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神域への道48

 それからも、やや足早ながら2階を調べていくヒヅキ達。休憩後の探索では目新しいモノはほとんどなく、時折何か見つけても、よく分からないモノばかりだった。

 そうして移動していると、前方に横道を発見する。

『おや? あれが昇降機への横道だったら、これで2階を1周したという事かな?』

 同じ昇降機とは限らないだろうが、他に目印となるものもないのでしょうがない。確かめる為に先に進んだところで、同じ部屋が見つかるとも限らないのだから。

 横道に到着した後、そのまま昇降機へと向かう。横道を少し進むと、来た時と同じように昇降機がそこにあった。

 ヒヅキ達が昇降機の前に立つと、ポーンという軽い音とともに扉が横に開いていく。中に入ると、フォルトゥナが扉横の3という数字を押下した。

 扉が閉まると直ぐに、身体の芯が浮き上がるような不快感を伴う感覚が襲ってくる。それも直ぐに終わると、また軽い音とともに扉が開いた。

 扉の先は、1階も2階も変わらない。昇降機から降りて先へと進むと、見慣れた廊下に到着する。違うのは窓からの景色ぐらいか。

 左右に分かれる道に目を向けたヒヅキは、横道との境目の隅に目印として歪な白い石を置く。

『これでいいだろう。これが動いていたら諦めよう』

 目印を置いたところで、2階の時とは逆の方向へと進む。決まった順路も無いので、どちらから進んでも同じだろう。

(1階だったら、方角によっては転移魔法陣の在った部屋に辿り着けるのかもしれないが)

 そう思うが、ここから行けるとしたら後は先に進む場所ぐらいだろう。その辺りの検証は、調べている英雄達に任せればいい。というよりも、その程度の検証ならもう終わっている事だろう。

 フォルトゥナと共に廊下を進む。ここも真っ直ぐな廊下と広い部屋の組み合わせだけしかないようだ。

 部屋も今のところは何も無い部屋が続く。窓から見える景色は、視点が上がっても荒涼としているばかり。

 ヒヅキが歩きながらフォルトゥナに英雄達の居場所を尋ねると、どうやら逆方向の道なら近かったらしい。今向かっている方角だと、結構距離があるとか。しかも、その英雄達はヒヅキ達の方に進むように移動しているらしいので、そのまま昇降機の方に行って階層を移動するかもしれない。

 英雄達の話はしても女性やクロスの話はしていないので、フォルトゥナの感知範囲には居ないようだ。

(という事は地下かな?)

 フォルトゥナの感知範囲は1階層全てを網羅している訳ではないが、それでも近場の上下階ぐらいなら有効らしいので、2階探索時に捕捉出来なかったという事は、地下に居る可能性が高いのだろう。1階の時は途中から訊いたのでどうかは知らないが。

(まぁ、地下も探索する予定だし、いずれ見つかるだろう)

 もしかしたら感知されないようにしている可能性もあるが、それを考えたらきりがない。一応全階層調べる予定なので、それで無理なら諦めていいだろう。

 そんな事を考えながら歩いていたヒヅキは、次の部屋を覗いて首を傾げた。

『何か狭くない?』

 廊下から覗いた部屋は相変わらず広いのだが、それでも何となく今までの部屋よりも少し狭いような感じがした。目測で他の部屋の7割か8割ほどの広さだろうか。

 ただ、それでも横幅は同じぐらいなので、奥行きが少し足りない感じなのだろう。倉庫という縦長の部屋の前例が在るので、他の部屋と違っていてもおかしくはないのだろうが。

(だが、向こうは素材など何かしらが保管されていた)

 廊下から覗く限り、その部屋は狭い以外は何も無い。部屋の中を感知魔法で調べてみるが、それでも他の何も無い部屋と結果は同じ。なので、外からではそれ以上何も分かりそうにはなかった。

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