表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/23

❅「8年後の少年少女たちは」(1)

あれから早8年。


鏡華の誕生日のパーティーに、再びいつものメンバーが顔を合わせた。





「流ー君っ」


「日和か?髪切ったなぁ」


「流ー君っ」


「佐川……その呼び名で俺を呼ぶな」


「流……君」


「ああ……って何で鏡華!?」





そう、あれから8年が過ぎた。


あれから俺達は会う機会をすっかり失くしてしまい、今ではもう「お久しぶり」という仲になってしまった。








「それではっ!鏡華さん25歳アーンド、お子さんできました祝いでぇーっ」


「「「「「かんぱーい!!」」」」」




盛大にビール瓶が開けられて、パーティーは始まった。


場所はもちろん、鏡華の部屋。





「いっやぁーしかし、よく記憶戻ったよなぁー!雨傘の兄さん」


「今は「神童」だぞ?佐川」


「あわわ…すんません」




前にはありえなかったふざけ合いをしながら酒を飲む。


なんだか少し嬉しく感じる。そう思いながら二本目のビール瓶に手を伸ばしたそのとき、


腹辺りに何か重みを感じた。


そこにはご機嫌な顔で俺を見つめる鏡華の姿が。





「……鏡華…お前まさか」




その嫌な予感は見事に的中。




「ふへぇ~♪雨傘さぁん~」


「…やっぱりか」




真っ赤になった顔をぐりぐりと俺の腹に押し付け、満足そうに笑う。




「俺はもう雨傘じゃねぇって」


「らりをいううんれすかー!あまぎゃしゃしゃんはあまぎゃしゃさんなんれすぅ~」


「……鏡華さんて…酒弱いタイプなん?」


「ああ…酷いときは一口で倒れる」




俺は鏡華を抱きかかえてベッドの上におろして布団をかけた。





「……さて、飲むか」








2020年、12月28日。


鏡華が酔いつぶれたのを途中から来た桜庭が見て俺を殴ったのは言うまでもない。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ