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129 進化するよー! ぱーと4

 転移してマイホームに帰宅。

 早速手に入れた果物を食べてみよう。

 進化?

 そんなの後々。

 今はこの蜘蛛生初の甘味を味わうことに全力を尽くすのだ!


 味覚強化最大出力!

 ついでに嗅覚強化も!

 

 まずはじっくりと目で見て愛でます。

 ついでに鑑定。


『乾燥クリクタの実』

『クリクタ:カサナガラ大陸に広く自生している植物。定期的に花を咲かせ、実をつける。実は甘く、若干ながらMPを回復させる効果がある』


 へー。

 この実って、ただのおやつじゃなかったんだ。

 MP回復するんだ。

 回復薬代わりに持ってたんだとしたら、悪いことしたかもしれない。

 けどまあ、瀕死の重傷回復してあげたんだし、これくらい貰っても文句は言わないよね。

 対価はちゃんと支払ってるんだからいいのいいの。


 それでは深呼吸。

 スー、ハー。

 よし!

 いただきます!


 …甘い。

 ああ、甘い。

 甘いよ。

 

 前世の頃に食べた果物に比べたら、渋みもあるし美味しくはない。

 乾燥させてあるから瑞々しさもない。

 けど、甘い。


 蜘蛛になってから、生まれて初めて食べる甘いもの。

 甘いよ。

 美味しいよ。

 幸せだよー。


 ゆっくりと味わって食べる。

 じっくりと味わって食べる。

 最後の最後まで。


 ふう。

 ごちそうさまでした。

 やっぱりちゃんとした甘い物っていうのは別格だね。

 美味しいものは何も考えずに美味しいと言えなきゃね。

 いくら美味しくても食べてて複雑な気分になるのはダメだね。


 さてと。

 余韻にも浸ったし、進化するかなー。


 今回は中層で進化した時と違って準備は万端。

 安全も確保して、食料もある。

 何の問題もない。


 一つだけ問題があるとすれば、禁忌が今回の進化でカンストしそうなことかなー。

 禁忌ねー。

 これ多分カンストしたら何かが起こるんだと思うんだけど、叡智様の力を以てしてもその詳細がわからないからなー。

 何が起こるのやら。


 まあ、ここまで来ちゃったらもはや回避は不可能だろうし、何があっても受け止めるしかないね。

 願わくは即死系とか、取り返しのつかないペナルティとかじゃないことを祈るばかりだ。

 うーん。

 まあ、怖いことは怖いけど、そこまでえげつないことにはならないんじゃないかなーとも思う。

 今まで傲慢とかの謎スキルも結局デメリットなかったしね。

 案外デメリットなしで超強化されたりして。

 それはさすがにないとしても、あの愉快犯のDが、いきなりカンストしたら即死するようなデスペナルティを課すとは思えない。

 あいつのことだから、きっと生かしたままそれを眺めて楽しむことを選ぶはずだ。


 あれ?

 そうなると死ぬよりも恐ろしい目に合うかもしれないぞ?

 …考えないようにしよう。

 考えても仕方ないしね。

 禁忌は出たとこ勝負。

 これしかない。


 進化先の候補は3つ。

 グレータータラテクトは元のタラテクト系に戻る進化だね。

 あの下層で見たやつだ。

 まあ、確かに強いんだろうけど、この進化をする気はさらさらない。

 だって体でかくなるし。


 アラクネへの進化条件の一つに小型か中型の蜘蛛型の魔物っていうのがあるし、あんなでかいグレータータラテクトになっちゃうと、アラクネに進化できなくなる。

 そういうわけで、グレータータラテクトはなしの方向で。


 残りは2つ。

 エデ・サイネとオルトカディナート。


『エデ・サイネ:進化条件:ゾア・エレLV20:説明:死の象徴とも言われ恐れられる、小型の蜘蛛型の魔物。非常に高い戦闘能力と隠密性を持つ』

『オルトカディナート:進化条件:一定以上のステータスを持つ蜘蛛型モンスター、魔法系スキル所持:説明:魔法に精通する蜘蛛型の魔物。知能が高く、罠を張るなどの絡め手をこなすこともある』


 オルトカディナートは魔法型で、エデ・サイネはゾア・エレの上位進化。

 ただ、オルトカディナートはそこまで重要じゃないんだよねー。

 魔導の極みと星魔のスキルのおかげで解禁されたような進化先だけど、ぶっちゃけハズレ進化だ。

 だって、頭いいって言っても魔物基準だし。

 罠なんか生まれた瞬間から使ってるわい。


 それに、オルトカディナートは進化がここで打ち止めだしね。

 つまりはその程度。

 進化ツリーを見てもそこまで上位の魔物とは言えなさそうだし、あんまり魅力がない。


 それに比べると、エデ・サイネはやばい。

 最終進化まではまだあるけど、進化ツリーを見る限り、マザーの1歩手前のランクの魔物だ。


 進化ツリーは魔物の名前が書かれた位置によって、ある程度魔物のランクが分かるようになっている。

 その名前の位置から言うと、マザーの種族と思われるクイーンタラテクトと双璧をなす魔物の1つ前の進化形態。

 それがエデ・サイネだ。


 魔物としてのランクは他の進化候補より断然上。

 ということで、選ぶならエデ・サイネ一択。

 叡智様の進化ツリーがなかったら迷ってるところだった。

 叡智様やっぱパネエです。


 ちなみに、アラクネは特殊進化で進化ツリーとは独立している。

 その進化条件は、傲慢の保持と小型、中型の魔物であるということと、レベル50以上であるということ。

 すんごい無茶振りだよねー。

 それを本気で目指す私もどうかと思うけど。


《個体ゾア・エレがエデ・サイネに進化します》 


 では、進化開始!


《進化が完了しました》

《種族エデ・サイネになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『HP高速回復LV1』が『HP高速回復LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『魔力付与LV4』が『魔力付与LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『破壊強化LV4』が『破壊強化LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『斬撃強化LV5』が『斬撃強化LV6』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒強化LV9』が『毒強化LV10』になりました》

《条件を満たしました。スキル『毒強化LV10』からスキル『状態異常強化LV1』が派生しました》

《『毒強化LV10』が『状態異常強化LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『状態異常強化LV1』が『状態異常強化LV7』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『気闘法LV6』が『気闘法LV7』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『気力付与LV3』が『気力付与LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『万能糸LV3』が『万能糸LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『闇魔法LV7』が『闇魔法LV8』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『次元魔法LV1』が『次元魔法LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『破壊耐性LV3』が『破壊耐性LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『打撃耐性LV3』が『打撃耐性LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『斬撃耐性LV3』が『斬撃耐性LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『石化耐性LV3』が『石化耐性LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『酸耐性LV4』が『酸耐性LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『痛覚大軽減LV3』が『痛覚大軽減LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『天命LV1』が『天命LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『瞬身LV4』が『瞬身LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『耐久LV4』が『耐久LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV9』が『禁忌LV10』になりました》

《進化によりスキル『腐蝕耐性LV1』を獲得しました》

《『腐蝕耐性LV1』が『腐蝕耐性LV4』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『腐蝕耐性LV4』が『腐蝕耐性LV5』になりました》

《進化によりスキル『死滅の邪眼LV1』を獲得しました》

《スキルポイントを入手しました》


《条件を満たしました。禁忌の効果を発動します。インストール中です》

《インストールが完了しました》

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― 新着の感想 ―
「鑑定」ではなぜ進化ツリーが見れないのかと考えていたが、「鑑定」は知能のある生物じゃないと使いこなせないし、知能のある人族などはそもそも「進化」しないからスキル作成者の視点からも必要と考えられなかった…
[良い点] この回を読みたくて、 また1から読み直してきた。 乾燥クリクタの実。 比較対象を極端に広げて 文学史を見渡してさえ、 これに比肩する食べ物は そうそう無い。 何回読んでも 暖かい。
[良い点] 面白いです。続きが読みたくなります。 [気になる点] 更新を再開してください。よろしくお願いします。 [一言] なんか寒気をカンストさせたらやばそうなのインストールし始めたんですが大丈夫で…
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