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続・EYES  作者: 早村友裕
19/21

19.闇龍復活

3人はデストゥールだけを連れ、いったん陣へ退いた。

帝国軍は散り散りになり、革命軍に寝返るもの、ヴェル=アポートへ慌てて戻るものと様々だった。アリア軍も完全に撤収し、革命軍の陣だけが残っていた。

「王子!」

「ギオンさん!」

ユイランやシャロンが駆け寄ってくる。

「おにーぃちゃあーん!!」

「サウィー。」

サウィーがだーーっと駆け寄ってきて、ギオンにぴょんと抱き付いた。

「死者137名、負傷者約5000名です。これ以上の勝利はありませんよ!」

リキュアが報告してくれた。

かく言うリキュアも、足に包帯を巻いていた。

「137人・・・遺体は?」

「これから埋葬します。」

「そう。手厚く葬ってください。」

「御意。」

ギオンはサウィーを下に降ろした。

「シンジ。アトラン将軍の居場所を教えて。今すぐ行ってくる。」

「わかった。」

「俺も行く。」

右腕の治療を終えたアキラが言った。

「・・・お前は待ってろ。アキラ。」

「何でだよ!」

アキラはアトラン将軍と同調している。それは、いい結果にも、悪い結果にもつながり得る危険なことだ。それをシンジは敏感に感じ取っていた。

「お前は残れ。」

「だから、訳を言えよ!いくらシンジだからってそんなむちゃくちゃなこと・・・」

「行くな。」

シンジの瞳は真剣だった。

なぜだろう。ずっと昔から分かっていたはずなのに・・・シンジはいつも自分の事を心配してくれているのだと。どうしても突っかかってしまう。

「・・・わかったよ。」

だからふてくされたような声しか出ない。・・・わかってるのに。

「お前はマサキにそっくりだな。」

シンジはやっと優しさをたたえた瞳に戻る。

「意地っ張りな所が。」

にやっと笑うのも、いつもどおり。

「うるさいなあ。」

やっぱりつっけんどんな言葉しか出てこない。なんで?

「気長に待ってろ。・・・さっさと行ってくるつもりだけど。」

「ごめんね、アキラ。」

ギオンがすまなさそうに言う。

「いい。早く行って来いよ。」

アキラが手を振ると、ギオンとシンジは駆けていった。

・・・ 俺もそっくりだと思う

「何が?」

・・・ お前とマサキ

「・・・。」

リングまで・・・。

「俺はマサキとシンジの方が似てると思うけど。」

・・・ 身勝手なとこがな

「・・・。」

本当に。この妖馬はよく人を見ている。

アキラは感心した。

・・・ 要するに 似てるのは お前ら3人さ

リングはぶるるんと鼻を震わせた。

「うーん。マサキの妖馬だっけ?俺も欲しい・・・。」

・・・ なっっっ 何言い出すんだ?!

「お前賢いなあ。キョウとおんなじくらい。あ、キョウっていうのは妖馬なんだ。デルタスの・・・」

・・・ 前に言わなかったか?

リングはうんざり、といった感じで続けた。

・・・ キョウは俺の母親だ ちなみにヒビキは父だがな

「はああ?!?!」

アキラは素っ頓狂な声をあげた。

「あんのくっそ生意気なヒビキと、賢いキョウの子供?!」

でもわかる。リングはどっちも受け継いでいる。生意気さも賢さも。

・・・ 俺はマサキの使い獣だ それだけはゆずれん

あいつについていくと決めた時から。

・・・ 第一 GOLDEN EYESにも使い魔くらいいるだろう? 黄金の妖飛馬・・・

「シャラメイのことか?あいつ、だってぜーんぜん俺にかまってくれねえもん。」

ぶーたれてどさっと座り込むアキラ。

「ウィオラだってライラだって音沙汰無しだし。連絡くらいよこせっての!」

アキラはだんだんいらいらしてきた。

だれもかれも自分にわからないところでこそこそと動いている。

「悪かったな、アキラ!!」

アキラの頭を、突然誰かが後ろから蹴り飛ばした。

後頭部をさすりつつ起き上がったアキラの目に飛び込んできたのは・・・

「ウィ、ウィオラ?!」

「久しぶりだな。」

不敵な笑いはまったく変わっていない。碧い翼も深い海の色を集めて創ったマリンブルーの瞳も・・・

「おせーんだよ、お前!マサキの一人や2人、とっとと助けだせよ!!」

「そ、そんな事言われても・・・」

突然現れて、突然非難されて、アキラには何がなんだか分からない。

ってかなんで俺が怒られてんだ?

「まったく…最悪の事態だけは避けたいんだからよ。俺らだってそろそろ<眠り>が迫ってんのに…」

「眠り?」

アキラは思わず聞き返した。

隣ではリングがウィオラの圧倒的な力の前に硬直している。

「眠りってのは、えーっと…冬眠みたいなもんだよ。俺たち龍族は力を保つために1000年ごとに眠るんだ。その時期が近づいてて、俺もライラも苦労してんだよ。だからビルラの残した後始末をお前らに頼もうと思ってな。」

「ビルラ?!」

暗黒龍の名がでたことで、アキラは表情を引きしめた。

「率直に言うと、この国の王様がビルラもどきを創ったんだよ。」

「ビルラもどき??」

アキラは思わず眉を寄せた。

その様子を見て、ウィオラはぽりぽり頭を掻いた。

「えーと、妖魔が魂って話はしたか?」

「うん。あとクロークさんから妖魔が妖力のかたまりって話を聞いた。」

「あ、それなら話は早い。妖力を固めると妖石ができて、それが大規模になったら妖魔になるって聞いたろう?…つまりこの国はそうやってビルラを<創った>んだよ。…数名の妖力者の命と引き換えに。」

「!!」

「そいつは今、王宮にいる。マサキがいる所より、ずっと奥だ。気配がかすかだから、ライラじゃなけりゃ気付かなかったろう。それが、ビルラを倒したことで急成長した。だから、倒さなけりゃならねえ。」

「それが<後始末>?」

「そうだ。マサキには伝えてある。」

「え?あいつ、思い出したのか?」

「違う。記憶をインプットしてきた。術がとけたら思い出すように。んで、あいつから話せばいいと思ってはいたが、どうやらそんな悠長なことをしている暇がなさそうなんだ。」

ウィオラは、ばさっと翼を翻した。

「急げ、アキラ。シンジにも言って、ピッチを上げろ。ミラジアリナがどうとかじゃない。もう一度世界が闇におちいるかどうかの瀬戸際だ。」

「だったらおまえが倒せよ!」

「言ったろう?力が十分じゃない。…いま世界中で一番強いのは、お前らだ。お前たち3人にしかこんなこと頼めない。」

「じゃあ、メシアとかに頼めば…」

「俺は、そんな事できる立場じゃねえんだ。…そのメシアってやつの息子、殺しちまったからな…」

「?!」

アキラは耳を疑った。

「詳しいことは言わねえが、そういうことだ。それに、潜在能力からいけばお前らの方が上だしな。」

ウィオラはにやっと笑った。

「王宮につく頃にはハイクラスぐらいにゃなってるだろ。それならビルラもどきは簡単に倒せる。」

なんて適当な…でも、断れるわけがない。

「……わかった。」

「<退治>の方法はマサキが知ってる。術をといてから聞いてみろ。」

アキラがちょっと不安げな表情になるのを見て、ウィオラはあきれたように、でもやさしく言った。

「こんなとこでへばってどうすんだよ。お前は世界を救ったGOLDEN EYESなんだぞ?あの時に比べれば今の状況なんて何でもないはずだぜ?」

アキラは驚いた。

ウィオラの口から、こんな言葉を聞くとは思ってもみなかった。一応励ましてくれているんだろう…

「なんかウィオラ、お前…やさしくなったな。」

「…お前は生意気になったよ。」

ウィオラは悪態をつくと、大空へ舞い上がった。

碧い光が響き渡って、ウィオラの姿が水龍へと変化する。

「水龍だ!!」

「龍が現れたぞ!」

革命軍が叫ぶ。

「王子!あれは…!」

「本物のウィオラさ。激励に来てくれたよ。」

アキラはちょっとおどけた口調で言ったが、リキュアは本気ととったようだ。

「まあ!龍が激励に来て下さるなんて!これは勝利を確信してもいいのでは?!」

頬をうっすら赤く染め、興奮した様子でユイランたちに報告する。

ウィオラは一度、二度空中で旋回すると、空の彼方へと消えていった。

「何の関係もない私たちの所へいらっしゃるとは、ただ事ではないでしょう?!」

「あはは、まあ…」

ミラジアリナの人たちは知らない。アキラたちに何が起こったのか。

なぜ、水龍ウィオラがこんなところへやってきたのか…


それからしばらくして、シンジとギオンが戻ってきた。

「アトラン将軍は?」

「それが…王宮に戻るって…」

「はあ?!王に裏切られたのに?!」

アキラは思わず大声を出した。

「アキラっっ、声がおおきいよっっっ」

「だから、俺たちもどうしようもなかった。一応キャラがついてったんだがな。」

「へえ。」

アキラはアトラン将軍の中の<強さ>を見た気がした。

困難に立ち向かう<強さ>を…

「あ!そうだ!」

シンジが突然大声を上げた。

「ウィオラが来たんだろ?!何言ってたんだ、あいつ?」

「あ、そうだ。そのことなんだけど…夜でもいいかな?ゆっくり話したい。」

「ああ。」

アキラの表情から、ただならぬものを感じたのだろう。シンジも表情を引き締めた。


「ビルラもどき?」

シンジは素っ頓狂な声を上げた。

「だから、そいつを退治しなくちゃならないんだそうだ。」

「僕も父さんから聞いたことある、その話。…そうかぁ、実行されたのか。」

「でも、そんな…妖魔をつくるなんてこと、可能なのかな?」

アキラはふに落ちなかった。

妖石を作るのですら大変なのに、妖魔を創るとは…

「考えてみろよ。ビルラだって<影>を創ってただろ。あんなもんじゃねえのか?」

「あ、なるほど。」

「影…って、聞いたことあるなあ。確か強い妖魔だけが作り出せる自分の分身的存在…だっけ?」

ギオンが首をひねる。

「まったくウィオラもめちゃくちゃなことしてくれるぜっ。」

「あのさ。さっきから聞きたかったんだけど、なんで水龍と…ウィオラと知り合いなの?アキラたちって何者?何でそんなに強い力を持ってるの?」

「…。」

ギオンの疑問はもっともだ。

アキラとシンジはちょっと顔を見合わせた。

「話すと長くなる。…それでもいいか?」

「君たちがいいのなら。」

ギオンが笑顔で返した。

シンジはちょっと微笑うと、口を開いた。

「…まず、デルタスに古くから伝わる<予言書>の話をしねえとな。」

「予言書…?」



「クレイド!」

「何?どうした、マサキ?」

「今、国で何が起きているんだ?」

碧と漆黒の輝きが、まっすぐにクレイドの瞳を捕らえた。

「教えろ。帝国軍が慌てて出ていった。将軍たちもみんな留守だ。叔父さん(ゲルマン)は院室にこもりきり。…どういうことだ?」

「…。」

確かに、今王宮内はからっぽに近かった。

マサキは王宮どころか自分の部屋がある塔からすら出ないから、周囲の出来事に鈍感なのだ。

「今、国中で内乱が起きている。」

「何っ?!」

「将軍と国軍は鎮圧に向かった。もうすぐおさまるだろう。」

マサキの大きな瞳がつりあがった。

「何でそんな事言わねえんだよ?!」

「う……だが、言ったなら行くと言うだろう?」

「…。」

図星。

「マサキ、そなたに行って欲しくない。何か悪い予感がするのだ。」

「何でだよ。」

「革命軍に…アキリア王子が荷担しているからだ。」

「!!」

ドクン

心の奥に何かが刺さっているみたいに痛む。

「マサキ、どうか王宮ここにいてくれ。外は危険なのだ。」

「……。」

クレイドの真剣な瞳。でも、何かが違う。心動かされる<何か>が足りない。

…… マサキ!

誰だ?

「マサキ?」

クレイドの声が遠ざかっていく。

…… やめろ、マサキ!

誰の声…?

目を閉じると、一瞬見えた。

「金色の髪…デルタス人?」

ズキン ズキン

頭の痛みが最高潮に達する。

ミシッ

「大丈夫か?!」

マサキのただならぬ様子にクレイドも慌てる。

…… オ モ イ ダ セ

「?!」

パリィー……ン!

頭の中で何かが割れる音がした。

「マサキ!」

…違う!

クレイドではない。俺が名を呼ばれるべき人は、この王子じゃない!

「ア…キ…ラ」

思い出した。<大切な人>の名前。

「シンジ…ウィオラ!」

記憶の糸が繋がっていく。少しずつ、今の状況を理解する。

…そうだ。<記憶を封印されて>いたんだ。

操作されていたわけではないから、<今まで>の記憶はすべて残っていた。

「…。」

ホーンペガサスでアキラを連れ去ったギオン。記憶を書き込みに来た、ウィオラ。

「ビルラが…!」

マサキの脳裏に、ウィオラからのメッセージがまるでビデオを見るように流れ込んできた。

ビルラをもう一度、倒さなくてはいけない。こんどは、自分の手で。

「マサキ?」

困惑したクレイドの表情。

クレイドもゲルマンによって記憶の処理が施されているようだ。

「思い出した。俺、行かなくちゃならない。」

「…思い出したとは?何を?どこへ行くのだ?」

「お前も来い!元に戻してもらう!」

強引に腕を掴んで引っ張った。闇の力は流れ込んでこなかった。

…と、駆け出そうとしたマサキは気付く。何か動きにくい。

「げ。」

何だこの服装。まるで王女じゃないか?!

ひらひら長い裾を引っ張り上げて、足を見ると、これまたかかとの高い靴。頭に手をやると長い髪が結い上げてあり、耳にはいつのまにかピアスが…。

「~~~っっ」

マサキは惚けたクレイドをその場に残し、自分の部屋へと戻った。

確か、服はしまっておいたはずだ。投擲なんかと一緒に。

「あった!」

がさごそと探った後、マサキは旅路用の服と投擲、それと碧漆の石のペンダントとエヴァに借りた火炎紅の石の指輪を見つけ出した。

一瞬で着替え、髪を下ろしてピアスを外すとクレイドのもとへ。

「マサキ?!その格好は…?」

「説明してる暇はねえ!とっとと……」

「おや?マサキ王女。そのなりは…」

このにくったらしい声は…

「アトラン!」

「見た所、記憶を取り戻したようですな。」

「知らないか?クレイドの記憶を元に戻す方法!!」

「さあ…少なくとも私には無理ですね。自分で破るか、光の力で打ち消すか…そうだ、アキリア王子にならできるかもしれません。」

「アキラに?…そうだ!!アキラはどこだ?!」

「この王宮に向かっている。到着は時間の問題だ。」

「あ、そうだ。革命…」

「アトランさまあ!」

後ろからクフトが駆けてきた。

「ちょっとくらいっっまっって…くださいよっっっ」

はあはあと喘ぎつつ、アトランに追いついた。

「では、私は急ぐので。失礼します、マサキ王女、クレイド王。」

「あっ、ちょっと待てよ!」

アトラン将軍は、マサキの叫びも気にせず、まっすぐに院室へゲルマンに閲会を求めるべく向かっていった。

その後ろをクフトが追いかけて行く。

「どういうことだ?アトラン将軍は今反乱軍の鎮圧に向かっていたはずでは…」

クレイドが眉をひそめる。

「それより…アキラがここに向かってるんだったら、別に俺が動く必要ねえよなあ。」

「アキラ…とは?」

「アキリア王子のことだ。」

「アキリア王子に会う気なのか?!」

デルタス王子の名を聞いて表情が豹変かわってしまったのを見て、マサキはちっと舌打ちした。

「めんどくせえなあ。俺にもウィオラみてえな力があればいいのに。」

一瞬で記憶を埋め込むとか。

「しょーがねえ。どうせ時間はあんだから、ゆっくり説明してやるよ。」

「??」


クレイドは聡明な王だった。

普通の人なら取り乱して、話にもならないだろうがクレイドはマサキの話をゆっくりと最後まで聞いた。

「信じられない…」

「でも、これは本当なんだ。お前の中にある方が偽の記憶。」

「普通なら…信じられないだろうな…。」

「信じろよ。」

クレイドは微笑んだ。

「そなたの言うことなら…信じよう。」

「ありがとよ。」

マサキがにぃっと笑う。

今までに見たことのないような生き生きした表情。きっと、今のマサキが本当の<マサキ>なのだろう。

クレイドは本気でそう思った。

父上ゲルマンの所へ行ってみないか?」

「ああ!」

マサキはすっくと立ちあがる。

もしかしたら、クレイドにかけられた術が解けるかもしれない!!


「ゲルマン!!!」

アトラン将軍のしばらく後、院室に飛び込んだマサキ。

だがそこに、アトラン将軍とクフトの姿はない。

「どうしたのだ、マサキ王女。」

落ち着いて対応している所を見ると、マサキが自力で術を解くのは見越していたようだ。

が、ゲルマンは自分の息子の姿を目にして動揺を見せた。

「ゲルマン前王ちちうえ。」

「クレイド…。」

「話はマサキから聞きました。本当なのですか?私の記憶は、間違っているのですか?」

「お前はそんな戯れ言を信じるのか?そんな軽率さを与えた覚えはない!」

ゲルマンは語調を荒げた。

「みなマサキの作り話に決まっておろう?!そうだ、おそらくアキリア王子と通じておるのだ!そして王であるお前を混乱させ、革命軍に勝利をもたらそうとしているのだろう!!」

「ですがっっ」

クレイドは生まれてはじめて父親に反抗した。今までは逆らおうなどと思ったことは微塵もなかった。

「私には、自分の記憶よりマサキの言葉の方が信じられます。父上の言っていることが、信じられません。」

「なにっっ?!」

「私は自分の判断に従います。」

クレイドは冷たく言い放った。

ゲルマンは、まさか自分の息子に反抗されるなど夢にも思わなかったのだろう。呆然としている。

「先ほどの言葉は、王女に対する侮辱と受け取ります。」

「!」

クレイドは深く息をすった。

「失礼ですが、ゲルマン前王。今この瞬間ときからあなたの一切の院権を剥奪します。即刻この部屋を去り、大臣部屋の一つへ移動して下さい。」

「クレイドっっ…お前っ……!」

「私はミラジアリナの王です。命令の無視は国への反逆行為ととり、即座に拘束することになります。」

クレイドは門番を呼んだ。

「あと一度しか言いません。あなたから、永久に院権を剥奪します。」

「……!!」

ゲルマンの顔が怒りと憎しみで歪んだ。

「クレイド…貴様…!」

ゲルマンはさっと立ち上がると机を思い切りひっくり返した。

「ガッシャアーーン!!」

「うっわっっ」

当然近くにいたマサキに机が襲い掛かる。

「マサキ!」

「王女!!」

クレイドも院室の門番もマサキに駆け寄ったために、隙ができた。

ゲルマンはそれを逃さず、部屋から走り出た。

「待て!」

門番が慌てて後を追う。

クレイドは机の下敷きになったマサキを助け出した。

「っ痛…」

「大丈夫か、マサキ?」

「ああ。丈夫が取り柄だからな。」

マサキはさっと立ち上がって長い髪を後ろにやった。

「それより、見直したぜ。ゲルマン相手にあれだけ啖呵きれりゃあたいしたもんだ。」

「あ、あれは…」

珍しく照れるクレイド。

と、その時…!

「ぎゃああーーーっっ」

部屋の外の方から悲鳴が聞こえた。同時にばたばたと兵士たちが駆けてくる音も。

「何だ?!」

2人はとっさに部屋を出た。

そこで見た物は…

「うわああーーっっ」

「きゃぁーー」

「たっ、助けてくれーっ」

慌てふためく人々。立ち向かう兵士。…濃い闇の気配。

マサキには覚えがあった。この気配。忘れもしない、暗黒の刻印。

「闇龍だーーー!!」

マサキはぎりっと唇をかみ締めた。

「ビルラ……!!」

その言葉の中にどういう感情が含まれていたか、クレイドには知る由もないだろう。

とにかくマサキはその漆黒の巨体めがけてダッシュした。

「マサキ!」

クレイドの声はまったく届かなかった。

「ふははは!!国ごとつぶしてやる!国なんかこのドルイを使えば作るのは簡単だ!!何しろ本物の闇龍なんだからな!!」

ゲルマンのまがまがしい声。それは、ビルラの背から聞こえていた。

「ゲルマン!!」

「マサキ…貴様が余計なことをするからだ。私はすべてを破壊することに決めた。この守護神ジュニア・ビルラ<ドルイ>を使ってな!!」

ゾクッ

マサキですら、思わず背筋に冷たい物が走った。

ゲルマンは、狂っている!!

『あのときの にんげんか』

「?!?!」

マサキは思わずビルラを見上げた。

『いまはもう うぃおらはいないようだな こうつごうだ』

「お前、俺のこと知って…?!」

マサキは驚愕の色を隠せなかった。

もとより、普段から隠そうとはしないが。

『わたしは びるらのぶんしん とびちったびるらのはへんをうけついで いまのわたしがある』

「???」

マサキにはよくわからない。あとでシンジにわかりやすく説明してもらえばいい。

「まあ、いいや。」

マサキはふぅっと息をはいた。

「俺が…いや、俺たちがそんなことさせない!!!」


「?!?!」

革命軍の妖力者たちは敏感にその気配を感じ取った。

「闇…?それも半端じゃない…」

革命軍はもうすでに王宮が確認できる位置まで来ている。他の2隊が国軍との戦いに苦戦しているとの情報も入り、ギオン率いる革命軍本隊はヴェル=アポートへの道のりを急いでいた。

「王宮の様子が…おかしい!」

「どういうことだ?!」

リーダーたちが頭を悩まそうとした時、上空から超高音の声が降ってきた。

「シンジ!!」

「キャラ!何があった!?王宮に何が?!」

「前王がビルラを持ち出してきたの!兵士が応戦してるみたいだけど歯が立たなくて…」

「どういう事だ?!なぜゲルマンが国軍を攻撃する理由が?!」

「良く聞こえなかったんだけど、『全部壊す』とかなんとか…とにかくあの人、狂っちゃったみたいなの!マサキも危ないわ!一人でビルラに立ち向かう気よ!!」

「なんだと?!?!」

今度大声を上げたのはアキラだった。確かにマサキならしかねない。だが、無茶だ!!

「いい知らせは一つだけ!マサキが自力で闇の捕縛を解いたわ!すべて思い出したみたいよ!」

「そんなこと喜んでる場合じゃないだろう!」

シンジにつっこまれてしゅんとなるキャラ。

「妖力の使える人たちは乗って下さい!」

ケプラーのからだがだんだんと大きくなっていく。

アキラ、シンジ、ギオン(Withサウィー)に続いてサイファ、マカルト家の長アシュラ=マカルト、カンナ=マカルト、そしてユイランも飛び乗った。

「ユイラン!」

「私も行きたいの!ヘキルに、一刻も早く会いたい…」

シャロンの制止も聞かない。

「ユイランさん。危険です。」

エルギールがたしなめようとした。

が、サイファは冷たく言い放つ。

「そんなにも死に急ぎたいのなら連れて行けばいい。」

「サイファっっ」

ギオンがサイファを軽く睨む。

「お願い!」

ユイランの懇願。

「…。」

ケプラーは飛び立った。


「マサキ!」

「クレイド!お前は妖力者全員呼んでこい!!何がなんでもこいつは王宮の外にだしちゃならねえ!!」

「わ、わかった。」

マサキは正面からジュニア・ビルラと退治した。

ビルラと同じ、漆黒の鱗に覆われたからだ。闇を集めて創った暗黒の瞳。龍の印である一角ホーン。ただ一つ違うとすれば、本物のビルラより少し小さい、ということだ(ウィオラの置いていった記憶と照らし合わせた)。

『おまえごときに とめられはしない』

「とめるんだよ。」

マサキはきっぱりと言い放った。

「止められようが止めることができなかろうが関係ねえ。<止める>んだ。」

『すいりゅうとこうりゅうは ねむりがちかくでてこられないとみえる だがわたしはうまれかわったばかり』

頭の中に直接がんがんと声が響く。

「ドルイ!何の話をしているのだ!」

『どるい…? わたしのなをかってにきめるな』

「なんだと?!」

『おまえにつくってもらったことは かんしゃしている だが ごくろうだった おまえにもうようはない』

「何?!」

ゲルマンの表情が豹変かわった。

『わたしのなは びるらだ あんりゅう びるら』

「止めろビルラ!!」

マサキは剣を抜こうとしてはっとした。

ライラの剣がない?!

「ちっくしょう…」

そう言えばシンジに渡したんだった。

ビルラが天井を破って外に飛び出す。

「うわああっ」

ゲルマンの恐怖に満ちた叫びが聞こえる

『しね』

「!!!」

ビルラは急降下した。

ゲルマンのからだがビルラの背から剥がれ落ちる。そのまま頭から地面に…!

氷壁アイスウォール!!」

マサキの声。水の気配。

ゲルマンを一瞬で氷が包み込んだ。

「ガコン」

氷の塊が地面に落下する。

その中には恐怖に顔を引きつらせたゲルマンの姿があった。

「セーフ。」

ふうっ、と額の汗をぬぐうマサキ。

『うでをあげたようだな』

「あたりまえだ。あれからどれだけ経ったと思ってるんだ。」

マサキは氷を操作してゲルマンの体勢を整えると、氷を一瞬で溶かした。

「ジュウッ」

「う…わあっ」

どすん、と床に尻餅をつくゲルマン。

「あ…れ?」

「ゲルマン!てめえ、殺されたくなかったら即刻この場から立ち去れ!!」

マサキの怒りと強い意志に満ちた瞳。

思わずゲルマンは身震いした。逆らってはいけない。動物的ともいえる直感でそれを察知したゲルマンは一目散に駆け出した。

『にがすとおもうのか?』

ビルラがゲルマンに向かってどす黒い炎を吐いた。

「やべっ」

マサキの反射神経を持ってしても間に合わない。

だが…

「θλξππμψ!!」

「?!」

「ゴオオォォーーッ」

黒い炎が弾き返された。

「クレイド!!」

「父上!今のうちに…!」

「お、お前…」

「早く!」

クレイドは妖力者たちを引き連れてかえってきた。

アトラン=グレーロスを除く32人の妖力者が集合した。

『くっ…』

さすがのビルラも顔をしかめた。

「οφτξμμ…」

相変わらずなにを言っているのか分からない呪文。唱えながら32人の妖力者たちは全員が手を空にかざした。

「πρσψωφφ!!」

「キィーーン…」

「うあっ」

マサキを突然の耳鳴りが襲った。

神経を集中させる暇もなかったから、この耳鳴りによって何が起きたのかを知る由もなかった。


王宮目前、というところで突然カンナ=マカルトが叫んだ。

「危ない!!闇の波動が放出されます!すぐに止まって!」

「ケプラー、止まれ!」

ケプラーは空中停止した。

と、次の瞬間…!

「バリバリバリバリ……!!」

目の前に黒い稲妻が閃いた。

「グワァッッ」

そこから放たれる凄まじい圧力でケプラーは王宮上空から押し戻された。

「なんだこれ?!」

天空円頂ドーム・バリア!!」

「なんだ、それ?」

アキラがギオンに聞き返す。

「噂には聞いてたよ。王宮に仕える33人の妖力者が結集してつくるバリア…ドーム型で、王宮をすっぽり包むくらいだというから…多分…」

目の前の王宮が、完全に闇のバリアで包まれた。今までにない強度。

「どうしたらいいんだ…」

ケプラーは完全に闇の壁に阻まれていた。

「こわいよお!サウィー、こわいよお!!」

ギオンにしがみつくサウィー。

ユイランは一人祈りを捧げた。

「神さま…」


「…何がおきたんだ?」

「今王宮のまわりにバリアを張った。もう逃げられない。」

「えっ?」

マサキには想像がつかなかった。この大きな王宮をバリアで包む?そんな事は可能なのか?

「でも、じゃあ、中の人が逃げられないじゃないかよ!」

「だが、王宮の外にはもっとたくさんの人間がいる。中の人間を犠牲にしても被害はくいとめねばならぬのだ。」

「それにっっアキラとかシンジもまだきてないしっっ…」

『しょせん おまえは ひとりではなにもできない』

「…っっ」

反論できないマサキ。

ウィオラの教えてくれた<方法>は人数がそろわないと発動できない。とくに、アキラとシンジの力は不可欠だ。

俺がかつてビルラを封印する時に使った大技だ。…俺の時は失敗したけどな。

マサキの記憶の中のウィオラは苦笑しながらそう言っていた。

「マサキ、打つ手はあるのか?」

「…ある!!」

マサキはビルラをギリッと睨み付けた。

「でも、少なくともアキラとシンジが来ねえと…」

『おそいな それまでにわたしは ここからさっている』

ビルラは空中に躍り上がった。<人間>の姿になって翼を躍らせる。

このまま行かせてはいけない。

「待て!ビルラ!」

マサキは胸元からウィオラの羽根を取り出した。

頼むから、俺をもう一度飛ばせてくれ……!!!

「ふわっ」

少しだけ、浮いた。

『?!』

さすがのビルラも驚いている。

まさかマサキが飛ぶなどとは予想だにしなかったろう。

『なぜだ…?!』

ビルラと同じ高さまであがって、左手に持っていた羽根を前に突き出した。

「キィィー…ン」

周囲の空気が震えている。水の能力ちから。ドームバリア全体がミシミシいいだした。

「いかせねえ」

マサキの低い声。長い黒髪が風になびいた。

その手には、碧く光る剣。たとえて言うなら、かつてアキラがビルラにふるった黄金の剣の相棒。

碧と闇。対峙する二つの色…


「な、なんだ?」

眼前のバリアがみしみしと音を立てて振動しはじめた。

「だれかが中で大きな力を使っているみたいです…」

カンナが静かに言った。

「?!」

「おそらく、マサキ王女だろうな…」

マカルト家現宗主、アシュラ=マカルトはそうつぶやくと空中に身を躍らせた。

「えっっ?!落ちる…!」

アキラたちは驚いた。…が、アシュラは空に浮いている。

ほっとしたのもつかの間、黒のローブをバリアの圧力から起っている風になびかせて、アシュラ=マカルトは印を結んだ。

「臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前!!!」

「ヴゥゥ…ン」

低い耳鳴りとともにケプラーの目の前の空間が開けた。

ドームに…穴?!

「!!」

「早く入って。すぐに閉じてしまう。」

アシュラの言葉に、ケプラーは慌てて穴に飛び込む。

後を追ってアシュラが入った所で、その穴は閉じた。

「すげえ…」

さすがマカルト家宗主。

「他隔操作…ですか。」

ギオンがつぶやいた。

「よく知っているな。まあ、いわば反則技みたいもんだ。」

年のころはクロークと同じくらい。若きマカルトの長…アシュラは唇の端で笑った。

「父に英才教育を受けましたから。」

ギオンは苦笑。

「父上…ダクト=リフェルか。」

「ご存知なのですか?」

ギオンがちょっと驚きをあらわにした。

「ああ。…そっくりだな、お前は。」

ギオンが何か言おうとした所で、サイファが会話を分断した。

「急げ。ごちゃごちゃ言っている暇はないはずだ。」

ケプラーは闇と水の力の集まる所へと向かった。


ビルラも自らの羽を抜いた。

『どうやら あいてにせず いくことは できないようだ』

ビルラがマサキの力を認めた。

漆黒の羽根を同じように剣に変える。

「やっと気付いたか。」

下では加勢できないことを悔やんだクレイドが歯噛みしている。

と、その時だった。

「?!?!」

『だれだ!?』

さっきビルラが開けた穴から、銀色に光る物体が飛びこんで来た。

銀色の光を振りまき、光輝の粉を撒き散らしながら…

「あ…」

マサキの顔が驚きで満たされる。

「アキラ?!シンジ?!」

「マサキ!!」

3人の声が重なった。

運命に導かれ、再び集う3つの魂。

「うっわ、ずいぶん変わったな、お前。」

シンジが叫ぶのも無理はない。

なにしろマサキときたら、髪は伸びるは背は伸びるはおまけに強くなってるはで、デルタスを出た頃とはまるで別人だ。

『ちっ』

ビルラは舌打ちすると龍の姿に戻った。

「?!」

『きえろ』

ビルラは闇の妖力のかたまりをケプラーに向かって放った。

「臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前 !!」

凛とした声。

闇の力の反発。

『ぐ…わぁぁ』

消え行く悲鳴。

「……?!」

次の瞬間にはビルラのいた場所に、漆黒の玉だけが浮いていた。

「何が…起きたんだ?」

「いったんビルラを閉じ込めた。あと数時間はでられまい。」

「す…げえ…」

改めて目の当たりにするマカルト家の長の力。そこにいた全員が感嘆と賞賛の声をもらした。

「父さん…?」

アシュラの面影がどこかクロークを思い起こさせる。

これも、マカルトの血縁だからなのか?

「はじめまして。マカルト家第304代頭首、アシュラ=マカルトです。以後、お見知り起きを、マサキ王女。」

「あ、そう、マカルトの…」

マサキは剣を羽根に戻して、地面に降り立った。

「あの方がマカルト家の長…」

クレイドも惚けている。

マサキの後を追うように、ケプラーも着地した。

「マサキ!」

「アキラ!シンジ!」

3人は駆け寄った。

「本当にマサキかよ…別人みてえだ。」

シンジのあきれ声。

「何やってんだよ、お前。無事でいるって約束しただろーが。」

アキラのぐち。

「うう…」

言い返せないマサキ。

どう考えても今回はマサキが悪い。勝手にミラジアリナに来た挙げ句勝手に捕まってかってに記憶操作されていたのだから。

「ヘキル。」

「あ、ユイラン…。」

ユイランに対しても後ろめたいことはたくさんある。

「よかった…無事で…」

ユイランはそっとマサキを抱きしめた。

「ユ、ユイ…?」

「もう戻って来ないかと思ったの…父みたいに…」

「…ごめん」

マサキはぽつっと謝った。

「マサキ。」

「ギオン!サイファ!エルギール!」

「ビルラを倒す方法。ウィオラに聞いたんだろう?僕等にも教えて欲しい。」

ギオンの笑顔も変わっていない。

「ああ、わかった。」

マサキはきりっと表情を引き締めた。


妖力者たちはドーム・バリアを解除し、城に残った者の避難の指示に向かった。

マサキは、ゆっくりと口を開いた。

能力わざの名前は…<大宇宙創世ビッグバン>。ウィオラがGOLDEN MEMORYでビルラを倒すために使った最終能力だ。」

ごくり、と一同がつばを飲み込んだ。

大宇宙創世ビッグバンか…きいたことないなぁ。」

さすがのギオンも首をひねった。

アシュラ=マカルトにも分からないらしい。

「この技のポイントは、4つの妖力の均衡をとることだ。」

「4つの…力?」

「そうなんだ。光・炎・水・闇。この4つが同じ力で、同じ場所に集中した時…その空間は、<消滅>する。」

「消滅?!」

「ウィオラによれば、俺とアキラとシンジとあと誰か強い闇の妖力者の4にんで何とかしろってことだ。」

「強い…闇…」

「…。」

誰なのかは、言わなくても分かる。

「…私なのか?」

アシュラ=マカルト。この場にいる誰もが認めていることだ。

が、当の本人は首を横に振った。

「私では…無理だ。闇は、マサキ王女…あなたがやるといいだろう。」

「え?!」

「じゃあ、だれが水を…?!」

「いるだろう。世界最高の妖力者が。その女性ひとは…水の使い手だ。」

「あっ!!」

「?」

「まさか…」

各人の中を様々な感情が駆け巡る。

「メシア?!」

「えっ?!!?」

「そうだ。」

アシュラは静かに言った。

「それが、私たち人間にできる<最高>だろう?そうでないと…あの闇龍は倒せない。」

「でも、メシアはいまどこに…?」

「こちらに向かっています。今聖山アクロスを越すところでしょう…」

カンナが静かに言った。

「向かっている?!何で?!」

マサキが思わず叫ぶ。

もちろん、ウェスタ王に派遣されたことは知らない。

「一角妖飛馬で迎えに行ってはくれないか?」

エルギールはこくんとうなずいてケプラーを飛び立たせた。

「俺…でも…闇の力は…」

「私が王女の身体に闇のちからを流し込みます。」

「?!そんな事したら、マサキの魂が…!」

アキラが慌てて止めようとする。

「大丈夫。俺は平気さ。」

「マサキ…」

「お前…アシュラだっけ?頼む。」

「わかっている。」

アシュラは冷たい表情を崩して微笑んだ。

やっぱり、父さんに似ている。

マサキはそう思った。


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