日常
読者の皆さんこんにちは。
投稿が、遅くなりすみません。
今回は、魔法の授業の前までを描きました。
日常というタイトルですが、魔法の授業までは普通の高校と一緒なので日常としました。
ぜひ、最後までご覧ください
お楽しみください。
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
聞き慣れたチャイムが、校舎中に鳴り響いた。
このチャイムは、生徒にとっては悪魔的存在である。
なぜなら、授業の始まりを知らせる聞きたくない音なのだから。
その一方、神的存在でもある。
授業という、過酷な時間からの解放を知らせる音だ。
鳴って欲しくない、けどやっぱり鳴って欲しい。
そういう存在なのだ。
俺の夢も、ある意味授業みたいなものだ。
同じ嫌なもの同士似ている。
けど、俺の夢にはチャイムが無い。
俺の夢にもチャイムがあったらいいのに…
そんなことを思っていると、起立〜と、やる気のない声がかり、みんなが立ち、挨拶をする。
古典の担当、福田が授業を開始した。
この学校は、魔法が専門といっても大体の公立高校とは大してカリキュラムが変わらない。
余分にそれが入っているだけに等しい。
社会に出たら、ある程度の教養は必要となってくる。
魔法には長けているしかし、その他は、全く出来ない。
このような人材は、企業ましてや社会にも求められない。
もし、そんなことになったら本末転倒だ。
最初から、他の公立高校に行っていた方がましだったてなる。
古典の授業は、生徒が品詞分解をすることが主なこととなっている。
俺は、授業を受けているが内容は頭に入ってこなかった。
上の空できいていた。
今朝の夢のことが気になって、全然集中できない。
あの夢は、最近よく見るようになった。
だいたい三日おきぐらいに夢の中に出てくる。
いつも悪夢を見るというわけでない。
もちろん他の夢も見し、夢を見ない時もある。
友達と遊んでること、勉強しているとき、など種類はたくさんある。
悪夢を見るタイミングは全くわからない。
何の前兆もなく、急に見てしまう。
一般的に、悪夢を見る原因にはストレスが関係していると考えられている。
俺は、ストレスを感じていると思ったことはあまりない。
強いていうなら、学校だが、いつも嫌だというわけではない。
明日が、好きな教科が多い日の前夜でも悪夢を見ることはあったし、嫌いな教科が多い日の前夜に悪夢を見なかったこともあった。
昨日の夜(今日の朝)見た夢は、あれだけではなかった。
二度寝した後も、違う夢を見た。
悪夢と呼ぶほどでもなかったのと、断片的なことしか見れなかっのは覚えている。
それがどのような内容だったのか思い出せない。
思い出せないっていうことは、気にするほどでもないことだと思うが、何か引っかかる気がする。
そんなことを考えていたせいか、福田に集中していないことを悟られてしまった。
あの人は、授業に集中させるため集中していない生徒を中心に答えさせる。
「……なりけり。この、けりの意味はなんだ?」
助動詞のけりといえば、過去だろ。
と、思って
「過去?」
と、自信なさげに言ったら、
「それが違うんだな。大体の意味は過去でいいけど、セリフ中の意味は……」
「詠嘆!」
後ろの席から、急に声が発せられた。
声の主は、レン。
クラスでは、お調子者の男子だ。
いつもこうだ。誰かわからない問題があったらすぐに口を挟んでくる。
「その通りだ。」
先生が、呆れた顔をしながら言った。
クラスの大半は、笑いをこらえているように見える。
それもそうだ。急に声が聞こえたら、笑いたくなる。
ましてやあのレンである。
しばらくすると、解放の知らせのチャイムがなった。
この時のチャイムに勝るものは、ないだろう。
礼が終わった後、もう一度考える。
この頃、夢を見る頻度が高くなっている。
しかも、わけのわからない同じ夢を何度も。
正直、もううんざりだ。
悪夢を見る本当の理由を知りたい。
けど、答えに近づけない。
その後、2.3.4時間目をやり終え、次は昼食時間になった。
家から、適当に持ってきたパンをすぐに食べ終え午後からあるテストの勉強を始める。
今日のテストは、5時間目にある。
先週習った、魔法式の書き取りテストが実施される。
魔法式とは、魔法を発動させるための杖の動作である。
その動かし方を、図に書き込み回答する。
5時間開始のチャイムがなった。
また、地獄へ行く。
テスト中は、テストに集中する。
今回のテストは簡単だ。
小規模の電気発生魔法つまり、ライトを作り出す魔法式のテストである。
魔法式は、杖を何周かさせた後、下の方向へと振るだけでいい。
杖を振る方向、何周するのかを図に書き込む。
やがて、テスト終了を知らせるチャイムが鳴った。
テストが終わった瞬間、みんなで答え合わせを始める。
他の人と答え合わせしても、間違っている様子はない。
ほっとして、次の準備を始める。
次の授業はこの学校だけの授業、魔法だ。
これは、唯一楽しいと言っても過言でないほど素晴らしい。
初めての時の興奮は今でも忘れない。
目の前で起こる、従来の考えを覆す現象。
悪戦苦闘しながら、技を成功させた時の達成感。
それを感じた時、先代が魔法の解明に勤しんだ理由がわかるようになった。
魔法の授業は、特別な教室、「魔法室」を使う。
移動教室なため、持ち物を持って移動しようとした時、頭痛に襲われた。
俺は、次の授業が楽しみで気にせずそのまま移動した。
この時俺は知らなかった、あんな事件が起こるなんて。
あの頭痛は、警鐘を鳴らしていたのだ。
読んでくださりありがとうございます
ぜひコメントお願いします
今回はどうでしたか?
最後に、次回に時間を匂わせるフレーズがありました。
やっと、次回事件が起こります。
これから、面白くします
それでは、次回で会いましょう。