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理麻たちと別れ、悠とともに屋上へと向かう。やってきたのは3年の校舎の屋上。目立たないように、非常階段から侵入した。(校舎内からなら階段から屋上への入口に行ける)幸いにも人はいない。というより、あまり屋上は人気がない。普通なら学校の中で1、2を争うほどの人気スポットなはずだが、度々族の喧嘩が起きたりするため、ほかの一般性とはまず近寄らないのだ。それに3年校舎には生徒会室がある。そのため『twilight』はだいたい幹部はそこ、ほかはその周辺の空き教室にたむろすることが多い。


 しばらく二人で待っていると、屋上の階段が開き入ってきたのは生徒会副会長だ。


「見られなかったか?」


 玲治がそう問いかけると、メガネを外した副会長はニッコリと笑った。


「見られても、別に関係ないよ。『副会長は不良のたまり場でも平気で、昼寝をする。なんて強靭な鋼の精神』なんて、噂が広まってるしねぇ。……で、昼間のあれはなんだ?なんでここに閃夜がいる?」


 後半から彼の雰囲気は一瞬にして変貌した。きりっとした目つきは、一般の生徒が見たら、思わず震え上がるであろう。それは正しく族と同じものだ。


「やっぱ気づいてたよな。さっすが『化け狐』って言われてるだけあるわ。化けることに関しては、誰よりも敏感だよな」

「うっさいわ。てか、はぐらかすなよ『皐月』」

「お前が昼間見たのは篠宮理麻だ。言ったとおり、ここに転入してきた。……まぁ、最後まで話を聞け。閃夜だったら間違いなくここには来ないだろうよ。だけど、あいつは……二重人格なんだ」

「は?」

「こっち見ないでください。僕も最初は驚きましたが、本当のようです」

「昼間はだいたいさっきの理麻の状態だな。理麻は閃夜の事も俺が族やってることも知らない。しかも喧嘩能力もからっきしだ。閃夜は夜限定の人格なんだよ。しかも気まぐれだから、あんまり出てこないしな」

「それで、中学の時も時々しか顔出さなかったわけか」

「神出鬼没の『閃夜』ってのも、そのせいだったわけね」

「そゆこと。まだ会長は気づいてないか?」

「気づいてたら、今頃閃夜……じゃなくてあの子はさらわれてリンチ……拷問受けるんじゃないかなぁ」

「拷問って……」

「隼人ならやりそうなんだよ。それくらい、血眼になって探し回ってる。族じゃないように見せかけてる俺にもバレバレなくらいな。俺もバレないようにしないと、バレたらマジでやばいからな」

「気をつけろよ?」

「まっかせてー!んじゃ、俺はそろそろ行くよ。サボってて探し回れてこんなところ見つかったらやばいし」

「書記兼会計は僕と同じ、情報屋ですから。くれぐれも気をつけてください」

「わかってるってぇー」


 そう言って、副会長はメガネをかけ直し、屋上から去っていく。玲治たちも非常階段から去ろうとしていた時だった。玲治の携帯がなりだした。



 画面に表示されたのは、紫音の名前だった。









一番変化があったのは(前作と)歩だと思う。

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