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詩集

涙雨とブラックコーヒー

作者: ぷらうまん


雨の朝がつらいとき

暗く淀んだ空のように 重く沈んだ胸のうち

ブラックコーヒーよりも苦く すえた匂いが喉をつく


降り落ちた雨粒は流れて消える

心のしこりは消えないままに

ベッドの中まで浸みついて来るだろう


雨の夕べがつらいとき

天から轟く雷鳴が 鈍い頭を抱えさせる

誰かを責める感情が 湿気のように粘りつく


雨は降りしきり流れゆく 水音を耳の底に残して


時間は早く 雨雲は動く 雷鳴は遠く 雨粒は乾く



濡れそぼった外へ出る 薄灰色の雨雲

傘をささずに見上げる 降り落ちる雨粒

口の中に入る 舌で味わう耳の底の音


みんな濡れていく 心も濡れていく

泣いている ただ泣いている


心を濡らして夕べまで生き抜いた日

しこりを溶かしていく温い雨粒

ブラックコーヒーより甘い味


傘をささずに見上げた空

たった今泣き終わった曇り空

雲間の向こうへと沈む夕焼けの空


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― 新着の感想 ―
[良い点] 生きづらいという感情は多かれ少なかれ、誰しも抱いているものではないかと思います。 雨とブラックコーヒーと涙。それらが生きづらいとき、どういうふうに自身を助けてくれるでしょうか。 切ない心の…
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