9話 あざらしの王女と巫女
すいません。不定期投稿とはいえ、間が開きすぎました。
少しだけ裸体描写があります。注意して下さい。
チラットしか見えなかったが、浅黄色の髪をした全裸の乙女が10人が、自分の前に膝まついたと思う。
「見習い様、ようこそいらしゃいました。此処まで警護させていただいた6番組です」
そうなんだ。でも、見えません、カルとテルサの手の平しか。折角のもてなしなのに、2人に手で目隠しされてます。
「見習い様、その手をどかして下さい」
あざらし乙女の声かな、何か殺気だってる。
「僧侶見習いのシン殿には、不要です」
カルよ、不要ではありません、必要です。男の子だもん。
「シン様、6番組の組頭のコロです。宜しく御願いします」
コロさんね、見えませんが。
「見習い騎士様、見習い巫女様、邪魔です」
この声はコロさんかな?
「見習い僧侶には毒!」
テルサの声だ。
「「「邪魔!!」」」
若い女性の声が重なった。あざらし乙女が全員で叫んだのかな。ビックリした。
「まぁまぁ、妾はこの城の王女、ララナと申します。見習い様方、シン殿の手を退けて頂きたい」
「いくら、王女様の言い付けでも、ダメです。服を着て下さい。異性の裸など、見習いの僧侶の修業には不用です!」
カルよ、修業に是非とも必要です、手を退けて。
「神様より、シン様は異世界の人で便宜上、見習い僧侶になったと訊き及んでます。この世界の神々に信仰はないと思われます。手を退けなさい。妾は巫女頭のハヤです」
今度の娘は、勝ち気そうだな、ハヤさんか。
「我々ウェブ族は、水の抵抗がうけにくい様に、代々胸とお尻が小ぶりです。見習い様御二人共、もっと小ぶりの様ですね。御自分が小ぶりな我々より、もっと小さいのがお嫌なのですね」
ハヤさんの声かな。
「ななな、何ですって!カルよりは胸はあります」
テルサが叫んだ。
「テルサ、何を話すのですか」
カルは、テルサの言葉に動揺してると思う、だって見えないんだもの。6番組あざらし乙女の身体は、見せてもらってないから比べられないが、二人は服の上からでも判る。特にカルはね。スレンダーだ。良く言えば。
「話しが進まないから、服を着て下さい」
自分のが提案する。
「シン様の御言葉に従いなさい」
王女様かな。
「「畏まりました」」
暫くして、邪魔な手の目隠しが外されましが、乙女達は全員が白いドレスを着ていました。
残念です。カルとテルサは余計な事をしました。
「改めて、御挨拶いたしたす。王女のララナと申します」
一人だけ、青いドレスを着た、二十歳位の女性が挨拶をしてきた。王女様ですか。
王女様は、気品があり美女揃いのあざらし乙女の中でも、美しさが抜きでている。
「真 一二三です。宜しくお願いします」
「皆、シン様のお出でを心待ちにしておりました。巫女頭のハヤです」
アリャ?巫女の髪は浅黄色じゃないぞ、ピンクだ。アニメのキャラクターみたいな髪の色だ。浅黄色も充分アニメの髪の色だが。
巫女は凛々しい感じだな。
女王様が話し始めた。
「まずは、明後日に満月となり、妖しき者達が現れます。
妖しき者達を倒し、拐われし仲間を助けて頂きたい」
女王様は深々と頭下げる、あざらし乙女全員が、女王様に続き頭を下げた。
「船で現れますが、船が何と海面を浮き上がったように見え、どんな船よりも速く、海の上を動きます。船の後部には凄く大きな風をだす、魔力が感じられない、からくりが付いてます。
船からは、鮫に似てますが、腕があり、生き物の気配がない鮫が現れます。海中を素早く動き、我等ウェブ族を拐います。48人が拐われました」
王女様の眼から、泪が流れた。
海面を浮くように動くか、地球のアレみたい。腕がある鮫は機械かな?
「船上には人の形をしてますが、生き物の気配がしない人形が居て、紅い光を放ちます。紅い光を浴びた者は身体が動かなくなります。紅い光にも注意して下さい」
「はい。御忠告感謝します」
女王様の忠告に、テルサが元気答えたが、戦いたいだけか。
場所を移動して、応接室?で話しをした後、装備の慣らし場所として、練習場に案内された。案内人は女王様と巫女頭のハヤさんに6番組頭のララナさんの3人。
魔法で補強れている為、魔法を派手に使用しても安全との事。
テルサはヤル気満々です。
階段を降り地下にある練習場に入る。体育館ぐらいの広さがある。中央と隅の2ヶ所に、長さ2メートル位の丸太が、2メートル位の間で10本立て並べ立てられている。
壁と床は土がむきだしだ。土が蒼い、護りの魔法が掛けられている為、蒼くなったと解説があった。
床の半分の面積が、紅いタイルだ。巫女さんの解説では、タイルが移動して外の海とつながるが、普段は警備上の理由で閉めているとの事。
「私が最初でお願いします」
テルサが、鬼気迫ってる感じがした。
テルサが勇んで中に入ると、ブレスレットを発動して、西洋の白い鎧兜姿になる、丸太に向けて腰のロングソードを抜いた。
ロングソードからは、冷気がでていた!
不定期投稿ですが、宜しくお願いします。