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神域への道5

 花を観察しながら、フォルトゥナはやはり切断しようとすると花弁が硬くなるのだろうと、先程花を切断した時の感触を思い出す。

 光が戻ると仮定したうえで、1度引き抜いた花が再度光を取り戻すまでの時間を参考にしながら、しかしそれ以上の時間を要すると想定して観察を行う。

 とはいえ、フォルトゥナの推測では光は戻らないだろうというものだった。土の中に植わっていても蕾を切断すると光が消えたので、蕾を切断する事で光が消えるという事が証明されたという訳だ。それは即ち、蕾を切断するという事は、花の発光を終わらせるという事になるのではないかと推測出来るだろう。

(魔法道具的に言えば、引き抜いて光を失うのは魔力が切れた状態といったところでしょうか。そうすると、蕾の切断は故障したとでも言えばいいのでしょうね。そう考えると、蕾に魔力回路に相当するモノが張り巡らされていたという事になりそうですね)

 切り落とした花弁を手にしたフォルトゥナは、その断面を確認してみる。といっても、もう何度も確認しているが、何か気になる部分は今のところ発見出来ていない。やはり魔力は感じられないので、推測出来ても特定までは難しい。

 何も見逃すまいとばかりにフォルトゥナは顔を近づけてみるも、それで何が分かるという訳も無く、小さく息を吐き出した。

 それからも時間を掛けて切り落とした花弁の観察をしてみたが、結局収穫はなかった。蕾を切断した花に視線を向けてみるも、再度光る様子は全く感じられない。

 その前に植えていた、1度引き抜いた花の明かりは、少しではあるが更に増していたので、このままいけば元の明るさに戻るのかもしれない。

 周囲に視線を向けると、英雄達は変わらず静かに戦意を上昇させていたが、女性はクロスと何やら話し合っているようだった。という事は、もうすぐ戦いになるのかもしれない。

 とはいえ、まだ何も言われていないので、ヒヅキを起こすほどでもないかと判断したフォルトゥナは、引き続き花の観察を行う。

 1度引き抜いた花が光を灯した時間の倍ぐらいの時間が経過しても、切断された花が再度光る様子は無い。やはり駄目かと判断したフォルトゥナは、切断した花はそのままに、花について思案してみる。

(この花は、魔力は無いが抵抗なく魔力を通す。光っている原理は不明だが、引き抜くと時間と共に光が弱くなっていき、直に消える。しかし、植え直すと光が戻ってくる。光っている蕾の部分を切断すると即座に光は失われ、植え直しても光は戻ってこない。つまり、土そのものか地中に力の源となる何かがあると推測出来る。そして、蕾の部分は光を灯すのに必要な何かを備えている可能性が高く、攻撃に対して防御力が多少上がる。といったところでしょうか……しょうがないとはいえ、推測ばかりですね)

 花を調べた結果、光以外は普通の花と変わらないとの結論に達した。だが、その性質上、普通な訳はないだろうが、弾力性が高く頑丈という以外にはやはり普通の花に思えた。

 そうして花を調べた結果を思い返してみるも、結局よく分からないと首を傾げるしかない。魔法ではない光を見て、魔法以外の別の法則が存在している可能性が在ると分かっただけ収穫なのかもしれないが、それを精査する時間が無いので、やはり無駄ったかもしれない。

 そんな事をフォルトゥナが考えていると、ふと魔法の気配を感じて周囲に視線を向ける。先程まで何も感じていなった花畑に、微量だが魔力が通ったのが分かった。

 そのまま視線を周囲に向けたフォルトゥナは、その発生源が女性であるのを確認する。それと共に、花を経由した魔力が何かを形成しようと動いて、直ぐにそれが消失したのを感じた。

 今感じた出来事を反芻しながら頭に思い浮かべたフォルトゥナは、何となく今の現象が何だったのかを理解したのだった。

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