表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暇人な付与術師《エンチャンター》  作者: 嘘つき妖精
[理不尽を体現した女]
11/36

軟弱騎士の胃痛物語

今日は趣向を変えてクラウス視点で書きました。

私たち【天使の鏃】は失意のどん底にいた


「なんでよりにもよってワイバーンの群れが出てくるんだよ。」

そう愚痴を呟いたのはパーティーの前衛兼タンカーを務めるダイレンだ

大きな大剣から放たれる振り下ろしは容赦なく相手を二つに分ける

「同意見だ。

もうあんなことは二度とごめんだ。」

少し威圧的な口調で喋るメガネの男は魔道士(ソーサラー)のリー

プライドが高いやつだが、

彼から放たれる雷系統と炎系統の上位、雷撃魔法と爆裂魔法は必見だ

「でもみなさんが無事で良かったです。」

聖職者風のローブを着た我がパーティーの紅一点、カナ

彼女は上位治癒魔法と神聖系統の加護、そして下位だが無属性系統の魔弾を使える

性能だけで言えば彼女はランク上位に匹敵するのだが、

このパーティーは幼馴染みで組んでいて四人とも幼い頃からの友人だ

そのせいで彼女を縛っているのではと思いつつ、嬉しく思う自分がいる

何が騎士だ....っといけない、今回は無事に生き残った祝勝会だ

一人だけ湿っぽくなってはいけないな

「しかしワイバーン一体の討伐のはずがまさか群れができていたなんて、今回は運がなかったです。

それに、武器も防具もボロボロ、これでは上半期のノルマがきついですね。」

「やはり人を雇うしかないか。

あまり誰かに頼むというのはしたくないのだが。」

「仕方ねえよ。

武器もない防具もない、おまけにポーションも頭打ち。

どうやってクエストをこなすんだよ。」

「そうだが....。」

「そう言えば凄腕の魔道士がフリーでパーティーを組んでいるらしいですよ。

なんでも暇だかららしいです。」

「....一度その人に会って話でもしますか?」

「俺は賛成だ。

このままやっても間に合うかわかんねぇ。

なら確実にノルマをこなすためにも雇うべきだ。

それにこなせなかったらランクの降格、それ以外に選択肢はないと思うが?」

「....そちらの方が合理的だ。

不服だが、そうせざるを得ないだろう。

私は賛成だ。」

「そうですね。

これ以上頑張ったらトロ返しのつかないミスも増えて着ます。

そうなれば私の治癒ではどうにもできませんし、

何よりもうみなさんには怪我をしてほしくはないです。

私も賛成です。」

「満場一致で賛成。

ではリーダーの私が話しをつけに行くので今日明日は休みですね。」



_____________________________________


クラウスはまだ知らない

この後自分がどれだけ苦労するのかを


頑張れクラウス!負けるなクラウス!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
他にもこんな小説を書いています。
記憶の騎士はニヒルに笑う
“忘れたくない記憶”を選んだ少年、黒崎優は母妹を逃がすために強盗に殺され、異世界に転移した。
神から貰った“どんな出来事でも絶対に記憶する”という唯一無二の力を得る。
世界中を旅して周る彼に様々な出会いと別れがある中で、記憶の勇者は何を見、聞き、記憶していくのだろうか……。

ココロ宿リシ魔神ノ人形
ある日シャルロット・ヴァイスマンは人形店に就職する。
そこから運命の歯車は廻り出す。
怠惰な店長とうるさい店員、そして魂を宿した人形たちの悲しくも美しい物語だ。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ