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魔族の駄目神幼女は伊達じゃない

「無念な死を迎えた貴方に新たな人生をプレゼントします♪」

「遠慮します」


「そんな訳あるかぁーーー」

駄目神はまた激おこのようだ、全くカルシウムが足りてない。


このご時世、出会って数分でのプレゼント。タダより高い物は無いなんて言葉もあるほどだ、胡散臭さしか感じない。

どこの詐欺ビジネスだって話だ。

それに駄目神だし。

死に方としては確かに無念だが、二年前に別れたきり彼女なんて居ないし、

兄夫婦も居るから両親を心配しなくても大丈夫だし、

職場はまぁ多少の混乱はあるだろが後輩は育ってるし・・・


うん、大丈夫だ、問題ない。


「俺に未練は無い。よって成仏したい」


そう言うと、駄目神は、え?何言ってるの?信じられないと言わんがばかりの驚愕した表情を浮かべている。



「は、話だけでも聞いてください」

そう言うと駄目神は左手の裾を掴んできた。いや、必死なのか中の肉まで摘まんでいる。

霊体なのに痛い、これは新発見だ。

きっとこの体験を本に書けたなら億万長者も夢では無かったのにと霊体であることを激しく悔やむ。

「ねぇ、ねぇ、先っちょ、先っちょだけで良いからぁ」


俺がバカなことを考えてると駄目神が怪しい事をほざきながら涙を流しながら左手にしがみ付いてきた。

「痛い痛い痛い」

流石神、頭に駄目が付く癖に幼女とは思えないバカ力だ。

霊体なのに腕がメシメシいってる。

何なのこの子、バカなの?アホなの?万力の付喪神なの?

「聞くから聞くから」

涙目で俺がそう言うと駄目神は泣き止み、俺を見上げてくる。

ホントに?と言わんがばかりの目だ。

目は口ほどに物を言うと言うが、これはマジだな。

俺が仕方なく頷くと、

駄目神は笑みをを浮かべ、

「そ、そんなに言うのなら話してあげてもいいのだぁ♪」

と無い胸を張る。

あ、アホ毛が揺れた。

「やっぱり結構です」

そう言うと駄目神はワンワンと泣き出しまたしがみ付いてくる。

「聞いて頼む、聞いて頼む」

「痛い痛い痛い、折れる折れる折れる」

「聞いて頼む、もう後が無いのじゃ、聞いて頼む」

痛みに負けた俺は駄目神の話を聞くことになってしまった。



次のお話は明日の20時に更新します

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