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愛の観察

Berry’s cafe様に掲載していて放置している作品をこちらに載せることにしました。オフィスラブでなんちゃっての現代ものです。魔法もチートも出て来ません。ざまぁも無い…かと思いますが出そうな時はタグに入れておきます。まったりのんびり恋愛ものです。

ああ……今日も美和ちゃんキラキラしてる……そうだよね、たぬきそばを食べてる草野くん、可愛いもんね。


今日の美和ちゃんはオムライスを食べながら、草野くんに見とれていました……と。


『愛の狩人』と名付けた恋愛観察日記に美和ちゃんと草野くんの初々しい2人の恋の記録を綴る。


ああ、尊い!


何故こうも恋をする人達って綺麗で輝いているんだろう。見ているだけで胸が熱いわ!


「おっ!今日はだし巻きじゃん!」


胸を熱くしている私の前に広げているお弁当のおかずを左横に座った男が盗み食いをしてきた。


「ちょっと加瀨?あんた、カツ丼食べてるじゃない」


加瀨 拓海(かせたくみ)がだし巻きをモグモグ食べながら私を見ている。


薄いグリーンがかった神秘的な目だ。鼻筋も通っていて、顔も整っているだけでも羨ましいのに体の部位まで手が大きくて指が長くて綺麗な隙の無いイケメンだ。


確かお祖父様がフランス人だったよね。


「いつもお弁当だね。この肉巻いたの美味しそう〜女子力高っ!」


と加瀨 拓海の反対側、右横に座った嘉川 基尚(よしかわもとなお)が私のお弁当を覗き込んでいる。


嘉川はキリッとした眉にすっきりした目元の、漢!みたいなガタイの良い男前だ。


加瀨と嘉川はうちの会社のマーケティング営業部のイケメンツートップだ。


因みに私は経理部だ。たまたまこのイケメンに挟まれてはいるが、2人とは同期入社の同い年なだけだ。


この2人イケメンだけどなぁ。


私の『愛の狩人』に加瀨と嘉川の記載は無い。だってこいつらは、一方的に思われることはあるけど、本人が身を焦がすような片思いをしていたり、切ない悲恋を味わっている恋愛はしていない。私の知る限りは……だが。


来るもの拒まず去るもの追わず。


群がる女子を契っては投げ、契っては投げ……文字通り契りまくって捨ててきた恋愛上級者だ。


美しくない。


恋とは悲恋でも片恋でも想い焦がれるその姿は等しく尊く、光り輝いている。


勿論、両思いになっている恋人たちも尊い。好きや愛しているという感情を出している男女共にキラキラと輝いていて、見ている私も幸せを分けてもらえている気分になれるのだ。


自分はどうでもいいのだ。


私は周りの恋して愛して光り輝いている方々を観察するのが好きなのだ。


昼を食べ経理部に戻って隣の川上さんを見て気が付いた。


あれ?川上さん、今日はいつもはしないマスカラを装着していますね?おまけに、リップグロスいつもよりテカテカしてませんか?


なるほど、あれだな?今日は20日…そろそろ月末の締めに向けて交通費や経費の精算に必要な領収書を回収しなければならない。


我社は、いわゆる超大手企業ではない。だから、営業部と経理部の距離感も近い。


「川上さんが領収書回収の各部署回り、今月は担当ですか?」


図星だったみたいだ。川上さんは微笑みながら頷いた。


領収書とか何でも溜め込むよね〜特に営業とか?思わずニンマリしてしまう。


川上さんは営業第一課の課長に片思いをしている。


部署が違うもんね〜上手くいけば話も出来るかもしれないしね〜そりゃ化粧に気合いも入る訳だ。


『愛の狩人』の日記をコッソリ鞄から出して書きしたためた。


川上さんはメイクを整えて愛しの野上課長に会いに行く…と、尊いな~!


「相笠さんも一緒だよね?」


え?私も当番?


慌てて壁に設置してある日程表を見ると、今月の回収当番の所に川上さんと私の名前、相笠 千夏とある。


うげぇ面倒臭い……


この当番に当たると、20日以降に各部署に領収書の提出忘れがないか、確認をして回らなければならないのだ。


領収書の提出って夏休みの宿題みたいなものなのかな〜大抵の人が溜め込むみたいなんだよね。でも、それを回収しに行くのも経理部の仕事だ。


しかも帰社時間が不規則な社員にも、必ず確認を取らなければいけない。


この当番に当たると残業OKで、夕方以降に帰社してきた営業部等に突撃して各社員の領収書を回収しつつ、提出の最終確認をする。


その際に普段は接点の無い経理部がイケメン営業マンと会話出来るとあって、回収当番は経理部の若い女の子達に人気の業務の一つだ。


「お、相笠さん」


経理部の部長に呼ばれた。はーいと返事をしながら足早に近づいて行くと、部長は仏頂面をしていた。


駄洒落を言ってしまった……


「相笠さん〜回収当番ずっとサボってるんだろう?営業から最近相笠さんが当番に来ないけど、サボってるんじゃないか?と言われたぞ…」


ひええっ!?ちょっと誰だよっその営業!チクったのは加瀨かっ?嘉川かっ?


「誰がそんなこと言ったんですか…?」


「事実なんだな?」


うぐっ……私はキラキラして恋をしている人達を見るのは好きだが、イケメンが好きな訳じゃない。


そりゃ美形が悩ましげだったり苦悩している姿はとても美しく尊いけど、自分がキラキラするのはまた別だ。そんな営業部のイケメンに接してキャッキャ言いたい女子の為に私は自分の当番の時は行きたい女子社員と代わっていたのだ。


「今月は当番に出るように」


ジロッと部長から睨まれてしまった。


ぐぬぬ、仕方がない。……そうだ!今月の当番の楽しみは愛しの野上課長に会いに行く恋する乙女の川上さんを愛でることが出来る、ということで頑張ろう。


「相笠さんいつも当番の時は誰かと代わっていたものね……確かに残業が続くし疲れるよね」


「いや~あはは、まあ残業代出るから私は有難いかな?」


川上さんと領収書回収用のカートを押しながら、各部署を回る。


「失礼します、経理部です。経費の精算回収に参りました~」


そう各部屋に入って声をかけると、皆さん、やべぇ……とかそんな時期か……とか言いながらクリアケースを抱えて次々に持って来る。このクリアケースには所属部署とフルネームの名前シールをケースに貼っている。このケースの中に経費の領収書を入れて置き、経理部に提出するというわけだ。経理部は回収してきたクリアケースを見ながらどこの誰が出してきた領収書かを確認しながら、ファイリングして清算するのだ。


カートの中にクリアケースを入れて次の部屋へ行く。


すると廊下に出たところで、川上さんが


「相笠さん、ちょっとお手洗い行って来ていい?」


と聞いてきた。なるほどなるほど、次の部署は営業部だものね。愛しの野上課長に会う前に化粧直しをするんだね。いいよいいよ~行っといで。


「うん、いいよ。ここで待ってるね」


川上さんは嬉しそうに微笑んでお手洗いに入っていった。


さて


無人の廊下でストレッチをしていると、階段の踊り場に人影が見えた。只今時刻は17時40分……


「切ないよな…」


ん?んん?どこの部署の子だろう?私の大好きなワード(悲恋?)を呟いているよ……いけないことだけれど、そっと階段の踊り場を覗いて見た。


あっ!加瀨 拓海と嘉川 基尚じゃないか!


加瀨は大きな溜息をついた。


「お前の方は順調なの?」


「ああ。順調だな~このままだったらそろそろ……かな」


「結婚?」


加瀨がそのワードを出して来て、体が震えた。


ちょっとちょっとーー!あんた達っていうか嘉川ーー!あんたいつの間に私の好きな『愛を語る輝かしいメンズ』の仲間入りをしていたのよ!嘉川は女子を適当に契っては投げ……をしていたんじゃないのか!?


「モトが結婚かぁ…はあ…それに比べて俺は…」


「諦めるか?」


嘉川がそう加瀨に聞くと加瀨は首を横に振った。


「諦めない」


ああ!加瀨ぇ……あんた今キラキラしているよっ……もっもしかしてぇ辛い恋の最中か?


「あ、悪ぃ。一本電話入れてくるわ」


嘉川がそう言って踊り場から足早に出てきたので、急いで廊下の角まで走って隠れた。そして再び踊り場の方を覗き込むと、遅れて加瀨が踊り場から出て来たところだった。


憂いを帯びた美麗な顔で歩いて行く嘉川の後ろ姿を見ている加瀨……


「辛いな……」


ポツンと呟いて、俯いた横顔……あああ、流石は加瀨 拓海っマジで綺麗だ。


……ん?え?ちょっと待てよ?


嘉川が結婚をしそうで…その嘉川を見て辛いだって?


まままま……まさか?


加瀨はもしかして、嘉川のことが?だから辛いの?これはぁぁぁ!?


何だかB的なLっぽい展開だけど美形同士の片恋&報われない系の恋じゃないのさっ!


加瀨は美しく悩まし気な表情のまま営業部の室内に戻って行く。


こんな美味しい(失礼)悲恋な2人が身近にいるなんてぇぇ……ああ切ない。身を切られるようだ。これは尊い。


「相笠さんお待たせ」


おっといけない、川上さんが戻ってきた。急いでカートの元へダッシュで戻った。


「さあ、営業部だね!」


川上さんは鼻息が荒い。私の方は今から尊いイケメンズを見れるとあって別の意味で鼻息が荒かった。


「失礼します!」


私達は勢いよく営業部に飛び込んだ。


私は営業部の部屋に入ると目を光らせた。


さあ、どこだ?私に愛の劇場を見せてくれるイケメンズ達は……居たーっ!


カッ…と目を見開くと嘉川を見詰めた。加瀨の隠された恋の相手、嘉川はどこかへ電話中だ。


では嘉川に秘めたる想いを抱く加瀨はどこだーっ?……あれ、こっちに向かって手を振っている?手招きされたので近づくと加瀨はニヤニヤしていた。


「よおっ、やっと来たな~相笠。お前ずっと経理の回収業務サボってただろ?」


「か、加瀨ーーっお前かぁ!部長にチクりやがってぇ!?」


「何言ってやがんだ、サボりやがって……はい、お願いします」


そう言って加瀨は綺麗にコピー用紙に添付されて整理された領収書が入ったクリアケースを渡してきた。


「相笠、週末空いてるか?飲みに行く?」


加瀨のバカ!こんな人が居るところで私を誘うな。見てみなよ……ぎらついた愛を抱えている営業部の女子社員が私を睨んでるじゃないかっ!


しかし女子社員の皆様よ、心配しなくても加瀨の心は嘉川に向いてますよ。


でもコレあれだ。飲みながら私の大好きな悲恋コイバナを聞き取れるチャンスじゃないか?


「いいよ~加瀨の生まれたてほやほやの恋バナ聞かせて下さいな」


加瀨は少し目を見開いた後


「そんなのはねぇよ…」


と、瞳を陰らせた。


…………キターーーっ!愁い系の恋するメンズだーーっああ、尊い。美しい故に悩ましさも倍増のような気がするね。


「お前さ~飲みに行く度に人の恋愛ばっかり聞いてくるけどお前どうなのよ?」


加瀨の問いかけに、スゥ…と心が無になる。


私はそういうのはいいんだよ。諦めているし…無理だと思う。


「私、加瀨の恋バナ聞きたいよ。私のはどうでもいいじゃん」


「おおっ何々?恋バナ…俺のでいいなら聞くか?」


と、電話を終えた嘉川が会話に割り込んできた。


ぎゃあ!?すごく聞きたいけど……嘉川が混ざって恋バナしてきたら加瀨が辛いじゃないかっ!私は悲恋や片恋の切ない話は好きだけど、完全なる失恋や泥沼破局の話は聞きたくない我儘女なのである。


この事態を避けるような口実を考えていると、私のスマホが鳴った。


「ちょっと失礼」


私は断りを入れて営業部の隅へ移動して、画面を見て固まった。


はあぁ……お母様だ。通話のアイコンをタップする。


「はい」


『千夏、今日は電話に出てくれるのね』


「すみません、ご用件は?」


電話の向こうで、お母様は一瞬息を飲んだが


『今、外なのね?用件だけ言うわね。今週の日曜日は空けておいて。あなたにご紹介したい人がいるの。貴明も貴司も一緒よ』


ああ……ご紹介、これお見合いだな。おまけに兄達が2人共揃ってってガチのやつじゃん。


「私、今はそんな気分じゃ…」


『気分なんて言っている場合なの?もう27歳でしょう?』


ぐっ…年齢を盾にごり押しをしてくる。流石……お母様。


『うちの会社の営業課の方なの。仕事も出来るし、将来は有望ね』


へぇ……お母様が褒めるなんて優秀な人なんだね。


『兎に角、日曜日に迎えに行くから、朝はちゃんと起きて待ってなさいね』


「え?ちょっとあ……切れた」


携帯の画面を見る。表示は『柘植社長』と出ている。何も間違いではない。お母様と呼んではいるが、世間的には『柘植蓉子(つげようこ)社長』だ。


柘植社長…お母様とは血の繋がりは無い。


うちの家庭はちょっと複雑だ。私が一歳になる頃に実の母が事故で亡くなった。そして二歳になる前に父と柘植蓉子が再婚したのだ。


その時から私は柘植の母から溺愛されて育てられた。義理の兄達も突然出来た妹を可愛がってくれた。だが柘植の親族達は違った。


お前は一族の人間ではない。お前には柘植の相続には一切関わらせない。赤の他人のお前は柘植の集まりには呼ばない。


物心つく頃には母達がいないところに呼び出されて罵倒され、金目当ての貧乏人がっ!とずっと言われ続けていた。


兄達も当然親族のいびりに気が付いていた。真っ向から対抗し、一族の中でも頭角を現すほどの優秀な子供に成長した彼らは私を一族の矢面に立たないように兄弟で庇ってくれた。


お母様もそうだった。社長の仕事を精力的にこなし、自社の業績を上げ……私達のことに口を出すな!と、一族を叱責し全力で私を守ってくれた。


ところがだ


私が14歳になった年に、父は会社の若い女子社員と浮気をし…突然離婚を申し出てきたのだ。


父の浮気を知った柘植の一族から私は罵声を浴びた。父はその彼女とどこかに逃げていて、表には出て来ない。私は柘植の一族に頭を下げ続けた。


母も兄達も私と共に頭を下げてくれてそして父に激怒していたが、それと同時に私への扱いに困り始めていたのは目に見えて分かっていた。


柘植の一族で揉めに揉めたが、私は今後一切、柘植の家と縁を切る。


それが親戚達から私が突き付けられた、親族会議の決定事項だった。


私はその条件を飲んだ。母と兄達は全然納得していないようだ、もちろん今も納得していないと思う。


未だに兄達は私を溺愛しているようだし、母に至っては生前贈与と言って土地付きマンションを私にくれた。この数年で、何度か土地を贈与してくれた。今年からは断っている。


私は15歳にして土地持ち家持ちの成金になってしまったので、一人暮らしを始めたと同時に税理士さんと弁護士さんに資産管理をお願いしている。


一見するとどこにでもいる、しがないOL風な私だが陰に隠れて?結構な資産持ちだった。


そう私は血族的には天涯孤独だ。現に浮気をし若い女と逃げ出した父とは連絡が取れない。


そう思っていたのだが、一人暮らしを始めてやっとその生活に慣れてきた16歳の夏…


唯一の肉親だと思っていた父の実家のおばあちゃんに夏休みに会いに行く、と連絡を取ると衝撃の言葉を投げかけられた。


「千夏ちゃんね…こっちに来たら気まずくない?だって文雄と美沙ちゃんと会うでしょ?だからあんたはこっちに来ないほうがいいよ?」


文雄とは父の名前だ。美沙ちゃん…もしかすると例の浮気相手の女の名前か?


こっちに…ということはずっと行方知れずだと思っていた父、文雄が実は実家に帰っていてその浮気相手と堂々と実家暮らしをしていたということだ。


「もうこっちには来ないようにしてね。あんたはお金持ちなんだし」


祖母から告げられた言葉は私を拒絶するものだった。祖母は孫より息子を取った。いや…私なんて最初から孫だなんて思われていなかったに違いない。


あんたは私達とは違う…と言っているのが何よりの証拠ではないか。


切り捨てられた、と思った。


でも唯一の救いは血の繋がらない柘植親子が暇があれば私に会いに来てくれて、食事に私を誘い…4人で旅行も行き、遊びにも出かけ…天涯孤独の寂しさを全部拭い去ってくれたことだ。


まあ、父親側のことを思い出せば気も塞ぐが、柘植親子側は至って良好な関係で有難いことにお金に不自由することなく悠々自適に暮らせていたのだった。


はぁ…それにしてもお見合いか。お母様は何としても私を自分の手元に置いておきたいらしい。兄達もそうだろう。だから自社の優秀なメンズを見繕い、私と結婚させて手元に囲い込みたいのだ。


愛されるのも辛いわね。


男女の恋バナの時に一度は言ってみたい台詞だけど、重い家族愛の時に使いたくない。


これ断ったら、またお兄様のどちらかが名乗りを挙げてくるのかな…


実は元義理兄達も私の旦那候補だった…私がとても兄達とでは夫として見れないと断固拒否したのだ。


兄達は泣いていた。本気で泣いていた。申し訳ないけれど束縛夫まっしぐらな人達とは夫婦にはなりたくありません(本音)


私は溜息をつきながらスマホを制服のポケットにしまうと、加瀨のデスクまで戻った。加瀨と嘉川は2人で何か話している。ああ…美しい悲恋、尊い。


「土曜日、飲むか?嘉川も来るって」


加瀨と嘉川はイケメンスマイルを私に向けている。


いつもはただのイケメンだな〜と思っていた彼らがいきなり恋に迷える尊い生き物に見える。


尊い生き物達よ、私に潤いを与えておくれ!


私は気持ちを切り替えた。嘉川っ!この私の沈み込んだ気持ちを奮い立たせるような恋バナを聞かせろよ、期待してるよっ。


ん?…っは!?しまったっ!自分のくだらない見合い話のせいで営業部、野上課長と恋する乙女の川上さんとの甘酸っぱい恋のやり取りを見過ごしていたっ!


ギラッ…と目を見開き、営業部の中を見回すと…居たーっ!あああ!?ちょっと何でまた甘酸っぱい2人の間に、栗本(営業部係長)のバカが一緒に居るんだよっ。お前は2人の邪魔するなよっどこかに行け!


「相笠、お前…また電話鳴ってるけど?」


ぬわっ…こんな忙しい時に誰だっ!?


加瀨に言われて渋々、画面表示を見た。


『貴明』


見なかったことにした。すぐにまた電話が鳴る。


『貴司』


また見なかったことにした。


帰るまでに電話とメッセージが兄弟で連続入ってきたので、スマホの電源を落としておいた。


だから、あんた達(兄2人)は束縛夫の予備軍なんだってば…


◇■◇


『愛の狩人』


××月××日


野上課長を見詰める川上さんは少女のように可愛かった。2人は観葉植物の話をしていた、尊い。栗本…お前は邪魔だ、引っ込んでろ。


ただただひたすらに、観察するのが好きな女子を書いてみただけです。ハイスペ男子も定番で何番煎じでニッチなジャンルですが、よろしくお願いします

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