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ホラー短編シリーズ

夜道の落とし物

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2025/06/13



 真っ暗な中、おばけが後をつけてくる。


 私は怖くなって逃げた。


 周りのビルが笑っている。


 怖い。


 お化けはどこまでもついてくる。


 どれだけ早く逃げてもだ。


 一体、どうして?


 私は助けを求めて、声をあげた。


 でも誰もかけつけてはくれなかった。


 お化けが何かしたのかもしれない。


 私は、お化けにつかまるしかないのだろうか。


 絶望した私は、泣きだした。


 空を見ると、月が不気味な笑顔をしていた。


 おかしい事ばかりだ。


 先ほどから。


 見る者すべてが怖く見える。


 それに、心臓がずっとドキドキしっぱなしだ。


 疲れ果てた私は、お化けに捕まってしまう。


 ああ、夜の道に一人で散歩するんじゃなかった。


 後悔する私に向かって、お化けは口をあけて、喋った。


「お嬢さん、平常心が落ちていましたよ」


 お化けは私に「平常心」と返してくれた。


 それを受け取った私は、怖かった心が落ち着いてくるのが分かる。


 すると、普通の景色が見えるようになった。


 私の目に見えていた怖いものは、何もかも恐怖が演出していたものだったらしい。


 私は「平常心」を返してくれたお化けにありがとう、と言ってほっとした。


 怖いお化けばかりだと思っていたけど、世の中には良いお化けもいるのだなと思った。


 けれど、冷静になって疑問がわいてきた。






 どうして私は「平常心」を落としてしまったのだろう。


 首を傾げていると、立ち止まった私を見るお化けが、大きな口を開けてこちらを飲み込もうとしていた。



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