9 スキル検証
うむ。
スキルポイントについては置いておこう。
ぶっちゃけ増えないことには使いようがないし、気にしても仕方がない。
で、鑑定に対して、酸耐性は取得の条件が全く違う。
酸耐性、名前通りの性能なら、酸による攻撃に対して、防御力が上がるってことだろう。
これを獲得したのは、あの忌々しい蛙の唾液攻撃を食らった時だ。
あの唾液には多分、酸の属性と、毒の属性があったんだと思う。
その攻撃を食らって、酸によるダメージを受けたから、スキルが新たに獲得できたんだと思う。
ダメージを食らってなのか、その属性を食らってなのかは判断に迷う。
熟練度なるものも、ダメージ量によって上がったのか、継続してその属性攻撃を受け続けた、時間経過による上昇なのか、そこらへんはよくわからない。
ただ、ここで重要なのは、その属性の攻撃を受けたとき、その属性の耐性を得ることができる、ということだ。
一度痛い思いをしなきゃならないけど、それを我慢すれば、耐性を得ることができる。
例えば火の攻撃を受ければ火耐性が得られるんじゃないだろうか?
防御面で考えるなら、耐性はあったほうがいいはずだ。
これからは初見の攻撃は、死にそうになければわざと受けるべきかな?
うむむ、いや、痛いのは嫌だし、耐性が獲得できる保証もない。
危険な橋をわざわざ渡る必要はないよね。
うん、決して痛いのが嫌ってだけじゃないからね。
蛙の攻撃で酸耐性を獲得して、毒耐性のレベルが上がった。
そう、あの天の声(仮)の言ってることが正しければ、毒耐性は初めから持っていたスキルってことになる。
まあ、私蜘蛛だし、毒使うし、使うからには耐性持ってても不思議じゃない。
不思議じゃないんだけど、自分で自分が持ってるスキルがわからないってどうなのよ?
天の声(仮)が言ってくれなきゃ、私毒耐性持ってることに気付かなかったよ。
てことはだよ、私、自分で気づいてないだけで、他にもスキル持ってるんじゃない?
持ってても不思議じゃないよねー。
ありそうなのは毒攻撃とかかな?
確認できればいいんだけど、その方法がない。
試しに、ステータス、とか心の中で叫んでみても何の反応もない。
鑑定のレベルが上がれば見れるようになるかな?
鑑定の、レベル?
熟練度?
あれ、これもしかして、レベル上げられるんじゃない?
熟練度って、要は使いまくって習熟した度合いってことでしょ?
鑑定が耐性系と同じように、熟練度でレベルが上がるなら、使いまくってればレベル上がるんじゃないか?
スキルポイントで取得したから、スキルポイントでしかレベルも上げられないって、勝手に思い込んでいたけど、もしかしたらいけるんじゃないか?
早速そこらじゅうを鑑定しまくる。
『壁』『床』とかのどうでもいい情報が大量に頭の中に流れる。
う、ちょっと気持ち悪い。
情報過多で酔った。
《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV1』が『鑑定LV2』になりました》
酔った甲斐があった!
ヒャッホイ!
1レベル上がっただけだけど、大きな1歩を踏み出した感が半端ない!
ちょっとワクワクしながら自分のことを鑑定してみる。
『スモールレッサータラテクト 名前 なし』
おお!
ちゃんと種族名らしきものが出てる!
相変わらず情報量は少ないけど、LV1の時の『蜘蛛』に比べれば、大分マシになった気がする。
しかし、私、スモールなうえにレッサーなのね…。
なんかこう、劣等種って感じ…。
うん、鑑定で舞い上がったテンションがちょっと落ちたわ。
別に期待してたわけじゃないけど、まさか劣等種だとも思ってなかったからなー。
ま、前世でも似たようなもんだったし、気にしても仕方ないか。
それよりも、もっともっと鑑定しまくってレベルを上げねば!
…上がらない。
あの後ずっと壁に向かって鑑定しまくってるのに、一向にレベルが上がらない。
ちなみに壁の鑑定結果は、『迷宮の壁』だった。
微妙な結果。
まあ、それはどうでもいいとして、なんでレベルが上がんないんだろ?
うーん。
一番考えられる可能性は、やっぱ、一度鑑定したものだと、再度鑑定しても熟練度が上がらないってパターンかな?
確かに、そうじゃないと簡単に熟練度稼ぎができちゃうしなー。
念のため、マイホームの中は隈なく鑑定した。
けど、レベルは上がらない。
熟練度が足りてないっぽい。
ということは、鑑定のレベルを上げるためには、マイホームの外に出て鑑定をしなきゃならないって事かー。
考えてみたら、LV1の時に、モンスターの大群を鑑定したからなー。
あれで相当熟練度が上がってたのかもしれない。
しかし外かー。
メンドイ。
せっかく安心快適なマイホームがあるのに、わざわざ外に出るのもなー。
安全に暮らしたいなら引きこもってればいい。
レベルを上げたいなら外に出なきゃならない。
どっちもメリットデメリットがあるけど、外の危険っていうデメリットが大きいなー。
うん。
決めた。
やっぱここはもうちょっとグダグダ生活を満喫することにしよう。
ちょっとくらい怠けたってバチは当たらないよね。