理不尽、甘味を求めて帰還する
やっと帰れた。
長かったよぉ。
花咲国フラワーガーデン、
その王都ローズフリーデンにある冒険者ギルド
そこにエミリーとクラウス達はいた
「クエスト完了です。
お疲れ様でした。
なお、今回は変異種と言うことなので追加報酬があります。」
以前エミリーの部屋にいた専属受付嬢だった
「また、【天使の鏃】の皆様は今回のクエストでランクアップとなります。
そして、リズハルト様の制限を解除させて頂きます。」
「よっしゃあぁっ!」
それをジト目で睨むクラウス
「嬉しそうですね。」
「当たり前だろう。
お前らを手伝わないと大事な甘味が消えるんだぞ?
そんなことは耐えられないっ!
断じて許さんっ!」
高らかに演説をする
それを見て呆れたように、
「そーですか。」
敬語が面倒臭くなったようだ
「それじゃあ私は昨日発売された新作を制覇してくるっ!
報酬はいらん。
スウィーツがわたしを待っているっ!」
エミリーの体を淡い緑色の光が覆ったかと思うと、
一瞬で消えた
「まるで嵐みたいな奴だったな。」
「奴呼ばわりはダメだと思うぞ?
少なくとも我々より圧倒的に強い。」
「そうですよ〜。
あんなに可愛いのに奴って何ですか〜。
ひどいです、ダイレンっ。」
メンバーの会話に聞き耳をたてる
そして思った
あれ?うちのメンバーなんかオカシイ。
特にカナは前まで会話できてたのに....。
それに、リーはもっと真面目で冷静だったし。
....ダイレンはいつも通りか。
皆、疲れてるんだなぁ。
その後すぐに解散してそれぞれ家に帰ったとさ
一方エミリーは、
「やぁ、リズ。
何日か見かけなかったけど寝てたの?」
と、軍服を羽織り、黒髪を一つに括った美青年が話した
「うっさいシオン。
わたしは今からスウィーツを制覇しに「そう思って全部買ってあるよ?」マジかっ!」
「何処だっ。
甘味は何処にっ!」
「なんかキャラ崩壊してない?
大丈夫?」
「かーんーみーをだーせー!!」
「どーどー。
わかったから家に行くよ。」
「さっさと案内しろっ!」
「はいはい。」
甘味で我を失ったエミリーはまんまと釣られたのだった




