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プロローグに見えたらいいなぁ

初投稿作品です。似たような作品がありましたらすいません。一応、感動ものを目指してます。     もちろんフィクションです。           かなり駄文です

鬱蒼とした森の中を少女が歩いていく。

巨木が生い茂り日光が差し込まない大地。人間の匂いを一切感じさず、鳥の声もどこか違う世界の風の音のように聞こえる森。

そこを歩く少女の格好は、右手にはバスケットを持ち、背には大きなリュックサックを背負い。白いワンピースに麦わら帽子という森の中を歩くには適すとはお世話にも言えない。帽子からはみ出たセミロングの髪の毛は綺麗な黄金色をしており、神秘的な森林の空気と合わさり、そのままたたずんでいれは妖精と間違われそうな雰囲気を纏っている。







全身ドロだらけだが、




おそらく純白であっただろうワンピースは、土や落ち葉によって足元から色を上乗せされている。それでも少女は服が汚れることなどお構い無しに、どんどん森の奥へ奥へと迷い無く真っ直ぐ歩いていく。森には当然、狼や熊等の凶暴な動物がいるはずだが少女の顔には危機感など微塵も無く鼻歌を歌いながら慣れた様子で軽やかに進んで行く。

しばらくすると、鬱蒼とした森が開け透き通った水を湛えた小さな泉が現れた。少女は泉に近づくとリュックとバスケットを脇の草むらに置く。履いていた靴と靴下も脱ぐと、ぱたぱたと服についた葉っぱや小枝をはたいて落とす。

自らの衣服にゴミを粗方落としたのを確かめると少女は、すぅーと小さく深呼吸して泉の中にゆっくり入っていった。

ちゃっぷんと、腰まで水に浸かる少女。

泉の深さは丁度少女の腰までしかないようである。ゆっくりと泉の中を何かを探すように歩き廻る少女。水面には少女の動きに合わせて音も無く波が生まれている。

やがて少女は、ちょうど泉の中心付近で立ち止まると水の中にその透き通った両手を流れるように入れた。

ゆーらゆーらと八の字を描くように両手を動かす少女。その動きをピタリと止める。少し力を込めながらも、入れた時と同じように音も無く水中から両手を抜き出す少女。

さらさらと水滴が流れる両腕の先には人形を思わせる小さな手のひらと、その上に乗った深緑の水草の束。少女は自分がすくい上げた水草を確かめるようにじーーっと眺めると、タンポポの綿毛を連想させるささやかな笑みを浮かべた。

落とさないよう優しく水草を包んでに静かに岸に戻っていく少女。

リュックとバスケットと置いてある泉の縁に収穫した水草を置くと、再び少女は泉の中を音も無く歩き廻り続けた。

やがて三十分ほど経っただろうか、

それまでやわらかな春風のように泉の中を歩いていた少女は、突然その動きを止めるた。

透き通った森の空気になにかの気配を感じたのか、ゆっくりとバスケットとリュックが置いてある場所を振り返る少女。

汚れ無いガラス玉を思わせる瞳を、泉の岸へと向ける。

そこには少女が持ってきたバスケットに顔を突っ込んだ茶色の大型犬くらいの゛何か ゛がいた。

あたかも清純な絵画に迷い込んだシミのようにその”何か”はバスケットを漁っている。




「だれ?」



余人であれば悲鳴を上げたかもしれないし、普通の子供なら恐怖に身を震わせたかもしれない。

しかしこの少女は怖れをなんら感じていないような純粋な声で゛何か゛に言葉を投げ掛ける。


ビクッ!!!


と、茶色の゛何か ゛は身体を硬直させて反応した。一瞬、もしくは刹那の時間の沈黙の後、その゛何か゛はソロソロと叱られた仔犬のようにバスケットから顔を上げた。


少女の瞳に写るその゛何か゛は、


伝説として語られ、

最強の生物と言われ、

神々の末裔と呼ばれ、

畏怖と信仰を併せ持ち、

大空の覇者と畏れ敬われる



    ドラゴン



そのものだった。 







大型犬くらいの大きさだけど

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