【新吉良9】 ブレイクファミリーの事務所ビルにて
その頃、、、
コーキーハウスを後にした竜神が宇宙バイク(バリオウス8000RED)で岡崎にあるゴッドマムの会社に向かっていた。
「あの美容室の店長、鋭く曇り一つない澄み切ったあの目つき、ありゃ相当なギャンブラーだな。うん。
しかしあの三兄弟、一体どこに隠れてんだ?
俺がNew・NewYorkに戻ってる間にどれだけの大金が世界中からゴッドマムの手に渡ったことか、、、アラキが調べてなかったら世界経済が破綻するまでしゃぶり取られてたかも知れないと思うと、
奴の息子達はさすが母親譲りと言ったとこか」
バイクのスピードを更に上げ吉良の街を駆け抜ける。
(ザ・壊し屋ブレイクファミリー)の事務所ビルに着き、バイクを止めた。
すると竜神を待っていたかのように1人、ピンク色の綺麗なショートヘアの髪をなびかせた女事務員のミレンが出できた。
この事務員は自分の目の前の少し先の未来が見えるゴッドマムの専属秘書だ。
「ごきげんよう、只今社長は外出されていますわ」
ミレン心の声
「あら、頭に乗ってる不思議な物体は兎も角、とってもカッコイイ殿方ですこと」
ミレンは竜神に一目惚れした。
いつもの事だ。
竜神は辺りを見渡し、誰も居ない事を確認した。
心の声
「んー、やはり昼間はやめておこう。」
竜神は気持ちを切り替えて話した。
「そうですか、ご丁寧にどうもありがとうございます
それでしたらまた伺いますね。」
「あの!、、、次はいつ来られますか?」
ミレンが考えるより先に慌てて口から出てしまったかの様に尋ねた。
「、、、未来の事は分かりませんよ。」
そう微笑みながら言って竜神は再びバイクに跨がり走り去った。
「私があの方の未来を見れたら、、、
ダメよ!ダメダメ!あんなおかしな頭をした人なんかについて行ったらロクな事ないんだから!私のバカ!」
ミレンはそう独り言を言うと、頭を冷やしに10階建てビルの事務所の9階にあるバスルームに入って行った。