夢

涙が取り留めもなくあふれてきた。お父さんはそこにいないはずなのに……感じた。

　これは「お父さんからのメッセージ」なんだと。

　手元のおもちゃからあふれてくる塊がいつもなら滑稽なものであるはずなのに、今回は違った。

　塊ではなく本当の星に見えるのだ。

　嗚咽をあげながら

　鼻水をたらしながら

　顔をくしゃくしゃにしながら

　娘は泣きながら笑っていた。

　手に出てきたそれは、あったかくて、体全体をお父さんに包んでもらっているような気がして、とても幸せだった。