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暇人な付与術師《エンチャンター》  作者: 嘘つき妖精
[理不尽を体現した女]
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理不尽、国王を泣かすが友人に弄ばれる

「さっき愚王が話してた事だけどね、

君に頼んだ依頼はまだ終わってないんだ。」

直後に険悪な空気が流れる

その張本人であるエミリーはお菓子を食べながら睨んでいる

「どうゆう意味だ?」

「君には今回の騒動を解決してほしい、

そうゆう依頼だったね?」

「そう言うことかよ…。

……次はどこの大量発生(スタンビート)なんだ早く言えさっさとぶっ殺すから。」

面倒だと全身で表しているかの様にだらける

仮にも国王の前で……


今までも配下の者が彼女の不遜な態度を前にして激昂しかけるが、

薄く開いたエミリーの目によって縫い止められる

今回もそれに違わぬ様で護衛が剣の柄に手を置いたまま硬直している


「多分次で最後なんだがなぁ。」

歯切れ悪く、言いにくそうに頰をかく

「なんだ?

どっかの辺境とか面倒くさい所じゃあないだろうな?」

あー嫌だ嫌だ、そう言って再びだらける

「面倒くさいと言えば面倒くさいんだが……。」

「陛下、そんなに口ごもるとリズが寝ますよ?

現にうとうとして居ますし、

お菓子を食べて眠くなったのかも。」

「子供かっ!」

容量オーバーしたライナー現国王が思わず叫んでしまうが、

「黙っとけっ!!

それと子供じゃないわっ!」

寝かけて居たエミリーを起こす結果となる

その結果として、理不尽な暴力を受けることになるが、

誰にも止められない

「て言うか結局どこなんだよ。」

眠気はもう残って居ない様で、泣きが入っている国王に問う

「……何故オレがこんな不当な目に。

まぁいい、正確な位置は特定できないが、

向かってくるのが王都、つまりこのローズフリーデンだと分かっている。」

「位置がわからない?

どう言うことだ?」

「北部にある森林地帯を起点として、様々な場所で大量発生(スタンビート)が発生している。

そして、その全てがこの王都へと向かっている。

今見えているだけでその数は数万、

今も続々と増えているわけだからまだ増えるだろうな。」

「さすがのわたしも一人では捌けん。」

もう完全にやる気がなくなっている様だ

緩みまくっている

「まぁ予想通りか。

冒険者ギルドにも掛け合ってみた所、ギルド総出で対処してくれるそうだ。

なんでもこんなに居心地のいい国を潰すわけにはいかないらしい。

国王としては嬉しい限りだ。」


この国は有数の観光地

芸術や音楽なども盛んで、リゾート地としても有名だ

何と言ってもその華やかな街並みに目を奪われることだろう

また、冒険者ギルドの初代創設者についても有名であろう

初代はこの国の初代国王でもある

詳しいことは分かっていないが、初代は花が大変好きであったそうだ

そう言う理由で冒険者ギルドの階級が花にちなんだモノになっているらしい


「むさい男共と血肉溢れるパーティーってか?

キモいんですケド。」

鼻をつまんで吐きそうな表情を作る

「とりあえずお前には北部、真正面をシオンと抑えてもらうから。」

「嫌なんだけど。」

即刻切り捨てる

「もう照れ屋さんだね全く。」

クククッと笑いを抑えるシオン

「いやマジで死ね。

キモいから死ね。

死んでくれたら一日お菓子食べないから、

ほんと。」

「もう照れ屋さんだね全く。」

「……。」

無視を決め込んだ様子

「頼むからちゃんとやってくれマジで。

じゃないとブランシュ共々終わるから。」

「このわたしが引き受けたっ!」

さっきまでのだらけは何処(いずこ)

今では逸る気持ちを抑えている様にも見える

無論何に対してかは言わないが……

「相変わらずお菓子好きなんだね。」

「例えこの世に終焉が来ようとも娯楽だけは死守するっ!」

椅子から跳ね起き叫び出す

 「いや無理でしょ。」

 「無理だな。」

「うっさい。」

「今日もリズはリズだね。」

ふふふと微笑ましいものを見る目でエミリーを見るが、

SI・NE・YO(し・ね・よ)

お菓子の投擲による目潰しにて応戦する

「素直じゃないなぁ。」

と言いながら全てのお菓子を受け止めつつ口の中へと入れていく

「はぁ、とりあえず要件は分かった。

受けてやるから今日は帰る。」

そう言い残して今日も自宅へと帰っていった

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