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71 魔法付与とは

遅くなりました……も……申し訳ないm(_ _)m

 私たちは、今アリシアさんのお宅に厄介になっている。アリシアさんたちは家を追い出されてから借家を借りたらしくそちらにお邪魔させてもらっている次第だ。なんとこの借家8LDKである。貴族としては小さいのかもしれないが、平民としてみればそれなりの豪邸である。それにアリシアさんとカーマインさんしかいなかったので部屋は余っていたそうだ。

 一人一部屋って素晴らしい。パトロン様様である。


 さすがお金持ち貴族。メリノ君素敵! 掘られ――処女を捧げてもいいレベル。アリシアさんのヒモになりたい。

 ……おっと少し暴走してしまったようだ。



 今回武器防具を入手したらやってみたいことがあった。魔法付与である。

 人間にかけて攻撃力や防御力をアップさせる魔法などを支援魔法と呼ぶ。それに対して武器や防具などの無機物にかけてその能力をアップさせるのが魔法付与又は付与魔法と呼ばれる。



 魔法付与は2種類存在する。


 一つは一度かければ効果が半永久的に持続するもの

 これは魔法が対象の物質自体に効果を及ぼし、対象物を変質させる。おそらく分子や原子レベルにまで働きかけ、物を作り変えてしまうのではと推測している。非常に高度な技術が必要となる。


 もう一つは効果時間があり、一定時間ごとに魔法付与を行わなければならないもの。

これは人にかける支援魔法と同じで対象物が魔法をまとうことで効果を発揮するもの。無論魔法をまとう以上魔力を使用するため、それが尽きると効果も尽きることとなる。前者より技術的ハードルは下がる。


 余談だが魔法付与を使える人材はあまり多くなく、大体はどこかの工房に専属で雇われていたりする。



 さて今回私が使うのはもちろん前者、一度かけたら効果が半永久的に持続するものだ。スキルの効果からか、自分が使えることはすでに知っている。ただ、どういったものがあるのだろうか。うーん、よく分からないな。

 あれもいいしこれもいいではなくてあまり思い浮かばない。もっと具体的なイメージが必要なのだろうか。

 とりあえず剣には攻撃力上昇と硬度上昇、武器には防御力上昇(またはそれに似た効果)は付けておきたい。


 頭の中にある知識からそれっぽいものを思い出そうとすると時間はかかったがヒットした。それに従い購入した剣に試しに魔力を通して行ってみる。


 強くな~れ。強くな~れ。


 そう思いながら(思う必要はないのだが)魔力を通してくと、だんだんと剣が発光してきた。これは魔力をまとったという事なのか。これを中に浸透させて、剣自体を変質させる。本当は呪文や陣なども使用するらしいが、面倒くさいので力押しで。

 すると次第に剣が振動しはじめ、さらにベキッ! ベキッ! と音がしてきて赤い文様が刀身に走り始めた。

 あれ? 大丈夫だろうかこれ? 変な音がするんだけれど!?

 そう思いながらも今一度記憶を手繰り寄せ手順が間違っていないことを確認する。


 そうしてさらに少しするとスッと発光が収まり、赤い文様も剣に吸い込まれるように消えて行った。どうやら終わったようだ。


「どれどれ」


 剣を〈鑑定眼〉で見てみると魔法付与を行う前と後で記載内容に違いがあった。



銘:無し

種類:式典用両手剣 → 両手剣

武器ランク:D → B

装備者:ノワール

能力:切断能力上昇(new)

硬度上昇(new)



 ……『能力』は思っていた通りのものが増えている。『種類』種類は式典用がとれて、ただの両手剣になっている。デザインは変わっていないので、実用性寄りになったということだろうか。


 なお、『能力』については本来の物体が持っている機能は反映されない。逆に本来の物体以上の能力があればそこに追加される。

 その他、例えば剣は一定の切断能力があるため、どれだけ強化しようとも切断能力『上昇』としか表示されない。



 同様に鎧にも魔法付与をかける。防御のための能力を選び付与していく



銘:無し

種類:式典用全身鎧 → 全身鎧

防具ランク:D → B

装備者:ノワール

能力:物理防御力上昇(new)

魔法防御力上昇(new)



 うん、こっちも成功だ。こっちも『種類』は単なる全身鎧になっている。



 ちなみにこれ、魔法に対する上昇効果の場合、各属性ごとに付与が必要になるのだが、ノワールのチートは全属性魔法への対応を成し遂げている。



 自分の分が成功したので、ソレイユちゃんとティーアの分にも行っておく。同じようにミシミシいいながら赤く発光したが問題なく終わった。どちらも武器ランクがAになっていた。



 一緒の家にいるんだしアリシア様たちの武器防具にも行っておこうと思った。


「魔法付与ですか? 何です、それ?」

「私も詳しく知っているわけでは……、ただ武器や防具に魔法をかけて能力を引き上げることだったかと」

「まあ、カーマインさんの認識であっている。」

「そうじゃあお願いしようかしら」


 アリシアさんと、カーマインさんの武器防具も魔法付与しておいた。武器の方は同じく武器ランクはAになり能力が増えるが、防具の方のランクがBにしかならなかった。

なぜだろうか? 革製だからどんなに強化しても限界があるのだろうか? よく分からない。



 よし! これで準備は万端だ。

 アリシアさんたちと話して、明日から、迷宮に潜ることになった。



 ~~~~


ソ「ソレイユと、」

テ「ティーアの、」

ソ・テ「なぜなに講座!」

ソ「ティーアさん質問があります」

テ「ソレイユちゃん。ここではティーア先生よぉ。」

ソ「……ティーア先生質問があります。」

テ「はい、ソレイユちゃん。何かしらぁ?」

ソ「ノワール様が魔法付与を行う時によく分からないといっていましたがスキルレベルが10なのにそれはおかしくないですか?」

テ「いい質問ね。あのねぇ、スキルレベル10はすべての知識が頭の中にあるの。でもね、それを十分に引き出せるかどうかというのはまた別問題なのよぉ。」

ソ「どういう事ですか?」

テ「うーん、そうねぇ。たとえば試験なんかで緊張していると『知っているのに出てこない』なんてことがあるでしょう。スキルでもそういう事があるの。あとは日本人に『乗り物』と聞いて1番目に『電車』と答えた人が、別の日には『自動車』と言うかもしれないわ。『馬』なんかは知っていても馴染みがないから5番目とか10番目に答えが出てくるでしょう。それと同じなのよぉ。」

ソ「つまり、知識はあってもそれを引き出せるかは考え方や精神状態に左右されるということですか?」

テ「そういうことねぇ、偉いわぁ。それに、ご主人様の場合は前世の記憶を引き継いて前世の常識があるから、魔法やスキルに対してうまく使えないことがあるのぉ。頭が固いとも言うわねぇ。」

ソ「あれ? でもノワール様は最初から回復魔法を使っていませんでしたか?」

テ「ソレイユちゃん、そこは突っ込んじゃダ~メ。色々と事情があるのよ。」

ソ「はーい」

テ「じゃあ今日はこの辺で、バイバァ~イ♡」 

ソ「またお会いしましょう。」


~~~~

前回投稿日を見たとき……


( ゜д゜) ・・・

 

(つд⊂)ゴシゴシ

 

(;゜д゜) ・・・

 

(つд⊂)ゴシゴシゴシ

  _, ._

(;゜ Д゜) …!?


は、8月どこ行った!?状態でした。

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