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丘の上の一日

どうしようもないほど駄文です。そしてダラダラしてます。ようやく日常が始まった感じです。

「♪赤の〜葉っぱは〜痛み〜止め〜♪白の〜葉っぱは〜風邪〜く〜す〜り〜♪緑の〜葉っぱは〜意味〜がーない〜♪」

「きゅい?」

田舎の獣道を一人+一匹が歩いていく。まあ、メルトとコドラなのであるが。

メルトはご機嫌な様子で謎の鼻歌を歌いながら元気に歩いていく。

一方コドラは、首に提げたサンドイッチ入りのバスケットを邪魔そうにしながらもメルトの後をトテトテビクビク歩いていく。

「♪ト〜リ〜カ〜ブ〜ト〜♪ア〜ス〜パ〜ラ〜ガス♪マ〜ン〜ドラ〜♪ゴ〜〜ラ♪」

しかしメルト。その歌はどうかと思う。

っと、

「きゅういっ!」

突然コドラが立ち止まった。

「♪〜、ん?」

メルトが振り替えると、コドラの前に一匹のヘビがいた。

「きゅっ・・・きゅぃぃ」

情けない声を出して固まるコドラ。

するとメルトは

ガシッ!

っと、ヘビを掴むと

「あっちいっててねぇ♪」ポーーンと茂みの向こうに投げてしまった。

そして

「♪あまーい葉っぱは〜どくが〜ある〜♪にがーい葉っぱは〜むし〜ば〜に〜き〜く♪」

と、再び歩き出した。

固まったままだったコドラは急いで後を追う。

実はここまで歩いてくる途中でも、

「きゅっい!」

っと、小鳥が羽ばたいては驚き

「!!きゅっ!」

っと、カエルが跳ねただけでメルトの背中に隠れ

「きゅぃ!」

っと、蝶が目の前を飛んだだけで地面に伏せていたのである。

おかげで、いつも以上に時間がかかっていた。

まあ、メルトが気にしている様子もなく、コドラもメルトのそばにいる限りは少しずつ慣れているようである。

「♪黒〜の〜搾り〜汁〜♪っとぉ。着いたぁ」

「きゅい。」

お疲れさまである。

一人+一匹が到着したのは家から北の方角にある小高い丘の上である。

さぁーーーと気持ちのいい風が吹き、丘に生えている草木が波のようにうねり、太陽の光が優しく包みこんでいる。

メルトは両手を大きく広げると。胸いっぱいになるまで風と光を浴びてみた。

ちらりと隣のコドラを見ると、


いつもぺたりと下げている一対の羽根を大きくはためかせ。

尻尾の先までピンと張り。

真っ直ぐな眼光で目の前に広がる景色を眺めていた。

それははまさしくお伽噺話に出てくるような立派ドラゴンの姿そのものに見えた。

「ふぇ?!」しかし、メルトが瞬きした時にはもういつものように羽根と尻尾がぺたりと下がり、眠たそうな瞳のコドラがいた。

「きゅうい?」

自分を見つめているメルトを不思議そうにコドラが鳴くと。

メルトは微笑みながら広がる景色を指指して説明し始める。

「いいぃコドラ。ここの真正面が南で、右が西、左が東よ。あそこの左側に見える沢山家が立っているのがマンシュタインの町。町にはお店が一杯あって、中心には噴水広場があるの。あの広場の奥に少し大きな建物があるでしょう?あれがママが働いている病院。町から少し右にいくと塔が立っている建物があるでしょう?あれが教会でぇ、週一回に勉強会があるの。教会の右側に流れているのがティーゲル川。川は北から南に流れていくから、家から町に行くときはあの橋を渡らないといけないの。それで橋から右に道にそって行くとあるのが私とママとコドラの家。家の右側にある森がコドラと出会った泉がある森だよ。」

そして振り向いてから再び指を真っ直ぐさす。コドラも振り向く。

「あっちがちょうど真北になってて、このグデーリアン公国のお城がある大きな町があるの。いつか私が大きくなったらママが連れてってくれるって約束してくれたんだぁ。」

そこまで説明すると、町の方からゴーンゴーンと鐘の音が聞こえてきた。

「お昼になるとぉ、教会で鐘を鳴らすの。ちょうどいいから私達もご飯にしようか。」

「きゅぅい♪」




一人+一匹のランチタイムコドラの首からバスケットを降ろして中のサンドイッチを仲良く食べる。

「むしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃ」

「はむはむはむはむはむはむはむはむぱはむはむはむはむくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱく」


・・・・・・コドラ、キミは食べる時に笑顔になるんだね。

・・・・・・メルト、ドラゴンと同じぐらい食べて大丈夫なの?


「はむはむはむはむぱくぱくぱくぱくぱくぱく」

「むしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃむしゃ」




ランチタイム終了


「それじゃあコドラぁ。こんな感じの白い小さな花が咲いた草を見つけてね。」

「きゅぅい?」

食事が終わるとさっそく薬草集めを始めるメルト。コドラに採取する薬草の説明をするが、理解してなさそうである。

「それじゃあどっちが沢山採るか競争だよ」

「きゅぅい?」

コドラが困ってるよ、メルト

「♪〜〜♪♪〜」

気づいてないし

「きゅぅ・・・・」

コドラも固まってないでなんか言いなさい。


《15分後》


「あれぇーコドラぁ。一つも採ってないのぉ?」

「きゅぃぃぃ。」

結局、メルトが気づくまでコドラは固まったままだった。

「しょうがないなぁ。さすがに無理かぁ」

コドラには10年経っても無理である。

「うーんっとぉ」

なんか嫌な予感がするコドラ

「そうだぁー」

「きゅっ?!」

メルトは自分が背負っていたリュックを一回降ろすと、今度はコドラの背中に背負わせた。

「ここをこうして、右手?とうして、左手?もぉっと、よし完璧。」

世にも珍しいリュックを背負うドラゴンの出来上がりである。

ついでに、再び首にはバスケットを提げている。

「きゅういぃぃぃ」

背中の羽根を使って器用にリュックの位置を調整するコドラ。

「ほらぁコドラ。ちゃんと付いておいで。」

「きゅい」

メルトはそんなコドラに満足したのか、再び薬草集めを開始する。その後をコドラが必死についてまわる。


「!!あぁーコドラぁー。下向いたら中身が零れるでしょー。ちゃんと顔を上げててぇー」

「きゅうぃぃ」

実はちょっとだけコドラの臆病な姿勢を直すのに役立ってたのには、一人+一匹共気づいていなかった。







「ただいまー。」

「お帰りぃママー。」

「きゅい!」

夕方、母ミーメルが帰宅すると娘メルトとコドラが出迎えた。

メルトは今日採ってきた薬草の選別をしており、コドラは相変わらず机の下に這いつくばっている。

「見てママ、コドラと一緒に採ってきたんだよ。」

そう言って見せてくれる薬草はいつもより大量である。

「今日はずいぶん採ってきたのねー。すごいじゃない。」

「♪ありがとうママ」

ご機嫌な娘の笑顔。ふと、ドラゴンのコドラを見てみると

「きゅぃぃぃぃぃぃ」

と、疲れ果てていた。

「・・・・?」

よく解らないが、メルトの笑顔を見るかぎりは今日も一日平和だったと判断し、母ミーメルは今日を締め括るために一人+一匹に質問する。

「今日は楽しかった?」

「うんっ!」

「きゅい!」












「そういえばママぁ。ママも何かいいことあったのぉ?スゴく嬉しいそう。」

「ウフフ、内緒♪」

「きゅうい?」

どうやら給料アップをミーメルは勝ち取ったみたいである。

町や国の名前等には元ネタがあります。まあ、わかったらどうという訳ではないんですが。イメージを壊していましたらすいませんでした。因みに、娘の名前はとある曲からきてます。

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