで300居た部隊はたった一人に4人まで減らされてしまった。
その戦いで親友で側近のベルマを失った。
ベルマと多くの同胞の恨みを晴らせるのなら私は喜んで守護神サタンダーモン様にこの身を捧げよう。
そんな私の気持ちを知ってかサタンダーモン様より神託が下った。
それは獣人たちと同盟を結べし。というものだった。
同じ頃、獣王ライガーカッブにも獣人の守護神アルテマーガトロイド様から魔族と同盟を結ぶよう神託が下ったそうだ。
私たちは国境に非戦闘地区、それぞれの守護神の名前を頂きサタンアルテマ(アルテマサタン)を築き、そこで魔族と獣人の同盟を発表した。
そして友好の証としてそれぞれ嫁を出すことになる。
私は愛娘のリリスを、ライガーカッブは妹の獣姫イレーナを嫁がせることとなった。
これも双方の守護神の神託によるものだった。
友好ももちろんあるが、それぞれの特徴を持った新たな命を設ける為だと言う。
それぞれの特徴を持った新たな命には守護神サタンダーモン様の加護が授けられるそうだ。
「そろそろか?」
城内が慌ただしい、どうもイレーナが産気付いたそうな。
私以外に居なかったサタンダーモン様の加護を与えられる我が子は、
どのような戦士になるのか楽しみである。
はいどうも、俺です。
どうも無事に生まれました、やったね。
うん、どうやら金髪に猫耳が生えた美人さんがどうやら今世の母親らしい。
猫耳モフりたい。
さてさて早速鑑定と。
名前:イレーナ
年齢:15歳
種族:獣人[獣姫]
属性:土
レベル76
HP:724
MP:200
攻撃力:826
魔力:89
防御力:799
俊敏:902
特技:身体強化[強] 斬り付け 空中蹴り 組み伏せ術 威圧 気配察知
うん、よく分からんがおそらく強い。
レベル76で弱いはずがない。
てか15歳って、魔王ゼノンロリコンか!
獣姫って肩書何かスゲーな。
獣姫を更に鑑定と、
獣姫:獣人の姫
他の獣人より経験値取得1.3倍
うん、知ってた。名前そのまんまだわ。
でも、レベル上げに効果ありだな。
さてさて特技は
身体強化[強]:自身の攻撃力、防御力、俊敏を二倍まで強化
持続時間はMPに依存する
うん、めちゃめちゃ強いけど制限時間付きか。
斬り付け:敵を激しく斬り付ける
うん、名前のまんまだ。
空中蹴り:ジャンプ中に蹴りを放つと風圧を放ち、移動もしくは中近距離の敵に
風圧攻撃を与える。
うん、これ中々良さそう。
これってガン○ムでいうバーニアみたいなもんだと思う。
組み伏せ術:敵の懐に潜ろうとする時俊敏1.2倍。そのまま敵を投げる、もしくは当身をおこなう時攻撃力1.2倍
うん、MP制限が無い分こっちの方が使いやすいかも
威圧:自身のレベルマイナス20以上の敵を行動不能にし、
自身と同じレベルまでの相手の能力を20%ダウンさせる。
ただし、自身よりレベルが1でも上回る相手には全く作用しない
うん、チートだこれ。
格上には効かないがこれ持ってたら戦況左右しないか?
気配察知:敵の気配を察知することが出来る
あ、これはまんまだった。
とりあえず分かったことは俺の母親近距離特化の脳筋ちゃんだ。
さてさて、いよいよ魔族と獣人の切り札、奇跡たる俺の出番だ、よし鑑定。
名前:なし
年齢:0歳
種族:魔族と獣人のハイブリッド[魔族の第二玉子][転生者]
属性:無 闇
レベル1
HP:57
MP:450
攻撃力:50
魔力:400
防御力:112
俊敏:9
加護:サタンダーモンの加護
特技:製造道具 鑑定 闇魔法
うんうん、かなり魔力特化だなぁ。
てかさ、・・・
うん?見間違いかな?
だめだ、見間違いじゃないねこれ。
どうしよう、全く魔族の奇跡になれる気がしない。
何だよ第二玉子って!
玉子ってさ、すぐ割られたり潰されたり食べられるイメージなんですが・・・
無いわ、萎えるわ。
これはあの駄目神のミスなのか?
とりあえず駄目神幼女今すぐ出てきて修正しておくれ。
次のお話は明日の20時に更新します