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人探し24

 燃料の確保を始めた時間が遅かったので、そちらはほどほどのところで終える。

 収穫は順調に行われているので、明日は燃料の確保にも人員は割けそうであった。なので、あまり多く燃料を集めなくて結果的に良かったのだろう。

 夕食の準備を行いながら、同時に今日作った保存食を調べて、乾燥している物を回収していく。薄く切っているので、風があまり吹いていなくとも乾きは早いようだ。

 ヒヅキは空を見上げて、雲量の少ない天上を確認する。見た限り、明日も晴れそうな感じだ。

 ここ数日は雨も降っていないので、空気が乾燥していて保存食作りには最適な時期なのかもしれない。などと考えながら、回収した保存食を袋に入れて、大半をフォルトゥナに渡していく。残りはエイン達が自分達で持ち運ぶ。それが無くなったら、フォルトゥナから補給してもらえばいいだろう。

 まだ完全に乾いていない物は、もう一張り天幕を張ってその中に入れておく。

 それらが一通り済むと、夕食を食べ始める。本日の夕食も茹でた塊根。味は悪く無いので問題はない。たまに木の実を食べれば味に変化も生まれる。

 飲み水は魔力水。どれだけ使っても水瓶からはこんこんと湧き出てくるので、重宝していた。

 夕食を終えると、話し合いが行われる。とはいえ、今回は話し合いというよりも報告会といった意味合いが強い。

 保存食作りの進捗具合や、塊根の収穫状況。それに集めた燃料の残りと使用状況など、今までの移動だけと違い各自で作業したので、話し合う事はそれなりにあった。

 それらの報告が済むと、今後の予定について話す。

 まずは昨日の予定通りに、このまま保存食作りをしばらく行う事は変わらず。後は収穫の人手を減らして燃料を集める方に回す事と、そのついでに周辺を調べる事を決める。本格的に調べるのは、塊根と燃料が十分な量集まってからとした。

 保存食作りのみならず砦跡の調査が加わったのは、エインの要望故であった。どうしてもと頼むエインに、ヒヅキは内心で溜息を吐きつつ承諾する。

 エインの望みはプリスの望みだし、ヒヅキが了承するならば、基本的にフォルトゥナに否はないのだから。

 それでもあまりにも広い砦だったので、全てを調べるのは時間が掛かる。なので全てを調べるのは止め、エインが調べたい個所を絞ってそこを調べるだけという条件でだが。

 そこまでしても、調べるには1日2日では足りないだろう。いくら急ぐ旅路ではないとはいえ、過去視が完全に制御できてない以上、あまりのんびりもしていられないのだが、ヒヅキはここまでくればしょうがないかと諦めた。

 そうして話し合いが終わると、いつもの様にエイン達は天幕に入っていく。

 ヒヅキもフォルトゥナと共に周辺警戒を行いながら、過去視の制御に集中する。

 何事もなく夜が明けると、朝食を摂る。起きてすぐに火の用意も大変なので、今朝は昨日作った保存食を試食がてら朝食にした。

 朝食を終えると、片付けを済ませて各自作業を行う。

 プリスは火を熾して保存食作り。エインは昨日に引き続き塊根の収穫。ヒヅキとフォルトゥナは塊根を乾燥させる道具を天幕内から出した後に、燃料集めの為に周辺に散っていく。

 常にヒヅキとフォルトゥナで周辺を警戒しているので、砦跡の中には何も居ないであろうが、燃料集めは念の為の人選であった。

 調理している場所や収穫場所の周辺は、ヒヅキが燃料を集める際に調べたので、何も居ないのは確認済み。

 それでも警戒しているが、感知範囲が砦跡の外まで在るフォルトゥナの感知に何も引っ掛かっていない様なので、おそらく問題はないだろう。

 そうして各自が作業をしていき、昼になったので一度集合して休憩がてら昼食を摂る。食料と燃料は豊富にあるので、砦跡を調べる間の食事は問題なさそうだ。

 四人は昼食を終えると、少し休憩して再び作業に戻っていった。

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