バトル・ロワイアル・・・開始!
「僕に刮目せよ!この緑色の仮面の戦士が到着したことにより、正式にバトル・ロワイアル開催を宣言する。」
神は高らかに宣言しました。これから始まる残酷で無情な戦いをー
そう私は知らなかったのです。
これから訪れる私自身の運命を
みんなも無論知らないでしょう。
自分自身のそして、この戦いの、残酷な結末を
それは神すらも・・・
「じじじじじじ自分は、ボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソ
ボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボソボ
ソボソボソボソボソボソボソボソボソ。です。」
緑色の仮面の男は、何か言ったようだが小さすぎて全く聞き取れない
結局君は誰なのかな?
挙動不審で足もガタガタ、まるで初めて人前で話したみたい
恥ずかしがりやさん?
「緑君?僕は神だから何が言いたいか解るけど、みんなには聞こえてないよ?」
「でででも、ここ、これがじじじじ自分の精一杯で、ここここれ以上は・・・」
「神と名乗る無礼者が!またしても僕ちんを下と見るか?そしてそこのお前!」
「は、はい!」
「僕ちんの時間を無駄に消費するな迷惑だ!下がれ」
「ごごごごごごごごごごごごごごごごめんなさ~い。」
かわいそう・・・彼なりに頑張ったのに・・・
「ではでは改めまして、これより!バトル・ロワイアルを開始します。」
神は大声で再度宣言した。重い空気が流れるー
「ではまずルール説明。」
「1.これは命を懸けたバトル・ロワイアルである。」
「2.参加者はこの場のメンバーだけである。」
「3.最後の一人になるまで続き、それ以外の終わり方は無い」
「4.負けた者は実際に現実でも死に生き返ることは無い。」
「5.参加者は常に仮面を付けて戦い、自ら取ることは出来ない。お互いを色で呼べ。」
「6.性別差、体格差、年齢差、等たくさんのハンデがあると思われるため特別システムを導入する。」
「特別システム?」
「何だそれ?」
「ガビにも解るように説明して欲しいの」
「もちろんするさ。特別システム、それは等価交換システムだ!」
等価・・・交換?
「何かを得るには何かを捨てなければならない、逆に言えば何かを捨てさえすれば欲する物を得ることができるということだ。同価値だがな・・・」
「つまり!金なり物資なりの所有物を僕に差し出すことで同価値の武器や情報を貴様らに与えるシステムだ。」
「なるほど、やはり僕ちんが、大金を所持する僕ちんこそが頂点ということだな?ハ~ッハハハハハ~!」
「僕からのルール説明は以上だ。これから戦いが始まるのだが・・・」
ついに・・・
「何か質問はあるかね?」
バッっと7人全員が手をあげました。当たり前ですね。
解らないことだらけなのだから・・・
「良いだろう。ただし一人ひとつだ。」
「じゃあ、まず僕ちんからだ。」
黄色の仮面の男が強引に前に出ました。
「神と名乗る無礼者よ。戦いに勝った場合の報酬は何だ?何も無いのわけではあるまいな?」
「もちろんさ。生き残った者にはどんな願いも叶えることができる権利を与えようではないか!」
命の対価にしては軽すぎます。全く釣り合わないと思うのは私だけでしょうか?
命を懸けるのに値しますかね?
だが反論する者はいなかった。人という生き物は欲望に従順で愚かなのかもしれない願いの前では、
神の前では・・・誰しもが・・・
「次は俺だ!」
黄色の仮面の男を無理矢理どかし出てきたのは最初に会った橙色の仮面の男だった。いつも怒ってる人だ・・・
「神!何で俺たち何だ?選ばれた理由を教えろ!他にも選びようがあったはずだろ?」
「それは選ばれたからさ!僕によってね。戦いに関係あるから詳しくは言えないけどね。あ、でも、こういう情報も等価交換できるから大丈夫か・・・高いけど」
「ちっ!胸くそ悪い」
「次はガビなの。」
「はい質問どうぞ~」
「最後の一人になるまで続く、負けたものは死ぬって・・・さっきのルール説明で言ってたの」
「それがどうした?」
「つまり、ここにいる8人の内、7人は死んじゃうってことなの」
ガビちゃん・・・
「それは嫌なの!友達が死ねのは嫌なの!殺す以外の勝ち方は無いの?死ぬ以外の負け方は無いの?」
「無いね。残念だが・・・ね。」
「そんなぁ、神様意地悪なの、残酷なの」
「仕方ないさ、システム上どんな大きな怪我も等価交換で直せる。だから殺す以外だと復活する可能性があるからね。」
「次は私が、」
私が・・・
「失礼な君か、赤仮面の戦士、良いよ何?」
ムカッ!失礼なのはどっちなのよ。女の子の心の中覗き見して・・・
「見たくて見てる訳じゃないさ。興味ないよ。で?何?」
「どうして戦わなければならないの?」
「選ばれたからさ。そして選ばれた君たちにはなすべき使命がある。それがこの戦いなのさ。それ以上は自分で考えろ。バ~カ!」
ホントに嫌い。この神・・・
ということで・・・ムカついたし、長いし、面倒なので以下省略です。
省きます。
後の質問はこうです。
ここはどこなの?実際にある、ある町を完全再現した架空都市
戦いが終わって一人になったあと、もとの環境に戻れるのかどうか?
戻れる。連れてきた所に戻る。また、死んだ人は行方不明扱いになる
飲食はどうするのか?
戦中は一切、空腹や喉の乾きは起こらないが答えだった。
以上が質問の流れだ。ダイジェストで申し訳ないが、とにかく緑の仮面のやり取りが長いことを解って欲しい。ページが収まらなくなる。
「よし、質問終わり。終了。じゃっ始めるよ。じゃあ皆さん頑張ってね~」
私たちの体が一瞬で吹っ飛んだ。飛ばされた。
私たちは散り散りになったのだ。
そう、それはつまりバトル・ロワイアルの始まりを宣言していた。