駄目神=サタンダーモンは諦めない
「ってことで魔族を救ってほしいのだ」
「へ?無理です、ごめんなさい」
完
「そんなあんまりだぁーーー」
駄目神=サタンダーモンは打ちひしがれ、滝のような涙を流している。
無理だよ無理すぎるよ、可哀想だとは思うけどそんなチート野郎が居る中に凡人たる俺が加わった所でどうにかなるとは思えないし、はっきり言って無駄死にはごめんだ。
大体こういうのに選ばれるのは武術の有段者か、スナイパー上がりの保安官と相場は決まっている。
「大体、俺の所に来た理由すら聞いてないぞ。
まぁ、魂を求めて彷徨っていたところ、たまたま俺が死亡する所に遭遇したとかなんだろうけど」
「・・・」
え?まさかの正解?
いやいや、偶然出会った奴に種族の命運掛けちゃダメだろう。
「だってだって仕方ないのじゃ、死亡直後じゃないと接触できないし、少しでも遅れるとあ奴に魂を持っていかれるのだ」
とサタンダーモンは俺の後方を指さす。
「な!」
日本人のある種類の人間には求めては止まない美人で巨乳でサボり魔な死神が、そこに居た。
「小○!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「それ言ったらまずいから!色々怒られるから!」
「○町だぁあぁぁっぁぁぁl!!!!!!!!!!」
「お願いだから止めて!色んな所から怒られるからボコボコにされるから!」
サタンダーモンは泣きながら俺の絶叫を阻止しようとしてくる。
それを見て小○は、
あ、まずい所見ちゃって何かごめん。
と片手を顔の前に持ってくるとペコっと会釈し、そのまま消えて行った。
こうして俺の幻○郷入りは夢のまた夢と消えて行ったのだった。
「さ、さあ、もうこれで心残りも無かろう?一緒にユグドラシルへ向かうのだ」
「あ、うん」
衝撃が大きすぎて思わず空返事をしてしまった。
「そうかそうか、うんうん」
そう言うとサタンダーモンは俺の腕を掴んだ。
衝撃的な出会いにより一時魂が抜けてた俺(死人)はようやく正気を取り戻した。
「え?」
そこは見渡す限りの木々とおどろおどろしい城・・・
無数の蠢く魑魅魍魎。
ゲームやアニメの中に登場するモンスター達が駄目神らしき像にお祈りを捧げている。
気が付くとそこはユグドラシルだった。
次のお話は明日の20時に更新します