君と僕
誰かと一緒に居ても。
ご飯を食べていても。
ずっと僕と一緒。
そんなに、僕のコトが好きなのかい?
目の前の人が、友達でも、恋人でも、家族でも。
目の前のご飯が、貴方にとってご馳走でも。
いつしか、大切なモノを見失っていないかい?
僕なんかより、目の前の人。
目を合わせて、話している?
僕なんかより、目の前のご馳走。
きちんと、食べている?
そんなに僕のコトを見つめていたら、いつしか取り返しのつかない事に―――
「スマートフォンを操作しながら車を運転し、下校中の小学生の列に追突したとして、37歳男性を逮捕しました」
ほらほら、僕のコトを見つめているからこんな事故が起きちゃった。
……え?魅力的な僕がワルイって?
ノンノン
そんなこと言わないでおくれ?
だから、さっき僕が言ったじゃないか。
『いつしか取り返しのつかない事に』って。
だからさ、僕を見つめない時間もちゃーんと作らないとダメなんだからね?
これを見ている君。
ちゃんと、僕の使い方を決めているかい?
見すぎはノンノン。
それと、これは僕からのお願い。
歩きながら使うのは、危ないからね。
……歩きながら使って、ぶつかっても僕はしらないよ?
便利な僕がワルイ?
僕ばっかり見て、周りを見ない。
そんな使い方をしているのは、もってのほか……君自身じゃないか。
これを期に、僕の使い方をちゃんと決めること。
僕を一旦置いて、周りを見ること。
それさえ守ってくれたら、僕はこれ以上のコトは言わないさ。
そんじゃ。