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第0話



 人は自分が今日死ぬと分かっていたら、どうするだろうか。

 貯金を全額下ろして、思うがままに使いまくる。ぞっこんのアイドルのコンサートに行

って、ひたすら踊り歌う。無人島にでも向かって、ただ静かにそのときを待つ。家族や友

人と何気ない時間を過ごして、仄かな心地良さを味わう。我を忘れて狂ってしまい、最悪

の犯罪に手を染める者もいるだろう。

 可能性は無限にある、それぞれの性格や趣味や環境によって答えは違ってくるから。

 しかし根本の部分が問題だ、大部分の人間は自分が死ぬ日など知る由もない。朝起きた

ときに自らの死を悟る者など、自殺志願者や最末期患者ぐらいといえる。

 それに、どちらかといえば「そんなもの知らない方がいい」とする者の方が多数派のは

ずだ。死ぬと決め込んで生きたくなんかない、なにかを諦めながら幸福のかぎりは掴めな

い。そこに後ろめたさや切事が生じるのは当然であり、誰だってそれを持っている。ネガ

ティブを抱えながらポジティブを望む、現状の暗色を分かりながら未来の明色を乞う。

 でも思った通りになんかならない、それが面白いという人間もいる。

 中には遣る事為す事が全て反対方向に進んでしまう者もいるだろう。変わりたい、正反

対になってみたい、きっとそう願ってる。

 可哀相なぐらいに人生恵まれてない男に、ある日からそれを打開する能力が備わったら

彼は喜ぶだろう。ならば叶えてみよう、彼にはこれまでのマイナスをプラスに変える必要

がある。

 だが、もちろん世の中そんなにうまくは回らない。薬に副作用があるように、その能力

も彼に良いようにだけ活躍してくれるわけじゃあない。世の中には見えなくてもいいもの

だってある、それを瞳にしたとき彼はどうするだろうか。

 彼にとって、劇的といえるほど移ろっていく日々がまもなく始まろうとしている。



全10話、8作目になる作品です。

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