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間が空いて済みません。亀更新ですorz
午前の授業も終わり、昼休みとなった。4時間目の授業の片付けをしていると、前の席に座る玲治が振り向いた。
「理麻、食堂行くぞ」
「うん」
「つか、授業わからないところとかなかったのか?」
「今のところなかったかな」
「流石だな」
玲治としては予想通りの返答をした理麻の頭を、ぐりぐりと撫でる。するとそこに二人の生徒が近づいてくる。
「玲治―、飯行こうぜ、飯――――!!」
二人のうち、若干背が低い方が玲治に向かって話しかける。その後ろにいる生徒は理麻の顔をまじまじと見つめて黙っている。
「おー、理麻もいいだろ?」
「ていうか、玲治と転校生って知り合い?仲いいよなー」
「幼馴染なんだよ。んじゃ、一緒に行くか」
玲治が席を立ち、それに理麻も続く。そして小さい方の生徒と理麻が隣り合ってその後ろに玲治ともうひとりの生徒が行く。
「俺、井上紫苑。後ろにいるのは入野悠って言うんだ。えっとー、理麻でいいか?」
「う、ん」
「この学校広いからさー、わかんないことあったら、なんでも聞いてくれよ!」
「うん、ありが、と」
初対面のせいで、喋り方がぎこちない理麻だがそれを気にしていないように、紫苑は一人で色々話している。それにどもりつつもなんとか返事をする。後ろの二人は、二人でまた別の話をしているらしいが、紫苑の声でよく聞こえない。
「へぇー、理麻って頭良いのかー!俺いっつも赤点ギリギリでさ。なぁなぁ、たまに勉強聞いてもいいか?」
「うん」
「やったー!」
そんなことを話しているうちに、食堂へとたどり着く――――
Side:玲治
4人で食堂へと向かうことになり、俺は先ほど思い出したことを話すため、悠と並んで歩く。前には理麻と紫苑が並んで話している。まぁ、紫苑が一方的に話しているようにしか見えないが。
「それで、説明してもらえるんだよね?」
「とりあえず、今の理麻に閃夜のことで話しかけても、何もわからない」
「彼が閃夜であることに間違いはないんだよね?」
「あぁ。だけど、今は理麻だ。どう説明したらいいかわからねーし、長くなりそうなんだけど」
「いや、いいよ。ワケありみたいだし、確かに今の彼を閃夜だと言われても、ピンと来ないだろうし。僕は遥として接するよ」
「族で集まるときは、月影として接すればいい……って、元々あんまり接点無いんだっけ?」
「あるにはあるけど、大体は情報渡して帰っちゃうからね。喧嘩もあまりしないし。まぁ、フォローするから」
「頼む。俺だけじゃ結構きつい気がしてた」
密かに『skyscraper』の副リーダーと情報屋の密会が行われていたのだった。
悠は前作と設定を変え、族になりました。パワーバランス的にですが、あまり喧嘩しない気もする。そういう設定も生かしたいです。