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半世紀エチュード  作者: 四方末いそじ


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君が好きだと叫びたい。

ババアの戯言。その1。

 暑中お見舞い申し上げます。

 盛夏の折、皆様におかれましては健やかにお過ごしでしょうか。

 ババアは、毎日の茹だるような暑さに無事撃沈しております。


 さてはて。

 皆様は『キャラ文芸』をご存知だろうか?


 キャラ文芸。

 それはラノベと一般文芸の狭間に揺蕩う、斯くも曖昧にして唯一無二の存在。

 物語の根幹やテーマより、キャラクターの魅力が絶対正義の世界。

 なんなら、ジャンルはおろか、世界観もストーリーさえも、キャラを愛でる為の舞台装置でしかない。

 そんな狂気の沙汰が、まかり通るカテゴリでもある。

 ……らしい。


 定義を調べて多少の誇張はして書いたものの、私も概ね同意の解釈である。

 思わず、「ですよねーー!」と、口から出てしまったくらいには。


 ただまぁ。

 結局は、書き手の『宣言』と読み手の『解釈』が判断材料になるのだが。


 それでも。

 この定義は薄らぼんやりとしているクセに、キャラの声だけデカいところが大好きなのである。

 特に、平成初期から中期にかけてのキャラ文芸が愛おしいのである。

 多分、どこか二次創作的な風味と私の青春の欠片が、心を捉えて離さないのだろう。

 懐古厨発言も重々承知であるが、今は滅多とお目に掛かることも少なくなった、無秩序なのに秩序的でキャラが輝いていた、古き良き時代に後ろ髪を引かれてしまうのだ。


 キャラ文芸の要は『日常系』の漫画を文字で書き連ねるって感じだと思う。

 そうは言っても、起伏や振れ幅が壮大かつ荘厳ではない事がほとんどなクセに、意外に骨太である。

 個性の強いキャラと軽妙な語りで、読み口は軽い。

 なのに、設定はクソ重だったりクソデカ感情だったりエゲツなかったり深かったり。

 数頁添えてあるイラストで妄想が捗るような、実に漫画的で愛おしい作風だ。


 物語の道筋には、山も谷も、天も地も勿論ある。

 だけども、話のスピードよりは掛け合いと寄り道を楽しむのが作法である。

 目的地はある。でも、そこの横たわった辿り着く過程の方が重要なのだ。

 目的地へと一直線に新幹線で向かうより、青春18切符買って向かう。そんな感じだろうか。

 わちゃわちゃしながら寄り道しつつ、もだもだしながら関係を構築していく。


 キャラの、キャラによる、キャラのための物語。

 つまりは、そう言うジャンルだと思う。

 一般的な小説とは、若干楽しむポイントが違うものだと解釈している。


 けれども。

 私が愛してやまないこのジャンルは、哀しいかな今や風前の灯である。

 私が敬愛した先生方も、全盛期のような活動をしていない現実がある。

 物語ってやつは、読まれてなんぼの代物だから、読み手が減れば衰退は必至だ。

 創作同人ならまだしも、商業ならば余計に心だけではどうにもならない事も多いだろう。


 それはどうしようもない、しょうがない事なのだけれども。

 何せ、時は止まる事なく流れ、流行は必ず去り、新たに芽吹くものだから。

 琵琶法師も謳ったように、諸行無常と盛者必衰は理なのだから致し方ない。


 それでも、願わずにはいられない。

 この素晴らしいジャンルが、再び蘇る日が来る事を。


 まぁ、アレだ。

 この熱い想い 受け止めて欲しい。

 って、話を長々語っただけの話です。


 まぁ正確に言うと、平成前期は『キャラ文芸』と言う名称ではないんだけどね。

 時はまさにラノベの戦国時代。

 その中に息衝く淡い塊は、レーベル毎に呼び方も違ってたくらいだから。

 黎明期からの過渡期。名前が付く前の概念。輝くカオティック時代。

 故に、今のカテゴリ概念とは、少し乖離があるかもです。


 てな訳で。

 興味が出てきた方、懐かしく思った方。

 是非とも読んで下さいませませ。

 私のオススメは俄然平成初期から中期辺り連載開始の作品です。


PS. まだまだ暑い日が続くようなので、皆様ご自愛下さいませ。

では、ごきげんよう。

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