148 進化するよー! ぱーと5
いやー。
ウハウハだね。
人間倒すとこんなに経験値貰えるとは思わなかった。
まあ、考えてみれば当然っちゃ当然なんだけど、ここまでいっぱいだと笑いが止まらんね。
今回の撃破数、28人でレベルアップが6。
召喚士と魔法使いは逃がしたけど、マーキングは付けてるからいつでもやれる。
同じく、走って逃げてった4人がいたけど、こいつらにもマーキング付けてるからいつでもやれる。
進化してからでも十分間に合う。
今回の進化で一応最終ってことになる。
魔物としての格はマザーと同じ。
まあ、生きてきた年月の差があるから、真正面から戦えばマザーの方が断然強いけどねー。
それでも、最弱からここまで上り詰めたって感慨はある。
て言っても、私にはもうさらに上があるんだけどね。
世間では最上位の魔物でも、私にとってはアラクネに進化するまでの繋ぎでしかない。
そして、アラクネも管理者に到達するための繋ぎでしかない。
まだまだ先は長い。
けど、人間の経験値効率を考えると、案外早く済むかもしれない。
たかが28人倒したくらいでこんだけの量の経験値がもらえたんだし、1000人くらい虐殺すればあっという間にレベル上がりそう。
ぶっちゃけ頑張って地龍と死闘繰り広げるよりも、人間狩ったほうが断然お得。
問題があるとすれば、ギュリギュリだよなー。
あいつ、多分私のこと監視してるだろうし、禁忌カンストしたことは知ってるでしょ。
アラバ倒して人間倒して、この上さらに人間の虐殺を開始したら、私の目的もわかるはず。
わかった上で、止めに来ると思う。
めんどくさい奴だなー。
私のことを止める意味なんかないっていうのに。
うーむ。
ここは、いっそ私からは打って出ないで、討伐隊でも編成されるのを待とうか?
召喚士と魔法使いを逃がしたから、次はもっと強い部隊が私のこと討伐しに来るんじゃね?
だったらそれを返り討ちにすれば、あら不思議。
私正当防衛。
悪くないよー。
完璧だ。
よし。
しばらくは迷宮にこもって討伐隊が来るのを待とう。
ククク。
誘き寄せられたということも知らずにノコノコとやってくるがいい。
ふへへ。
その間に暇があれば地龍とか倒していくかなー。
ひとまず今後のことはそんな感じにするとして、進化する準備でもしようか。
散乱した死体を回収。
アークと一緒に置いておく。
で、アークを取り囲むように糸を張り巡らせていく。
アークでかいからなー。
結構な重労働だわ。
ふう。
完成っと。
簡易の域は出ないけど、進化するだけならこれで十分。
ホームが焼かれちゃったし、移動することも視野に入れて、新しい寝床は造らないとなー。
あ、でも移動しちゃうと討伐隊が来れないか。
うーん。
ダミーの寝床だけでも作っとく?
けど、そんなもん作るくらいならそのまま住んじゃえばよくね?
あー、けど、あんま一箇所に留まってると危険だしなー。
あ、それで思い出したけど、進化中って並列意思はどうなるんだ?
あいつら既に肉体的には私とはほぼ独立しちゃってるからなー。
私が進化状態になったらどうなるんだろ?
ま、いっか。
私と同じで強制スリープモードになっても死にはしないでしょ。
それこそシステム外の力でも使われない限り、今のあいつらを消すことは事実上不可能なはず。
本体の私が死ななければね。
ということで、さっくり進化しちゃいますか。
《個体エデ・サイネがザナ・ホロワに進化します》
いえっさー。
あれ?
いつもならこのタイミングで気を失うはずなのに、眠くならないぞ?
あ、もしかして睡眠無効か?
怠惰の支配者の称号でゲットしたスキル、睡眠無効。
このスキルは睡眠属性の攻撃を無効化するだけじゃなく、睡眠を取らないことによって起こるバッド状態がなくなる。
24時間年中無休でもペナルティーが発生しなくなる。
しかも、寝たい時は普通に寝れるから便利なスキルだ。
多分このスキルのおかげで、進化するときに気を失うのを回避できてるんだと思う。
しかし、これが進化かー。
なんか変な感じ。
痛くも痒くもないけど、体が内側から作り替えられてるような感覚。
全く別のものになっている感じ。
けど、不思議と恐怖とか嫌悪感はない。
《進化が完了しました》
《種族ザナ・ホロワになりました》
《各種基礎能力値が上昇しました》
《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》
その後ズラズラっとスキルがレベルアップしていく。
おおう。
進化するとスキルが軒並み上がってたのはわかってたけど、こうやって聞くと改めてすごい量のスキルがレベルアップしてるな。
《進化によりスキル『不死』を獲得しました》
《スキルポイントを入手しました》
ん?
んん?
んんん!?
なんか今、ものすごく聞き逃してはならないことを言われた気がしたぞ?
はい?
何を獲得したって?
『不死:システム内において死ぬことがなくなる』
おいいいぃぃぃぃぃ!?
お前それでいいのか!?
これあかんやつやろ!?
こんなもんサラッと仕込むとか、Dのやつどんだけアホなの!?
ええ貰いますとも!
ありがたく貰わせていただきますとも!
いやっほう!
これで私を倒せるのは実質ギュリギュリだけってことじゃん!
これはちょっと調子に乗ってもいいんでない?
うえっへへへへへへ!
ポトリと音がした。
そこに、スマホが落ちていた。




