水も滴…れば。
その後の二人編『体育祭後の~』の、愛がいなくなった直後の先輩二人の会話。
会話のみです。短いです。
「うーわー…お前のお姫様すげぇな。あれで押し切ったよ…」
「うん…」
「というか、いくら幼馴染で彼氏とは言え、この場で脱げってすげぇな。一応相手は男だぜ?」
「愛ちゃん時折、俺が男だってこと忘れてる気がする…」
「いや、まぁ…逆に男だと思ってるから脱げって言ったんだろうけどな?女子は更衣室に行かせてたし」
「…………ねぇ、聞いてもいい…?」
「ん?何を?」
「あの一年生たち、最後愛ちゃんに何か言われて顔赤くしてたよね?」
「あー…まぁ、してたな」
「あれって、言われた内容に対してだと思う?それとも、愛ちゃん自身に対してだと思う?」
「…………王子さ、自分のことには疎いのに、なんでお姫様のことになるとそんな鋭くなるわけ?」
「いいから。ねぇどっちだと思う?」
「それが最重要事項かよ…。はぁ……まぁ、そうだなぁ…」
「…………」
「…………」
「……ねぇ、なんで黙るの?」
「いや……十中八九、お姫様自身に対してだろうなぁって思ったら、なんか……」
「あぁ、うん…やっぱり、そうだよね……」
「お、おい、王子…?」
「……あの子、女の子を落とすの得意なんだよ…異様なくらい好かれるんだよ…」
「え、それお前が言う?そこに関してはどっちもどっちじゃね?」
「あの子の傍にいたがる女の子はね!?みんな男を近づけたがらないの!!俺としてはすごく助かってたんだけど、それって今考えたら俺も対象になるじゃん!?」
「お、おう…」
「愛ちゃんの傍にいられなくなるとか、そんなのやだ……」
「……えーっと…とりえあず、さ。まずはそれ、お姫様の言う通り脱いだ方がよくね?マジで下も濡れるぞ?」
「え…?あぁ……っくしゅ!」
「あ…」
「あ…。………まずい、かな…?」
「ちょーっと、手遅れだった可能性あるなぁ…」
「……とりあえず、脱ぐ。あと愛ちゃん帰ってきたら髪乾かしてもらう」
「いやいやいやいや!それぐらい自分でやれ!?」
「え、だって…服脱いだら両手塞がるし…」
「そのぐらいなら俺が持っててやるから!とにかくお姫様戻ってくるまでに努力ぐらいはしろ!?」
「あ、うん。じゃあお願いしようかな」
それだけ濡れて放置していたら、風邪ひくよねっていう話ですよ。
こういう会話のみの形式というのはやったことがないのですが、どうなのでしょうか?感想や意見などいただけると今後の参考になりますので、よろしくお願いしますm(_ _)m