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組み分け②

 僕はロナさんの質問にどう答えようか迷った。冗談を言っても良いのなら、ショタコンと答えるが、今の雰囲気からそんなことを言うべきではない。


 だからといって、会って1日の人のことを聞かれても困る。彼女の人となりをまだ完全には掴めていない。

 なんとなくだが、おせっかいやきだとは思う。けれどこの答えはロナさんが求めているものではないだろう。だが現状こう答えるしかない。


「おせっかいやきだと思いますが、悪い人ではないと思います」

 僕はこんな答えしか出せないので、申し訳なさそうにそう返し、ロナさんの反応を見る。

 彼女は真面目な顔をしたままだったが、先ほどまでの張りつめた雰囲気は引っ込んだ。


「それなら……。ヒルデの事を頼みます」

 そう言ってロナさんは、粉雪さんたちの方へと足を向けた。

「僕にどうしろと?」


 どうして粉雪さんもロナさんも僕に頼むだけ頼んで、具体的な事を1つも言ってくれないのだろうか。さすがにひどすぎる。だから僕はロナさんを引きとめて、話を聞こうとした。だが……。


「ヒルデの話を聞いてあげるだけで良いです。あの子が間違っていると思ったら反論しても構いません。それがあの子の為になります」

「え、ちょっと」


 亜麻猫さんは足を止め、一度こちらを振り向いて優しげな顔を僕に見せた。そして僕の言葉を無視してそのまま凛姉と粉雪さんと一緒に宿を出て行った。


「ツヨシ。一応ここで少し話してから2階に行きましょうか」

 呆然としていた僕に亜麻猫さんが話しかけてきた。ここは亜麻猫さんの提案に乗っておこう。

 僕は近くの席に座って、亜麻猫さんと溝田にも座るように言った。


「そうですね。亜麻猫さんは、何で粉雪さんがあんなこと言ったのか分かりますか」

 多分、この人は知っているだろう。そのために粉雪さんが残してくれたのだ。

 粉雪さんは持っていたお茶を一啜りしてから話し始めてくれた。


「手合せが終わったあとの2人の会話を聞いていて、どこで粉雪様が怒り始めたかわかる?」

 確か違和感を覚えたのが、粉雪さんが裸を見られることに抵抗は無いみたいなことを言ったことに対して、ヒルデさんがそういうのは女神様が嫌うと言ったあたりだ。けれど粉雪さんの語気が少し荒くなったのはその後だ。


「えーと。命乞い……。いや女神様の為と言った時ですか」

 多分、命乞いをしないと言った段階ではまだ怒ってはいなかったと思う。ただ少し不機嫌そうにはなっていた。おそらく粉雪さんの中では命乞いをするのもしないのも、その人の自由だと考えているのだろう。ただ不機嫌にはなるが……。

 けれどその後にヒルデさんが女神様の為と言ったあとは雰囲気が変わった。話を切り上げ、もう2度と手合せは頼まないと言ったのだ。


「ええ……。粉雪様、そういうの嫌うのよ」

 僕の回答に、亜麻猫さんは少し言いづらそうにそう言った。

 

次回更新は12/27になります。

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