「用済みです。昔のやり方しか、覚えていないんでしょう」と二十年の床を追われた女髪結いは、元結一本で祭の宵を立て直します
「あははっ」
笑い声が湯屋の板の間を走った。おりんさんの白い指が、湯上がりで赤くなったわたしの手を差している。
「用済みです。昔のやり方しか、覚えていないんでしょう」
若い女たちが口元を押さえた。押さえたところで、笑いは指の隙間からよく漏れる。髪も同じで、締めるところを間違えれば、どれほど撫でつけても横から逃げる。
「ええ、その通りで」
わたしは笑って答えた。膝に置いた手拭いは動かさない。
そのくせ、隣に座っていた女の襟足から後れ毛が一本、汗へ貼りついているのを見つけてしまった。右の生え際が強く、左の襟足だけが逃げる髪だ。指先で拾い、髷の根へそっと押し戻す。
「あら」
「失礼しました。目に入ったものですから」
「おこうさんったら、まだ髪結いのつもりなのかい」
また笑いが起きた。つもりも何も、半年前まで二十年、あの髪結い床へ朝から晩まで座っていたのだから、目ぐらいは勝手についてくる。職は床へ置いてきたのに、目と指が無断で追ってきた。まったく往生際の悪い身体である。
袂の中で、三本の元結がかすかに擦れた。櫛箱を返した朝、これだけが入ったままだった。出して捨てるには短すぎ、持ち歩くには長すぎる半年でございますよ。
「おこうさん、今は何をなさっているの?」
「針を持ったり、洗い物をしたり。手というのは、食べるぶんくらいは働いてくれますねえ」
「でも、おりんさんのほうがずっと早いわ。あたしの島田髷なんて、半刻もしないで結ってくれたもの」
「まあ、半刻」
その髷は右が二分高く、根はきつすぎ、鬢には油が浮いていた。祭の踊りで三度回れば、島田のほうから暇乞いをする出来である。もちろん口には出さない。頼まれていない髷の寿命を告げるほど、わたしも野暮ではない。
おりんさんは新しい前掛けの皺を払い、にっこりした。ずいぶん上等な反物だ。元結なら、町の女の二年ぶんは買える。二年ぶんを腰へ巻いて歩けるなんて、なかなかの度胸でございますよ。
「盆の日も、二十人まとめてお受けするんです。若い手なら、それくらい何でもありません」
「それは賑やかでございますね」
隣の女の後れ毛が、また一本だけ浮いた。わたしの指もまた浮いたので、今度は膝の下へ押し込んだ。
* * *
小間物屋の棚から、堅い元結の束が下ろされていた。店の者が抱えた束は、売れ残りのように紐でくくられ、奥へ運ばれていく。
「あれは置かなくてよろしいんです」
おりんさんが言った。
「いまどき、あんなに堅いものを使う方はいらっしゃいません。髪が痛むばかりですもの」
「去年までは、よく出たんですがねえ」
「おこうさんがお使いだったからでしょう? 新しい品だけで足ります」
店の者は束を抱え直した。わたしがこの町の水と髪に合わせて、もう少し堅く、あと少しだけ粘るものをと頼んできた元結である。梅雨には緩め、冬には油を吸う髪へ深くかけ、盆には汗でほどけぬよう根だけを締める。元結に季節を覚えさせるまで、ずいぶんかかった。
「おこうさんも、何かお求めですか」
「いいえ。眺めていただけです」
おりんさんが振り向き、前掛けをひらりと揺らした。うむ、近くで見れば元結二年ぶんに加えて、櫛が三枚。わたしの腹の中の小間物屋は、頼まれてもいないのに見積もりが早い。
「古い品に未練がおありですの?」
「未練というほどのものでは。置く品を決めるのは、お店の方ですから」
「まあ、おこうさんったら」
「わたしが口を出すことではございません」
店の者が咳払いをした。笑うか困るか、どちらかに決められない顔は、元結より扱いづらい。
おりんさんの笑みが薄くなった。
「髪は早く、美しく結えればよろしいんです。元結の堅さなど、いちいち変えていてはお客さまを待たせますもの」
(髪なんて、早く結えれば足りる。どの女も同じように梳き、同じところを締めれば、数をこなせる。覚えるほどのことなどない。)
「左様ですか」
わたしは奥へ消える束を見送った。束の底が棚板から離れ、そこだけ色の薄い四角が残る。二十年も同じ場所に載っていたものは、なくなってからのほうがよく目立つらしい。
「そうだ、おりんさん。盆の鬢付け油は、今年も——」
「もう支度しております。おこうさんにお気遣いいただくことではありません」
ほほう、そこまでおっしゃる。では今年の暑さが女二十人の地肌からどれだけ油を食うか、わたしの腹の中だけで勘定しておきましょう。代金はいただきませんとも。親切にもほどがある、役に立たない勘定でございます。
* * *
「お手伝いなら、できますよ」
祭の三日前、寄合の端でそう言うと、団扇を動かしていた女たちの手が止まった。提灯をどこへ吊るす、踊りの列をどこから出すと声が飛び交う中、おりんさんだけが、ひどくゆっくりわたしを見た。
「お気持ちはありがたいのですが」
「二十人でしょう。油をなじませるだけでも、手があれば早いです」
「もう役目は決めておりますので」
「でしたら、襟足を整えるだけでも。おたつさんは汗をかくと左が浮きますし、若い方でも産のあとなら生え際を強く引かないほうが——」
「あら」
おりんさんはわたしの言葉を切り、周りへ聞かせるように声を高くした。
「お手を煩わせるほどのことでは。……お指、震えていらっしゃるでしょう?」
女たちの目が一斉に、わたしの手へ落ちた。夏場でも櫛を握れば止まる震えだが、そんな説明は安物である。元結一本にもならない。
「まあ、本当」
「細いものを結ぶのは難しそうね」
「若い手に任せたほうが安心だわ」
湯屋で笑った口も、小間物屋で咳払いをした口も、今度はよく揃った。髷は揃わないのに、こういうときの声だけは同じ締めでよくまとまる。おりんさんの仕事より長持ちしそうで、結構なことでございます。
おたつさんまで、つられて口角を上げていた。
「おこうさん、祭くらい楽をしなよ。二十年も働いたんだ、もう座って見てりゃいいさ」
「そうですねえ」
袂へ入れた手が、三本をまとめて握った。元結の端が掌へ食い込む。震えは止まった。
「では、お任せします」
頭を下げて寄合を出た。背中で笑い声がもう一度ほどけたが、拾って結い直す義理はない。
通りには提灯が並び始めていた。あれで元結三十本ぶん、こっちで十五本ぶん。祭というものは、頭の上でも腹の中でも、よく銭を食う。わたしの夕飯は冷や飯に汁をかければ済むというのに、提灯は一つとして冷や汁を分けてくれない。
それでも足は、半年前までいた髪結い床の前で少しだけ鈍った。戸の向こうから、おりんさんの明るい声がする。
「次の方、どうぞ。盆の日もすぐにお結いしますからね」
すぐに、か。わたしは袂の三本から手を離し、冷や飯の待つ家へ帰った。
* * *
祭の朝、おりんさんの床には女が二十人、戸口から通りへはみ出して並んでいた。眠そうな娘、もう汗をかいている女、襟足を剃ったばかりの年長者。二十人いれば、髪も二十通りである。おりんさんの目には、一列ぶんにしか見えていないようだった。
「次の方。そちらへ座ってください」
「おりんさん、油が少なくないかい?」
「足ります。薄くつけたほうが当世風ですから」
棚の一段が、きれいに空いていた。いつもなら祭の朝まで瓶が並び、蓋へ油がにじんでいる場所だ。空の棚ほど掃除の行き届いた顔をするものはない。中身がないだけなのに、働き者のふりをしている。
六兵衛さんが油の瓶を二つ抱えて入ってきた。棚を見て、おりんさんを見て、それだけを板へ置く。
「これだけですか?」
「頼まれたぶんだ」
「足りません。あと三つ、いえ、四つお持ちください」
「今日はもう出払った」
「毎年、もっとあったでしょう?」
六兵衛さんは低い声で言った。
「この町の油は、おこうさんの注文でしたので」
戸口の女たちが口を閉じた。表の蝉だけが盛大に鳴いている。
「では、薄く使います。髪を引けば形は保ちますから」
おりんさんは最初の女の髪を強く梳き、根へ元結をかけた。次も同じ位置、同じ力。三人目も、頭の形を見ずに同じところを締める。生え際が薄い女も、髪が太く油を弾く娘も、みな同じ。
「痛っ」
「少しだけ我慢なさって。緩いと崩れますもの」
四人目。五人目。手は確かに早かった。早いというのは、見ないで済ませればいくらでも早くなる。握り飯だって噛まずに呑めば早いが、それを御馳走とは呼ばない。
わたしは表を通り過ぎただけだ。呼ばれていない場所へ首を突っ込むほど暇ではない。もっとも、祭の日にすることといえば、自分の髷をいちばん堅い元結で結い、夕方まで崩れないか試すくらいである。誰にも触らせない。見栄は髷の根元へきつく結んでおくに限る。
戸の隙間から、おたつさんの声が飛んだ。
「ちょいと、引きすぎじゃないかい?」
「崩れるよりよろしいでしょう」
おりんさんの手は止まらない。棚は空のまま、二十人の列だけが短くなっていった。
* * *
日が傾くころ、提灯に火が入った。笛と太鼓が辻を押し広げ、踊りの輪から湯気のような熱気が立つ。わたしは梳き櫛を帯へ差し、人垣の端で、おたつさんが買った心太を横目に見ていた。祭の心太は元結五本ぶんもする。酢醤油とは、ずいぶん身分を上げたものです。
「おこうさん、食べるかい?」
「一口だけなら」
「一口で済む顔じゃないね」
「では三口」
おたつさんと話している隣で、若い娘が笑いながら首を振った。その拍子に島田の根が浮く。汗を吸った髪が右へ逃げ、ゆるんだ元結が上へずれた。
「あの人、踊りが下手でさあ」
「人の足を三度踏んで、自分だけ涼しい顔ですものねえ」
口は世間話を続けていた。手はもう、娘の後ろへ伸びていた。
袂から一本抜く。浮いた根を左の指で押さえ、梳き櫛の背で逃げた髪を戻し、堅い元結を下から一度、返して一度、根へ締める。三手。
「それでね、踏まれた男が——あら?」
娘が自分の髷へ触れた。触れたときには、もう元の位置へ収まっている。右へ逃げる髪だけを拾い、汗のたまる地肌へ余計な油を残さず、祭の終わりまで持つ締めだ。
「あたし、いま何かされた?」
「あちらの男の方が、また足を踏まれましたよ」
「あたしも」
別の女が寄ってきた。自分の髷を両手で支え、わたしの前へ背を向ける。
「あたしも、お願い。さっきから左が落ちてくるの」
その声で、周りの女たちがこちらを見た。わたしより先に、最初の娘が結い直された根を指で確かめ、目を見開く。
「待って。これ、ちっとも引かれてない」
「なのに動かないよ」
「おこうさん、あたしのも見ておくれ」
三本あった元結は、袂に二本。出した一本は、娘の髷の中にある。
半年、櫛箱を持たない日にも入っていた。洗い物で袖をたくし上げるたびに邪魔で、針を出すたび指へ触れ、それでも抜かなかった三本。ここで手を引けば、あれは娘の髷を一度だけ直した紙縒りで終わる。
わたしは自分の手を見た。指先が、わずかに動いている。
「よければ、直しましょうか」
「お願い!」
背を向けた女の元結をいったん緩める。左の襟足は汗で浮くが、頭の上は乾いている。根を半分だけ締め直すと、女が首を振った。
「痛くない」
「まだ終わっておりませんよ。動くと曲がります」
「はい」
次は髪の細い年長者だった。強く引けば生え際がつれるので、前を残し、根の下だけを支える。三人目は油を吸う太い髪で、元の結びを深く返す。
「さっきまで、あんなに重かったのに」
「触っても落ちないわ」
「次、あたし」
「わたしも頼むよ」
声が重なり、女たちが辻の端へ並び始めた。先を争っていた二人が互いの髷を見て、片方が後ろへ下がる。あとは誰も押さず、黙って列を作り直した。
おたつさんが、心太の器を置いた。
「ちょいと、あんたたち。この人が誰だか分かってんのかい」
湯屋で笑った女が口を閉じた。寄合でわたしの指を見た女が、自分の髷を押さえて列の後ろへ回る。
「毎年、祭の終わりまで崩れなかったのは……」
「おこうさんが結ってたからかい」
「わたし、産のあとに、前だけ緩くしてもらった」
「雨の日は右を強くしてくれたわ」
誰がいつから覚えていたのかは分からない。けれど女たちは、わたしが髷に残してきた加減を覚えていた。わたしが口に出すまでもなく、列の後ろまで伝わっていく。
町の背中が、一斉にこちらへ向いた。へえ。わたしの手は、とうに用済みのはずでしたのにねえ。今夜はずいぶん働き口が多い。
「おこうさん、次はわたしを」
「順にいたします。髷は逃げても、祭は逃げませんよ」
「心太は伸びちまうよ!」
「それはいけません。皆さん、髷より先に心太を守ってくださいませ!」
笑いが起きた。今度は誰の指も、わたしの手を差していなかった。
* * *
太鼓がひときわ強く鳴ったとき、人垣の向こうで短い声が上がった。おりんさんの髷が、根元から傾いている。
朝から二十人を結い、油の足りない髪を力で押さえ、自分の髷まで直す暇がなかったのだろう。額に貼りついた髪を押さえようとして、今度は後ろが落ちた。結い上げた形が肩へ触れる。
「おりんさん」
「見ないでください」
おりんさんは両手で髷を支えた。湯屋でよく通った声が、笛の音に負けている。
「すぐに戻しますから。わたしは髪結いですもの、これくらい——」
指が元結をつかみ損ねた。汗で滑り、ほどけた髪がもう一筋、頬へ落ちる。
列にいた女たちの手が、自分の髷から、ひとつ、ふたつと下りていった。
わたしはおりんさんの後ろへ回った。
「動かないでくださいね」
「でも」
「首を振ると、右が余計に落ちます」
おりんさんの肩が止まった。朝と同じ締めが、自分の頭にもかかっている。根はきついのに、汗を含んだ上だけが浮いていた。
ほどけた元結を外し、髪を分ける。前は引かない。右の逃げる束を内へ戻し、油の残る左は浅く取る。根へかける力を変えるたび、おりんさんの肩から少しずつ力が抜けた。
「痛みますか」
「……いいえ」
「では、そのままで」
最後のひと返しを締める。梳き櫛で表面を撫でると、島田は朝よりわずかに低く、けれど首を動かしても揺れない位置へ収まった。
「終わりました」
おりんさんは、すぐには振り向かなかった。両手を上げ、結い直された髷の根へそっと触れる。右、左、それからもう一度、右。
「昔のやり方しか、覚えていないんでしょう」
同じ声なのに、湯屋の板の間へ飛んだ軽さはなかった。一言ずつ、結い目を確かめるような声だった。
「ええ」
それだけ答えた。
おりんさんの手は髷へ残ったままだった。列の後ろで女が一人、場所を詰めたが、おりんさんはそこへ入らなかった。
* * *
盆が明けると、わたしの借りた一間に女が来た。最初は三人、次の日は五人。その次は、戸を開ける前から外で声がしていた。
「狭いねえ」
「わたし一人ぶんの一間ですから」
「じゃあ、あたしらが来たら、はみ出すじゃないか」
「髷だけ中へ入れてくださいませ。身体は表でも結べますよ」
「無茶をお言いでないよ!」
おたつさんの声で、一間が朝からよく揺れる。けれど床はわたしの床で、戸を閉める時刻も、受ける人数も、わたしが決めた。二十人を一度に詰め込むような真似はしない。昼になれば櫛を置き、腹が鳴る前に飯を食べる。ここ、大事でございます。
旧い髪結い床の家主も来た。敷居の外でしばらく咳払いをし、ようやく頭を下げた。
「戻ってくれ」
「ありがたいお話です」
「おりん一人では客が減ってな。床も空く日がある」
「そうでございますか」
「あんたなら、前と同じに使っていい。賃も少しは——」
「こちらで間に合っております」
わたしは次の女の髪を分けた。家主は開いた口を閉じ、もう一度頭を下げて帰った。旧い床の空いた日まで、わたしが結い直すことはない。
おりんさんは、その翌朝に来た。客としてではなく、櫛を包んで持っている。
「見せていただけませんか」
「何をでしょう」
「締めの違いを」
わたしは返事の代わりに、座っていた女の右側を指した。
「こちらと左、同じに見えますか」
おりんさんはすぐには答えなかった。髪へ触れず、前から見て、後ろへ回り、もう一度右を見る。
「右のほうが、浮いています」
「では、元結をどちらへ深くかけます?」
「右へ」
「今日は湿っておりますよ」
「あ……では、根は右、上は左を浅く?」
「やってごらんなさい」
おりんさんは櫛を出した。早く取ろうとした手が一度止まり、女の生え際を見る。それから、いつもの半分ほどの速さで髪を分けた。
「痛くないかい?」
「はい」
「昨日よりはね」
女の返事に、おりんさんの語尾が少し縮んだ。学ぶというのは、毎度こうして小さく削られる仕事らしい。わたしは手を出さず、心の中で元結一本ぶんだけ合格をつけた。残りはまだ二十年ぶんあるので、安売りはいたしません。
一間の棚、その一段目には、堅い元結の束を並べた。三本どころではない。十、二十、数えるのが面倒になるほどある。数えるのが面倒になる日が来るなんて、なんと景気のよい話でしょう!
袂に残っていた二本は、束のいちばん手前へ置いた。新しいものより少しくたびれて、端が曲がっている。捨てずにおいた理由を聞く者はいなかったし、わたしも言わなかった。
「おこうさん、昼だよ!」
おたつさんが冷や汁の椀を運び込み、女たちが心太の器を持って続いた。仕事台を端へ寄せると、狭い一間へ膝が並ぶ。髷だけ中へ入れろと言ったのに、皆、身体ごと押し込んできた。
「こぼしますよ」
「おこうさんが真ん中へ座んな」
「わたしの一間ですから、言われなくても真ん中へ座ります」
「そういうところは早くなったねえ」
「飯に関しては当世風でございます」
冷や汁をひと口すすった。冷たい汁が喉を下り、次に心太の酢が鼻へ抜ける。立ったまま握り飯を呑み込まなくていい。誰かの髷を押さえながら、片手で椀を持たなくてもいい。
「祭ってのは、座って食うもんだったんですねえ。立って食う祭を二十回やった女がここにおりますよ」
「今ごろ気づいたのかい!」
「昔のことばかり覚えておりますので」
女たちがどっと笑った。わたしも椀を持ったまま笑い、棚の元結の束が、揺れる一間の中で白く並んでいた。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
作者ページには他の短編も並んでいます。よろしければどうぞ。




