それが日常だった。
頑張って設定を作りこもうとすると書けなくなるので、少し適当に書きます。
矛盾点や、書き足りていない部分、間違いなどがありましたら、指摘をお願いします。
「君たち、彼女が嫌がっているじゃないか!」
目の前に居る不良にそう言ったのは俺の親友、龍洞 康鬼。主人公体質の持ち主だ。
康鬼は正義感が強くもめごとがあるとすぐに顔を突っ込むがあまり喧嘩は強くない。
いつも、もう一人の親友、倉田 忠士が追い払っている。
軟派を邪魔されたことに腹を立てた不良が襲いかかるが、今回も忠士が撃退した。
もし康鬼が本当に主人公なら、批判は必至だろう。
「康、喧嘩売るなら自分でどうにかしなよ。」
忠士は何でもできる完璧人間。
もちろんできるようになるまでいろいろな努力をし、その成果として完璧と称されるまでになっている。
まぁきっかけは康鬼に巻き込まれすぎて不幸なため、現実逃避としていろんなことに挑戦したことらしいが……。
「まったくや、康は厄介なことばっかするんやで。
自分でどうにかせにゃ。」
そして俺は野田 清十郎。キャラづくりのため似非関西弁で話しているが、中部出身だ。
他二人に比べ俺はパッとしない。
できるできないが、はっきりしていて、どれほど頑張ろうと向上することはない。
なによりモテない。
容姿は悪くないが忠士、康鬼もかなりのイケメン。
忠士は何故かブスにばかりモテ、康鬼は美少女からフツ面まで幅広く好かれて、当然のようにハーレムが形成されている。
現に今も、助けた女の子たちが顔を赤らめながらお礼を言っているのは康鬼だけで、不良を撃退した忠士は怖がられて、俺に関しては見向きもされない。
俺がモテないのは近くにイケメンがいるせいだと考え、何度か遠ざかろうとしたが、主人公補正でもかかっているのか、離れたくないという気持ちになってしまう。
不思議なものだ。
今の俺は、ストレスで体がおかしくなりそうになっている。
それなのにやはり、俺は離れられずにいるのだから不思議としか言いようがないだろう。
以前、麻薬の常習者が一度キメると死ぬまでやめられないと言っていたがもしかしたら俺も死ぬまで離れられないのだろうか。
あまり考えたくないことだがつまり……
死ねば助かるということだろうか。
俺がそう考えたその時、背中に強烈な痛みを感じる。
意識が少しづつ飛んでいくなか最後に俺が見ることができたのは手が真っ赤に染まった不良の歪んだ笑顔だった。
とりあえずは、死ぬところまで。
あらすじの転生やらやらは次へ。