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61 ダンジョン

 ダンジョンそれは人類未踏の地。

 ダンジョンそれは一獲千金を狙う者たちの憧れの地。

 ダンジョンそれは(ry


 というわけで今、ダンジョンに向かっている。ダンジョンの入り口はこの都市の中心部にあるのですぐわかるだろうとギルドの人は言っていた。


 中心部に向かうにつれて人が多くなっていく。また露店なども多く、声をかけられることも何度かあった。まあ客引きなのでスルーしたけれど。


 中心付近は王都側とはまた違った熱気があった。よく言えばこっちの方が活気がある。悪く言えばうるさいといったところか。


 ダンジョンが近いからだろうか、「魔石買い取ります」と書かれた看板などをよく見かける。あとは、ダンジョン内での必需品とか言って保存食やランタンなどの便利道具を売り出している店もある。

 ちなみに、ダンジョンの浅い階層でランタンが必要な階層は無い。何でもどの階層にも種類は違えど光源があるそうだ。深い階層になると、場合によっては昼と夜を再現している階層などもあるらしいが。


「ダンジョンの必需品と言えばこれ、マントだ。寝床にもなる優れもの。安くしとくよ!」

「食料は足りてるかい? うちは安いよ」

「冒険者さん、安くしとくよ。うちで買っていきなよ!」

「おじさん、俺役に立つよ」


 なぜか売り子に混じって子供が冒険者に声をかけている。店の客引きとは違うようなのだがなんなのだろうか。よくよく見てみればそこかしこで子供(一部大人も混じっている)が冒険者風の人たちに同様の声掛けを行っている。



 そうしてたどり着いたダンジョンの入り口。その受付。

 結構人が並んでおり、少なくとも10分は待たされそうだ。

 待っている間、周りの冒険者がこちらをじろじろと見てくる。うーん、多分女性3人組だからなめられているのかな。


「おい、嬢ちゃん。並ぶところ間違えてるんじゃないのか?」


 そう言って、私たちの前に並んでいた30代ぐらいの男性冒険者が話しかけてくる。


「ここはダンジョンに入るための列じゃないのか?」


 もしかして間違えていたのだろうかと思い聞き返すと、なぜか怪訝な表情をされた。


「あ、いや、そうだが……お嬢ちゃんたち本当にダンジョンに潜るのか?」

「ああ、そのつもりだが、何かおかしいだろうか?」

「いやおかしいも何も…………あんたたち何で丸腰なんだ? 防具も付けてないし。それ以前に荷物すらない。ちゃんと装備しているのはそっちの小っちゃい子だけだろ。」


 ああ、なるほど。私とティーアは武器防具など装備していない。この街(王都側)で買った安物の服に身を包んでいるだけで、槍と革鎧といった武器防具をちゃんと装備しているのはソレイユちゃんだけだ。

 なぜか?

 お金が無いからだ! いや、一応以前の依頼料が残っているが潤沢とは言えない。


「ああ、ちょっと金欠でね。一応腕に自信はあるから、浅い階層に潜って金を稼ごうかと思っていたんだ。」

「そ、そうなのか。大変だな……」


 なんというか呆れたような顔でこっちを見てくる。


「ああ、自己紹介がまだだったな。俺はダフィットって言う。『ハウンドドッグ』っていうパーティーのリーダーをしている。でこっちが俺のパーティーメンバーだ。」


 そう言って周囲の男女3人を指した。片手剣と盾を持った犬人族の青年に弓を背負った綺麗な金髪のいかにもなエルフの女性、そしてローブと杖を装備した魔法使いだろう30代ぐらいの女性だ。この4名でパーティーを組んでいるのだそう。あと、でっかい荷物を背負った少年がいたが、この子はパーティーメンバーではなく荷物持ちで雇った人だそうだ。


 お返しと言ってはなんだが、こっちも名乗っておく。パーティー名はまだないので3人でパーティーを組んでいることだけを伝えた。


「そうか。おっ! 俺たちの番のようだな。じゃあなお嬢ちゃんたち……あんまり無理すんなよ」


 そう言って、受付の順番が回ってきた『ハウンドドッグ』の皆さんは行ってしまった。なんだか気さくな人たちだったな。


 そして『ハウンドドッグ』の人たちが受付を終わらせてダンジョンの入り口に向かっていくと、「次の人~」と後ろに並んでいた私たちが呼ばれる。


 聞いていた通り、ギルドカードを提示した後、差し出された用紙に簡単な予定を記入しようとする。

 といってもお金もないし準備もしていないので、日帰りでどの程度潜れるのかと聞いたら、


「えーとその……あなたとそちらの方はその装備で潜られるのでしょうか?」

「あ、ああ」


 あ、やっぱりその話題になるんですね。

 レベルが高いので低階層なら大丈夫だと思うのだが。いや、私はめっちゃ高レベルだから深い階層まで行けるだろうけど。


「それに荷物等もないようですし……荷物持ち(ポーター)など雇われなかったのですか?」

「ポーター?」


 聞けば、ダンジョンは普通何日も、深い階層に行く場合など何週間も潜ることになるので、食料や野営品などを持つ荷物持ち専門の人を雇ったりするらしい。ちなみに、ダンジョン近くで声をかけていた子供がいたがあれがポーターらしい。


「……えっとダンジョンは初めてですか? 地図などは買われましたか?」


 ……ダンジョンの地図なんて売っているのか? と思ったが低階層はあらかた冒険しつくされてかなり詳細な地図が出回っているらしい。なお階層が深くなっていくにつれ地図が不正確に、また、高価になっていくそうだ。

 地図があった場合低階層ならスピード重視で数時間~半日程度、探索メインなら数日かかると言われた。つまり、探索メインの場合、日帰りだと1階層も進めないことになる。地図がありスピード重視でも2~3階層が限度となる。


 とりあえず予定として、日にちは一応余裕を見て明日まで、階層は3階層までと記載しておいた。


 さあ! 手続きも終わったしダンジョンへ行こう!


山田エ○フ先生をリスペクトしてやる気マックスファイヤーの時に書いてたら更新頻度がバラバラにwww

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