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嘘。
彼女の優しい顔と、自分を思いやる姿、何もかもが素晴らしく見えて来る。
それなのに、自分がそっけないから、こんなことになってるのに。
「いつも優しいですね。」
「私、そう言うところ好きです。」
「ツンデレさんにもほどがありますね。笑」
全ての声と、表情が自分の心に響く。まるで、空気みたいに染みてくるんだ。
・・
また、今日も芝生に腰掛けて、川の流れを見つめる。これが、いつものルーティーン。
それで、我ながら甘いと思うが、彼女が来るまでその場で待ってしまうんだ。
「あ!今日もいたー!!!」
「うるさいねんて、」
「今日は、いつもより肌寒いですね!」
「……そうやなぁ。」
ごめん、体温が高いのか、肌寒いとかわからへん。
温度がよくわからない。それは、やっぱり自分がおかしい、ってわかってる。
でも、それを悟られたくない。ただ、それだけで。
「今日学校で、」
いつものが始まる。これを聞かないと、1日が終わる気がせえへんな。
いつもより雲の流れが速くて、自分たちだけスローモーションに見えて来る。
「……あかんなぁ。」
「何がですか?」
心の声が漏れてたのか、彼女が返事をする。
「なんでもない。」
また、自分に嘘を重ねる。
これで、何度目なんだろう。




