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仕事19

 先行して北から襲ってきたスキアは、獣型の五体であった。

 開けた平地でも一瞬で目の前に現れる速度は相変わらずで、後方から迫ってきているのが見える人型や植物型に比べれば、やはり獣型は飛び抜けて脚が速かった。

 獣型のスキアは爪を立てた前足で、護衛四人と人足たちに飛び掛かる。

 ヒヅキは身を低くして飛び掛かってきたスキアの下を通り、後方へと抜ける事で回避すると、光の剣を発現させて振り向き様にスキアの後方へと斬りかかる。

 それに合わせるように、スキアは飛び掛かった勢いを体重と共に前足に乗せると、持ち上げた後ろ足でヒヅキへと蹴りを突き出す。

 ヒヅキは光の剣の攻撃でその後ろ蹴りを受け止めると、跳ばされるように少し後退した。

 しかし、光の剣で受け止めたスキアの後ろ足は綺麗に切断されており、スキアは悲鳴のような鳴き声を上げる。

 ヒヅキは地を蹴ると、痛みで隙だらけのスキアの側面を光の剣で横断すると、スキアが消えるのを確認もせずに、急いで人足の人たちへと襲い掛かっているスキアを攻撃する。

 ヒヅキが一体目のスキアを倒すまでの一瞬の攻防の間に、人足の人たちはスキアの襲撃により、一班がほぼ壊滅していた。

 スキアが残りの人足の人たちを襲おうとしていたその刹那、ヒヅキの攻撃でそのスキアは消え去った。

 ヒヅキが人足たちの状況を軽く確認すると、襲われた人足たちのほとんどは既に手遅れであり、生きていた者は、無事だった人足たちが手を貸せば問題ないだろうと判断して、残りの三体を倒すために移動した。

 最初にもっとも近くで戦っているシラユリの援護に回る。

 シラユリはスキアを圧してはいるものの、届いている攻撃のほとんどが浅く、倒しきれていなかった。

 スキアの攻撃をシラユリが回避したタイミングで、ヒヅキが介入して横からスキアを攻撃する。

「ヒヅッキー!!」

 ヒヅキはシラユリの驚きの声に顔を向けて頷くと、次のスキアを倒すために移動する。

 次に近いのはサファイアだった。

 ヒヅキが移動すると、意図を理解したシラユリはもう一人の方へと向かう。

 サファイアは細剣でスキアの攻撃を受け流しては反撃してはいるものの、若干圧され気味であった。

 サファイアがスキアの攻撃を受け流している中、先ほどと同じようにスキアの横から斬りかかる。

 光の剣で両断されたスキアは直ぐに消失した。

「ヒヅキさん!! ありがとうございます」

 サファイアの礼を受けながらヒヅキがシラユリの方へと目を向けると、丁度シラユリがスキアへと斬りかかったところであった。

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